日本人は原発とどうつきあうべきか
田原総一朗(著)
/PHP研究所
作品情報
あの「3・11」から間もなく1年(平成23年12月下旬現在)。この間、マスメディアは連日のように放射能被害の恐ろしさを煽り立ててきたが、放射能濃度がどのレベルになると人体に影響が出るのか、その基準値はなぜか定まっていない。そして、風評被害ばかりが広がっている。その結果、新聞各紙の世論調査でも70%以上が「脱原発」。文化人、アーティスト、ジャーナリストたちの「脱原発」の比率は、それよりもはるかに高い。「脱原発」を唱えなければ、あたかも東京電力や経済産業省に取り込まれているかのように捉える風潮が強い。こうした風潮に危うさと無責任さを感じた著者は、原発事故の“戦犯”である東京電力幹部、経産省幹部、担当大臣、識者などへの取材を敢行し、問題の核心に斬り込む。原発事故の本当の原因は何か。「放射能汚染」の実態とは。日本にエネルギー戦略はあるのか――。いまこそ日本国民が知っておくべき真実を提示する。
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商品情報
- シリーズ
- 日本人は原発とどうつきあうべきか
- 著者
- 田原総一朗
- 出版社
- PHP研究所
- 書籍発売日
- 2012.01.01
- Reader Store発売日
- 2014.08.29
- ファイルサイズ
- 2.5MB
- ページ数
- 256ページ
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世界の6-7割 PWR 加圧水型 三菱、ウェスティングハウス 原子炉の一体容器の製法 北海道室蘭の日本製鋼所が
福島第一 NWR 沸騰水型原子炉
現実的な選択肢として議論されているのが天然ガス 石油…にくらべると資源量が豊富であり、またCO2の排出量では石炭の約半分である天然ガスの需要が拡大することは必至であり、今後は日本も、天然ガスの利用拡大に力を入れていく必要があると十市氏も力説する
メタンハイドレートの開発は難しい
吉本隆明 動物にない人間だけの特性は前へ前へ発達すること。技術や頭脳は高度になることはあっても、元に戻ったり、退歩することはありえない。原発をやめてしまえは、あらたな核技術もその成果もなにもなくなってしまう。今のところ、事故を防ぐ技術は発達させるしかないと思います。
チェルノブイリのがん死亡者は15人
脱原発は、一国平和主義だ
エネルギーのセキュリティ 1大量で安定した電力供給 2電気料金と見合う価格 3安全性
自然エネルギは1,2をみたさない続きを読む投稿日:2012.08.24
(2012.08.09読了)(2012.08.06借入)
【東日本大震災関連・その99】
副題「新・原子力戦争」
世の風潮は、脱原発一色で、原発擁護論を述べると、東電の回し者と言われてしまうという。か…つて、原発の危険性を訴えていた著者は、世の風潮に疑問を感じ、あえて、原発にかかわってきて来た人たちに今後どうすべきかについて聞いてまとめた本が、この本です。
原発の継続か、脱原発か? と聞けば、脱原発と答えるだろうが、電気料金は高い方がいいかと安い方がいいか、と聞けば、安い方がいいと答えるだろう、という。
いま、原発をやめれば、電力不足になり、日本の産業が衰退する可能性があるとなれば、すぐ原発は全体的にやめてしまえ、ということにもならないでしょう。
鳩山さんがかっこよく世界に約束したCO₂削減の話は、最近あまり聞かれなくなりましたが、いったいどうなったのでしょうか? いつも元気のいい鳩山さんに聞いてみたい気がします。
いまやめる、いずれやめるにかかわらず、使用済み核燃料の処理問題は残されます。それだったらいっそのこと、より安全な運転方法を研究しながら、使用済み核燃料の処理問題も研究していったらどうか、ということになるかと思います。
1月の出版なので、福島原発の事故原因は、津波によるものという想定で、話が進められているので、今読むとちょっと抵抗があるかとは思います。
(事故調査の結果として、地震による管の破損の可能性が指摘されているので)
原発について、現実的な将来像を考えてみたいという方にお勧めです。
【目次】
序章 原発事故=「第二の敗戦」を超えよ
第一部 原発事故勃発
第一章 〝悪の権化〟として孤立する東電
第二章 事故対応の誤算
第三章 技術の破綻か、管理の手抜かりか
第四章 汚染水処理の現状
第二部 日本のこれからのエネルギー戦略
第五章 「脱原発」は情報に基づき、冷静に議論せよ
第六章 自然エネルギーの比率を増やしつつ原発を活用
第七章 細野豪志・原発事故担当大臣を直撃
終章 放射能汚染とどう向きあうか
あとがきに代えて 「脱原発」は一国平和主義だ
●確証が取れない(72頁)
「非常事態下での確証、それは、現場を知らない人の言うことです。確証を取るということは、いま戦争で戦っている兵士に『ちょっと手を止めて計算しろ』と言っているようなもので、そんなバカな話はない。なにしろ原子力安全・保安院は、この事故対応の真っ最中に、爆発で壊れた建屋の耐震評価をせよなどと平気で命じる組織です」
●なぜ東京に原発はないのか(112頁)
「原発は、立地に広い土地を必要とします。それだけの土地を確保するのは、人口密度の高い地域では難しいというのが、いちばん現実的な理由だと思います。」
●チリ津波がベース(127頁)
福島では当時の記録ではチリ津波のときに来た津波が一番大きい津波として考えていたんです。チリ津波は三メートルくらいなのです。
●選択肢の置き方によって答えは変わる(147頁)
「脱原発か、原発推進か」という迫り方をされれば、「原発はないほうがいい」と答えるに決まっている
「電気代は高いほうがいいですか、安いほうがいいですか」と訊かれれば、多くの人は「電気代が安いほうがいい」と答えるだろう。
「二酸化炭素がいっぱい出る電源がいいですか、二酸化炭素が出ない電源がいいですか」と訊けば、多くの人が「二酸化炭素は少ないほうがいい」というはずである。
●鳩山政権のエネルギー基本計画(152頁)
鳩山政権で改定したエネルギー基本計画では原子力発電の比率を2030年までに53%に高めることにしたのです。
●脱化石燃料(162頁)
日本は脱化石燃料への取り組みを一生懸命やってきて、国際的な需給が逼迫して石油料金が上がっても電気代が上がらない、という立派なエネルギー構造を作ったわけです。それを捨てていいのかどうかについての議論も、ほとんどなされていません。
●原発は人類に制御できない代物(196頁)
「脱原発」はの人びとの中には、そもそも原発は人類に制御できない代物で、いわば近代文明が限界をきたし始めたことが露呈したのだ、と主張する者もいる。あるいは、この主張は正しいのかもしれない。
●除染の方法(203頁)
ある農家から私が聞いたのは、土壌を表面からたとえば5センチ剥ぐと、その分の土をどこかへ置かなければいけないので、いっそのこと、50センチ剥いで上下を逆転させたらどうか、という意見である。
●放射線の確定的影響(231頁)
放射線の健康影響について、世界でまずわかったのは、『確定的影響』です。これは被爆した人が、皮膚が赤くなったり、火傷のようになったり、あるいは毛が抜けるとか、下痢をするとか、白血球や血小板が減って、細菌感染したり出血しやすくなるといった影響を指します。
なんらかの確定的影響が確実に起こるのは、1000ミリシーベルトからだとされています。
●エネルギーのセキュリティ(244頁)
エネルギーのセキュリティとは主に、①大量で安定した電力供給、②電気料金と見合う価格、③安全性、に分けることができる。
☆田原総一朗の本(既読)
「大統領を知らない人たち」田原総一朗著、実業之日本社、1975.04.15
「原子力戦争」田原総一朗著、筑摩書房、1976.07.25
「8人の超権力者」田原総一朗著、学陽書房、1979.06.07
「遺伝子産業革命」田原総一朗著、文芸春秋、1981.06.30
「マイコン・ウォーズ」田原総一朗著、文芸春秋、1981.12.30
「人を率いる」田原総一朗著、学陽書房、1982.04.10
「首領に迫る」田原総一朗著、サンマーク出版、1982.06.01
「先端技術時代の選択」田原総一朗著、二見書房、1982.06.30
「電子戦争 メディア戦争」田原総一朗著、文芸春秋、1983.03.20
「独創人間ここにあり」田原総一朗著、新潮社、1983.07.15
「新メディア・ウォーズ」田原総一朗著、文芸春秋、1983.07.30
「生命探検」田原総一朗著、文芸春秋、1984.04.01
「テクノ・コンフィデンシャル」田原総一朗著、小学館、1984.10.25
「飽食時代の性」田原総一朗著、文芸春秋、1984.11.25
「ザ・ファーストランナー」田原総一朗著、筑摩書房、1985.07.15
「パソコンウォーズ」田原総一朗著、日本ソフトバンク、1988.12.01
「日米インテリジェンス戦争」田原総一朗著、文芸春秋、1989.01.30
「新パソコンウォーズ」田原総一朗著、日本ソフトバンク、1990.05.20
「日本コンピュータの黎明」田原総一朗著、文芸春秋、1992.09.30
「IT革命のカラクリ」月尾嘉男・田原総一朗著、アスキー、2000.11.20
(2012年8月9日・記)続きを読む投稿日:2012.08.09
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