ライトノベル
オリンポスの郵便ポスト
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「地球人類は火星を見捨ててはいません。我々は皆さんを助けに来ました」 オリンポス山の麓に不時着した謎の宇宙船に乗っていたのは、地球の全権大使を名乗る少女・メッセだった。八十年ぶりに再開される地球と火星の交信のため、エリスは彼女を火星の首都・エリシウムへと送り届けることになる。目的地に至るため、過去の戦争により汚染された死の渓谷《ルクス・グラーベン》を渡る二人の危機を救ったのは、かつてのクロの面影のあるレイバーだった。「お願い! クロ! 目を覚まして!」 そして死の渓谷に隠された施設で彼女が見たものとは――。第23回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》受賞の感動作、第2巻登場。
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火星へ人類が本格的な入植を始めてから二百年。この星でいつからか言い伝えられている、ある都市伝説があった。オリンポスの郵便ポスト。太陽系最大の火山、オリンポス山の天辺にあるというその郵便ポストに投函された手紙は、神様がどこへでも、誰にでも届けてくれるという。――そう、たとえ天国へでも。度重なる災害と内戦によって都市が寸断され、赤土に覆われたこの星で長距離郵便配達員として働く少女・エリスは、機械の身体を持つ改造人類・クロをオリンポスの郵便ポストまで届ける仕事を依頼される。火星で最も天国に近い場所と呼ばれるその地を目指し、8,635kmに及ぶ二人の長い旅路が始まる――。
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