江戸前の旬
九十九森
銀座『柳寿司』三代目・柳葉旬。柳寿司の末っ子として生まれ、父親の跡を継ぐために寿司職人となって迎えた二度目の春――。寿司職人として大輪の花を咲かすべく、ただ今奮闘中!! 真鯛をけなす息子、真鯛に特別な思いを持つ老母。旬の真鯛の握りは息子の誤解を解くことができるのか!?
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喜寿の祝いに、四十年前に銀座で食べた「シロマグロ」の握りが食べたいという父の願いをかなえたくて、北海道からやってきた沼田(ぬまた)。しかし柳葉旬(やなぎば・しゅん)には「シロマグロ」の正体が分からず、父・鱒之介(ますのすけ)に尋ねる。すると鱒之介は、「シロマグロ」と「シロカワ」を勘違いしたのでは? と話して……!?
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産卵して味が落ちる三月ヒラメの蘊蓄をひけらかした客に、四月までなら美味しいと口出しして口論になった鹿野(しかの)課長。課長は三月になったら、その客にヒラメの握りをご馳走して、それが不味かったら土下座してやると啖呵を切ってしまう。柳葉旬(やなぎば・しゅん)は課長を助けるために、青森産のヒラメを手に入れるのだが……!?
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東堂(とうどう)会長から、「タイの香物酢」を握り寿司にアレンジしてほしいと頼まれた柳葉旬(やなぎば・しゅん)だったが、握りだとタイとたくあんが調和せずに苦戦する。一方、榊大吾(さかき・だいご)も挑発に乗って、「タイの香物酢」の握り寿司に挑戦することに。「タイの香物酢」の握り寿司を制するのはどちらか……!?
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宿命のライバル・榊大吾(さかき・だいご)との寿司勝負を、1勝1敗に引き分けた柳葉旬(やなぎば・しゅん)。次のお題は「一期一会の一品」であり、勝負までの3ヶ月で旬はその一品を作ることができるのか!? 具体性が欠けるテーマに苦悩していた旬であったが、柳寿司にやってきたお客さんたちを見て、答えは柳寿司にあると確信して……!?
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寿司を愛し、寿司を通じて、食べる人に感動や喜びを与えようと努力する柳葉旬(やなぎば・しゅん)と、己の「一生一品」を作り上げる為に、一途に寿司道を突き進む榊大吾(さかき・だいご)。宿命のライバルであるふたりが、再び寿司勝負を!! 審査員の阿部(あべ)が考えた見立て寿司勝負のお題は「ヒヨコ」。勝つのは一体……!?
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「タコはタコ焼きや明石焼きで食べるのが一番美味しい」と言う咲(さき)から、私が感心するような美味しいタコの寿司を作ってくれない? と頼まれた銀座柳寿司三代目・柳葉旬(やなぎば・しゅん)。姉・真子(まこ)の夫である料理人・酒井(さかい)から、マダコの扱いを教えてもらった旬は、とても柔らかくなる桜煮の方法を聞いて……!?
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無給でいいから柳寿司で働かせてほしいと頼んできて、柳葉旬(やなぎば・しゅん)の父・鱒之介(ますのすけ)から一蹴されたお嬢様・三枝詩織(さえぐさ・しおり)。翌日、きれいに掃除された玄関を不思議に思う旬たちの前に、詩織が再び現れる。柳寿司で働きたいと思った理由を話す詩織の熱意を、鱒之介は感じ取って……!?
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宣人(のぶひと)の親父は中卒の大工であり、インテリ嫌いであった。一方、宣人の結婚相手の父親は、T大卒で有名商社の重役であり、懐深い人間であった。結婚相手の父親の余裕に満ちた態度が気に入らず毛嫌いする親父に思い悩む宣人から、ふたりが煮ハマの握りが大好物だと聞いた柳葉旬(やなぎば・しゅん)は、考えをめぐらせて……!?
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再婚を考えている母子と一緒に、柳寿司で寿司を食べようとしていた中澤(なかざわ)。しかし母の言葉に反抗する息子・隼人(はやと)は、店を飛び出してしまう。隼人の亡くなった父に比べて冴えない男である中澤は、隼人に認められないことで結婚を諦めそうになるが、柳葉旬(やなぎば・しゅん)は中澤にも隼人の父に負けないモノがあると言って……!?
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銀座柳寿司三代目・柳葉旬(やなぎば・しゅん)は、甘エビやサケは絶対に握らない昔気質の父・鱒之介(ますのすけ)が、ウニだけは握ることに疑問を持つ。その時、店にやってきた中川(なかがわ)は、40年前にウニの旨さを広めるべく銀座の寿司屋を行商していた頃の話をする。当時、最初はウニを拒絶していた鱒之介だが、江戸前寿司の将来のためにウニを! という中川の情熱に根負けして、ウニを握ったのだった。しかしウニを握った鱒之介に、旬の祖父である鮃蔵(へいぞう)が激怒して……!?
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加賀前鮨の看板を賭けた勝負を決着させ、金沢から帰ってきた銀座柳寿司三代目・柳葉旬(やなぎば・しゅん)。そんな旬を最初に出迎えた次男・鮭児(けいじ)は、「お帰り」の言葉もなく店を手伝えと言って出かけていく。店に入ると、今度は長女・真子(まこ)が、市場で買い物をしてこいと旬を追い出す。家族がなんとなく冷たいと感じる旬だったが、常連客の鈴音(すずね)や謙介(けんすけ)たちからも素っ気ない態度を取られ、寂しくなってしまう。金沢に行っていた間、連絡をしなかった自分が悪いと考える旬が、柳寿司に戻ると……!?
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金沢に遠征した銀座柳寿司三代目・柳葉旬(やなぎば・しゅん)は、加賀前鮨を握る「清瀬」の二代目・清瀬鮎美(きよせ・あゆみ)と共に、清瀬の看板を狙う「菊川水産」の菊川(きくかわ)から、清瀬を守ろうと力を合わせる。菊川は、真の加賀前鮨を語って清瀬の前に店舗を構え、清瀬と同じ鮨を半額で提供して客を横取り、清瀬を潰そうと画策する。しかし旬の考案したかぶら鮨が地元の人間の心をつかみ、清瀬は窮地を逃れる。それが面白くない菊川はマスコミを利用して、加賀前鮨の看板を賭けて、清瀬に新作鮨勝負を仕掛けてきた!
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