ライトノベル
ヴァルハラの晩ご飯
シリーズ内の平均評価:
(20)
神の国の台所“ヴァルハラキッチン”の夕飯時はいつも大忙し! ボク、喋れるイノシシのセイ(本名:セーフリームニル)はそのお手伝いとして、なんと主神オーディンさま直々の指名を受けてここにやってきたんだ。 ――『料理される側』としてね! いや、確かにボクは「一日一回生き返る」っていう不思議な能力を持ってるし、自慢じゃないけど肉質にも自信があるよ? でもだからって「毎日死んでご飯になれ」ってひどすぎない!? ・・・・・・まあこの力のおかげで、美しくて可愛いヴァルキューレ・ブリュンヒルデさまのお傍にいられ・・・
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イノシシのセイです! 前回、ついにボクの秘密が明らかになりました。ボクは・・・・・・ボクは、見るものの所有欲をかきたて、最終的に手にしたものを死に至らしめるという呪いの指輪“アンドヴァラナウト”だったんです・・・・・・。ロキとブリュンヒルデさまにも協力してもらって、幸いにも呪いが発現する兆候はみられないんだけど、でも・・・・・・。いや、いや! ネガティブになっても仕方ない! ボクは、元気と、たとえ死んでも生き返れるのが取り柄じゃないか! もうすぐ神界一の美少女で、アイドルでもあるフレイヤさまのライブもやるらしいし、凹んじゃいられないぞっ・・・・・・と! あれ、でもブリュンヒルデさまが最近ボクを見るとき、少し複雑な表情をされているけど・・・・・・どういうことなんだろ? 寂しいような、つらいような・・・・・・?
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イノシシのセイです! 今回はロキと一緒にフェンリルを縛る強力な紐・グレイプニルを外すためのヒントを求めて、いろんなところをあっちこっち旅してグッタリ・・・・・・。そんな殺伐とした日々を過ごすボクの目の前に、ヴァルキューレ姉妹の6女・ヘルムヴィーゲさまが! え、『ブラジャーくじ』ってなんですか!? すっごく楽しそうな響きなんですけど! やりましょう! ぜひやりましょう・・・・・・っ! ん、どうしたのロキ? なんでそんな険しい顔をしてるのさ・・・・・・? は? ボクの力の正体が? ホントに・・・・・・!?
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イノシシのセイです! 世界樹倒壊の危機も、ヴァルハラの動乱も落ち着いて、平和な日々が戻ってきました。でも、そんなボクの前に、恐るべき強敵が現れたんです。その名は――ヴァルハラ大農園を管理する鹿のイクス! 彼の肉を食べたオーディン様が「ンまぁ~い!!」となってしまったからさあ大変! ボク、『晩ご飯』をクビになっちゃうことに・・・・・・。もちろん死に続ける日々にはうんざりだったけど、このお役目から外れたら、ブリュンヒルデさまに会えなくなっちゃう! 待ってろ、イクス! ボクは必ず、君より美味しくなってみせる!
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イノシシのセイです! 前回世界樹を倒壊の危機から救って主神オーディンさまから英雄認定されたけど、結局ご飯になって生き返る毎日は相変わらずです・・・・・・ひどいや! まあブリュンヒルデさまはじめ、戦乙女9姉妹との距離が近くなってきた(気がする)のは嬉しい限りだけどね! ヤッタ―! でも最近『選ばれし人間の英霊(エインヘリヤル)』たちに妙な空気が漂ってるし、オーディンさまの機嫌も悪い気がする・・・・・・何でだろう? そんなある日、戦乙女(ヴァルキューレ)9女のロスヴァイセさまが巨大な狼へ変身する神技を失敗したショックで引き篭ってしまわれた。《狼のことは狼に聞け》。そう考えたボクは、一吠えで島一つを吹き飛ばすという魔狼“フェンリル”に会うべく、ブリュンヒルデさまたちと共に出発する。待ってて下さいロスヴァイセさま! あなたの心は、このボクが救ってみせます!
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神の国の台所“ヴァルハラキッチン”の夕飯時はいつも大忙し! ボク、喋れるイノシシのセイ(本名:セーフリームニル)はそのお手伝いとして、なんと主神オーディンさま直々の指名を受けてここにやってきたんだ。 ――『料理される側』としてね! いや、確かにボクは「一日一回生き返る」っていう不思議な能力を持ってるし、自慢じゃないけど肉質にも自信があるよ? でもだからって「毎日死んでご飯になれ」ってひどすぎない!? ・・・・・・まあこの力のおかげで、美しくて可愛いヴァルキューレ・ブリュンヒルデさまのお傍にいられたりするから、全部が全部つらいってわけじゃないんだけどさ・・・・・・。 って、あれ、神界ナンバー2のロキさまがなぜここに? え、神界のピンチだから一緒に来い!? いやぁ、ボクただのイノシシですからってうわあああぁーー。
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