脳のスペックを最大化する食事
広川慶裕(著)
/ハーパーコリンズ・ジャパン
作品情報
好きだった映画のタイトルがどうしても思い出せない。
取引先の担当者の名前を突然忘れてしまった。
「アレ、アレ……なんだっけ?」簡単な固有名詞が出てこない。
もしかしたらそれは、脳の老化現象〈アレアレ症候群〉かもしれません――
記憶力、集中力、判断力を向上させてキレキレな頭を取り戻す
認知症予防の名医が実践する「頭が良くなる栄養プログラム」。
【目次】
プロローグ 食事を変えれば、脳のスペックを最大化できる。
第1章 なぜ、頭は悪くなってしまうのか。
頭が悪くなってしまう最大の要因は「食事」と「生活習慣」
脳が老化してしまうメカニズムとは
「物忘れ」は認知症の前段階
加齢とともに起こりやすい「脳のエネルギー不足」
「頭が悪くなる生活習慣」チェックリスト
ほか
第2章 脳が本来のスペックを発揮するとどうなるか
そもそも「頭がいい状態」とは
人間は90歳まで脳を成長させ続けることができる
やる気と活力にあふれ、モチベーションが高まる
メンタルが安定し、うつ病や不安障害が改善する
思考のスピードが速まり、独創的なアイディアが湧く
ほか
第3章 脳のスペックを最大化する食事
なぜ、脳のスペックを最大化するために食事を見直すべきなのか
糖質制限をすすめる理由――パンやご飯、麺類が脳とカラダの老化を促進する
良質なアブラが大事な理由――脳は脂肪でできている
脳やカラダの材料となる「良質なタンパク質」をたっぷり摂取する
脳の炎症を引き起こす「頭が悪くなる食べ物」を避ける
ほか
第4章 【実践編】頭が良くなる食事プログラム
まずはカラダのメインエンジンを「ケトン代謝」にすることを目指す
「タンパク質30%以下、脂質60%以上、糖質10%以下」の栄養バランスにする
半熟卵を3個、毎日食べる
頭が良くなるサプリメントの取り方
脳のスペックを最大化する1日の献立例
ほか
第5章 さらに脳のパフォーマンスを最大化する「10の技術」
「他者と楽しく会話する」は最強の脳トレ
「マルチタスク」を習慣化する、会社以外の集団に所属する
「音読(リーディング)」と「書き写し(トランスクリプション)」で脳が活性化する
「筋トレ」が脳の機能も成長させる
「骨振動のある運動」でオステオカルシンを分泌させる
特別付録
エピローグ 血管を老化させず、血流を良くすれば、脳のエネルギーレベルを最大化できる
【著者について】
広川慶裕(ひろかわ・よしひろ)
精神科医、認知症予防医。京都大学医学部卒業。認知症やうつ病、統合失調症などの精神疾患治療に携わる。メンタル産業医としても活躍中。認知症予防専門クリニック・ひろかわクリニック、品川駅前MCI相談室院長。著書に『もの忘れ・認知症が心配になったら読む本』『運転の認知機能を鍛える本』(池田書店)、『図解でよくわかる 今すぐできる認トレで認知症は予防できる!』(河出書房新社)『「認トレ®」で防ぐ認知症―完全4週間メソッド』(時事通信社)『脳が若返るまいにちの習慣』(サンマーク出版)など多数。
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商品情報
- シリーズ
- 脳のスペックを最大化する食事
- 著者
- 広川慶裕
- 出版社
- ハーパーコリンズ・ジャパン
- 掲載誌・レーベル
- ハーパーコリンズ・ジャパン
- 書籍発売日
- 2023.07.20
- Reader Store発売日
- 2023.07.20
- ファイルサイズ
- 11.1MB
- ページ数
- 240ページ
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脳のスペックを最大化する食事
私は「脳のエネルギー不足が、 脳を老化させるひとつの要因なのではないか」という考えに思い至りました。脳が必要とするエネルギ— が十分に供給されていない、それがボケの原因…のひとつなのではないか。そう考えると、 認知症発症のメカニズムについて 、さまざまなことの説明がついたのです。
あなたの脳とカラダは、 あなたが今までにどんなものを食べてきたのか、どんな食生活を送ってきたのか、 どんな栄養状態に自分を置いてきたのかのあらわれなのです。
脳が必要としている良質なエネルギ—を食事から得られなければ、脳の健全な代謝は進まず、老化します。すなわち、 脳の機能が低下してしまうのです。
脳のスペックを最大化するための食事について、具体的には、 米やパン、麺・類などの主食(炭水化物) を控える「糖質制限食」と、 良質のアブラ( 脂質) とタンパク質中心の食事にする「ケトン体食」の有効性について、解説します。
第1章 なぜ、頭は悪くなってしまうのか
「脳に栄養が足りていない状態」とは、具体的にどんな状態を指すのでしょうか。
医学的な視点からすると、おおまかに次の2つの状態に分けることができます。
・脳内の血液中の栄養がそもそも不十分である
・脳内の血管に問題があって、 栄養が隅々にまで届いていない
食事の栄養バランスに問題がある人にとにかく多いのが、「糖質を取りすぎている」というケース。私が診てきた患者さんにも非常に多いタイプなのですが、栄養バランスのことをまったく考えず、漫然と空腹を満たすことが習慣になっている人は、 なぜか米や麺類、 パンといつた主食ばかり食べてしまっているという傾向があります。
また糖質の過剰摂取だけでなく、質の悪いアブラ 質の悪い脂質) の摂取が多すぎても、全身の炎症を増やしてしまい、余分な体内物質が血管に沈着する原因となります。脳の血管に余計なゴミが溜まったり、脳の血管そのものがボロボロになってしなやかさを失ったりすると、とうぜんながら十分な栄養が脳に届きません。
朝の自然光を浴びると、体内で分泌されていたメラトニンが収まっていき、かわりに「セロトニン」というホルモンが分泌されます。セロトニンは日中、 ヒトがいきいきと生活するために必要な活力の源となる脳内物質。近年は「幸せホルモン」としても良く知られています。
セロトニンはストレスに対しても効能があり、私たちの精神安定剤としての役割も果たしてくれるホルモンです。セロトニンが不足すると、 イライラしたり、 仕事などへのモチべ—ションが下がったり、不眠やうつ病などの傾向としてあらわれることもあります。
精質の取りすぎは、 動脈硬化など血管の老化を進め、 認知機能の低下をもたらします。しかもやっかいなことに、糖質の取りすぎが、さらなる高血糖状態のスパイラルを引き起こします。
活性酸素には、体外からの細菌などを無毒化するという有用な働きもあります。つまり、活性酸素の存在自体が悪いものというわけではありません。しカし、 活性酸素が体内に多くありすぎると、 ミトコンドリアの機能を阻害する働きをしてしまいます。この活性酸素によって脳細胞や体内の細胞が傷つけられる過程を「酸化」と言います。細胞が酸化することをたとえて言うなら、鉄にサビがつくようなもの、 とイメーシしていただくといいかもしれません
食物に含まれる抗酸化物質のことを「スカベンジャー」と呼びます。スカベンジャーは活性酸素の攻撃から身を守ったり、 活性酸素で傷つけられた細胞を修復したりします。ビタミンCやポリフェノールなどが代表的なスカベンジャーです。
脳内には、リンパ系に似た働きをする「グリンパティツクシステム」という循環システ厶があります。脳で重要な役割を果たす「グリア細胞」が睡眠中に少し縮み、その隙間を使ってアミロイドグのような老廃物を排出することが研究によってわかっています。
睡眠不足は このグリンパティックシステムの働きを不十分にしてしまうのです。
「アミロイドベータ」という脳内物質をご存じでしょうか。
最近ではこれを「脳の老廃物」「脳のゴミ」と呼ぶことがありますが、アミロイドベータじたいは健康な若い脳にも存在する物質で、記憶の定着にも関与している物質だとも考えられています。
つまりアミロイドダは、その役目を終えたところで脳からさっぱりと排出されれば、 まったく問題ありません。問題は、 脳内からうまく排出されずに(流されずに)蓄積してしまうようなアミロイドベータが発生することです。
アミロイドベータの排出は唾眠中に行われ、1日分を排出するのに5時間かかります。
深く眠りについていなければならない夜中の時間帯に目が覚めやすくなると、 アミロイドベータが脳内に溜まってしまうのです。
動脈硬化が慢性的な脳内の血流の低下を引き起こし、さらに血流の低下によってアミロイドベータが凝集、蓄積し、 これがアルツハイマ—型の認知症の進行を加速させてしまうのです。ということは、動脈硬化の原因となる糖尿病などの生活習慣病は、アミロイドベータを脳内に蓄積させてしまう引き金になるということです。
ここで脳をエネルギー不足の状態にしてしまう要因を確認しておきましょう。
-食事による栄養の偏り(高血糖)
-脳内で栄養を代謝する機能の低下
-血流を妨げる動脈硬化やコレステロ—ルの沈着など
-アミロイド" など老廃物の蓄積
ATPは「アデノシン三リン酸」の略語で、 生物の細胞内に存在してエネルギーの貯蔵や放出といった働きをする化合物のこと。
またATPは「生体のエネルギー通貨」とも呼ばれており、 すべての生物にとって生きていくうえでなくてはならない非常に重要な役割を果たしています。入間が必要とするエネルギーの90%は、このATPに負っています。
ATPは大きく分けて「無酸素系(解糖系や乳酸系) 」と「有酸素系」の2つのエネルギー代謝ルートで作られます。このうちもっとも効率よくATPを産生するのが有酸素系で、 有酸素系のエネルギー供給回路のなかでもいちばん重要な回路が「TCAサイクル」です。TCAサイクルはクエン酸サイクルとも呼ばれます。
老化のことを「廃用性萎縮」という言葉で説明することがあります。廃用性の萎縮とは、安静にしすぎたり、カラダや脳の活動が不足したりすることによる心身の衰えのことです。
心や体躯に限らず、ふだんから脳も使わないと、私たちの脳はその状態に安住し、ー極の「スリープ状態」に入ってしまいます。パク—ン化されたことや、ルーティンワークしカできない状態になってしまうのです。
「頭が悪くなる生活習慣」 チェックリスト
1 糖質の摂りすぎ
2 抗酸化物質スカベンジャ—不足
3 睡眠不足など、 日周リス厶に合わない生活
4 パターン化された刺激のない生活
5 新しい交友関係を作らない生活
6 ゲ— 厶依存
7 マラソンなど長時間に及ぶ激しい有酸素運動
8 運動不足、筋力の衰え
第2章 脳が本来のスペックを発揮するとどうなるか
「頭がいい状態」とはいったいどういう状態なのでしょうか?脳の「ネツトワ—ク」は機能別に多数存在していて、 それぞれが固有の役割を担っています。たとえば、記憶、判断力、 理解などです。頭のいい状態というのは、それらのネツトワ— クが有機的につながって、 円滑に、効率的に使える状態だと言えます。
脳細胞の成長は90歳まで続くため、 細かな注意を日々積み重ねた人と注意しないまま過ごした人とで、 時間が経つほどに大きな差が生まれることになります。ですから、1日も早く脳にプラスとなる生活習慣を始めるべきです。1 年後、5 年後、10年後と、時間が経つにつれて取り戻せないほどの差が生まれてしまいます。
記憶力は2つの力に分けられます。情報を「脳内に蓄積しておくカ」と、「蓄積した情報の中から必要な情報を引き出すカ」です。脳が本来のスペックを発揮できている状態では、 この2つの力が最適化され、 両者の連携がスム—ズに行われています。
ドーパミンが適切に分泌されているときは、神経ネットワークを構築する物質BDNFが分泌されています。
BDNFは、人間のモチペーションにもかかわりがあると考えられている物質。ドーパミンが減少する症状であるパーキンソン病になると、BDNFの量も減ってしまうことがわかっています。
コルチゾールには代謝を促進したり炎症を抑えたりする働きがあり、ステロイド系の薬の原料としても役立てられている物質。しかしその一方で、
コルチゾールが多すぎると心身に悪影響があることがわかっています。コルチゾールは「ストレスホルモン」の代表例としても知られています。
じつは脳内のコルチゾ— ルが増えすぎると、ド—パミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった脳内物質が分泌されにくくなってしまうのです
脳がいい状態にあるときは脳内でドーパミンとセロトニン、 ノルアドレナリンが適切に、バランス良く分泌されています。この3つの脳内物質がうまく連動してくれると、 私たちのメンタルは安定した状態になります。
私が診断の際に認知能力の指標にしているのは、記憶力・遂行カ・計算カ・判断力・言語能力の5 つの能力です。これら5 つの能力は「今のこと」を把握し、行動するための能力です。
しかしこれらの能力が高まり最大化されると、現在だけにとどまらず、ひらめきや先見性などのような「これからのこと」「新しいこと」の予測ができるようになります。
人間の脳には、神経細胞が1000億個、神経ネットワークが100兆個ほどあります。そんな脳のスペックが最大化された場合、1 日で500ぺ—ジの本を読むぐらいの処理能力があると言われています。その処理能力を考えると、私もまだまだ脳をサボらせてしまってているなあと思います
第3章 脳のスペックを最大化する食事
脳のスペックを最大化するうえで、 非常に重要な役割を担っているのが食事です。とくに大きな役割として、4つの点を挙げることができます
まず1 つ目に、 脳が必要とするエネルギーを、脳に供給するという役割があります。これまでお話ししてきたように、 脳内のエネルギ—が不足すると脳はスリ—プ状態になってしまい、その機能は低下してしまいます。
2つ目の役割として、脳や体の細胞の材料を供給するということが挙げられます。脳の機能に大きな影響を与えている血流も、 血管の健康状態に左右されています。血管の新陳代謝のためにも、 細胞の材料を食事から摂取し続けなければなりません。
3つ目に、 脳やカラダを老化させる原因を遠ざけるという役割があります。ポリフェノ ールやカロテノイド、 ビタミンなど抗酸化物質が含まれる食品の摂取は、 脳やカラダの酸化、老化を予防する効果があります。
そして4 つ目の食事の役割として、 脳の機能をより高めたり、 いい状態を維持、向上させたりするような、 いいサイクルを生む体質にカラダを変えることがあります。こうした体質作りには、運動や生活習慣とともに、食事が大きな役割を果たします。
私の考えでは、ヒトの本来の栄釜バランスとは、旧石器時代の人類が食べていた栄養バランス、 すなわち「タンパク質2、脂質6、炭水化物(糖質)2」程度、 もしできれば「3 一6一1 」が適正なバランスです。つまり、いま一般によく言われている栄養バランスでは、とにかく糖質摂取が多すぎであり、また脂質が足りなすぎです。
戦後から現代まで、このごく短い期間に常識とされてきた(糖質過多の)食生活とは、長い人類史の視点で見てみると、ヒト本来の食事バランスからはかけ離れたものであることがわかります。
必要以上の糖質を摂取すると、 血液中の糖質はエネルギーとして消費しきれなくなり、 中性脂肪や「AGEs」に変化します。AGEsとは終末糖化産物とも言われ、タンバク質と糖質が結びついて「糖化」したもの。糖化やAGEsの蓄積は、カラダの「コゲ」にもたとえられ、 老化の原因になります。
よく「ヒトは血管とともに老いる」と言われますが、血管がボロボロになることは老化の大きな原因です。食べすぎで余った糟箕から作られる中性脂肪は、もちろん肥満の原因に、中性脂肪が数々の生活習慣病を引き起こすのは言うまでもありません。
糖質のなかでも、とくに小麦は脳やカラダに対して惡彩郭の多い食材です。食後の短時間に血糖値が乱高下することを「グルコ— ススパイク」と呼びます。血管を傷つけたり動脈硬化の原因となったりする危険な現象です。
糖質量の30グラムとは、ご飯に換算してお茶碗半分くらい。この程度なら食事から糖を取っていいですが、それ以上はヒトのカラダにとって余分な糖質です。カラダの中で余った糖質は、中性脂肪になって蓄積されます。ヒトは本来、1日30グラムだけ糖質を取れば十分。それ以上はカラダにとって害悪だと考えるべきなのです。
積極的に取りたいアブラはオメガ3 とオメガ9 、そして飽和脂肪酸です。オメガ3 を多く含むアブラは、アマニ油やエゴマ油、しそ油などがあります。これらは加熱すると酸化しやすいので、加熱しないで取るようにしましょう。
良質なアブラを取ることでカラタや脳の中のケトン体が増えるのです。ケトン体を合成して、脳やカラダのエネルギーとすることを「ケトン代謝」と呼びます。糖質を制限して良質なアブラを取っていくと、ケトン体をエネルギー源とするケトン体代謝の体質に変わることができます、ケトン体は代謝の際に生じる活性酸素も少なくて済むため、 いわば「効率のいいクリーンなエネルギ—」なのです。
断食を始めて3日経っと、カラダの中のブドウ糖が枯渴し、完全にケトン代謝に切り替わります。断食した友人が3 日目から思考や感覚の変化を感じたのは、まさにケトン体が脳の機能を高めていた好例だと言えるでしょう。
「酸化」「糖化」「炎症」はヒトにとって老化の3 大要因です。カラダにとって酸化がサビ、糖化がコゲだとするなら、炎症は火事です。体内で炎症が起こると、タンパク質が糖化して「AGEs」が発生します。
腸脳相関とは腸と脳がお互いに影響を与え合うことで、実際に腸と脳が双方向に関連して機能し合っていることが科学的にもわかっています。
たとえば「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンは、 その90%が腸で作られるもので、血流に乗って脳に送られ、脳の神経細胞に取り込まれて活性を持ちます。
腸内に多くの菌が存在している状態イコール腸内フローラが良好なとき、こうしたホルモンの産生も活発になります。つまり、腸内フローラが良好な状態にあると、脳にもいい影響があると言えるのです。
意識的に野菜などの食物繊維をたっぷり取って善玉菌を増やし、 腸内細菌のバランスを取ることが大切というわけです。
脳は腸に栄養の吸収の指令を出していると考えられています。
ヒトのカラダには「迷走神経」と呼ばれる脳と腸のやり取りを拒う神経があり、 この迷走神経を通じて脳から腸、腸から脳へと情報を交換して、お互いが活用し合える状態を作っているのです。
第4章 実践編 頭が良くなる食事プログラム
カラダをケトン代謝にするためには、まずは摂取する糖質をいったん極端に減らすことが必要です。脳とカラダの燃料は、ブドウ糖とケトン体の2種だけ。カラダのエネルギー源となるブドウ糖が体内から減るとケトン体が増え、 ブドウ糖が増えるとケトン体は減ります。ちょうどシーソーのような関係なのです。つまり、体内からブドウ糖を減らしてしまえば、 代謝の際に必要となるメインの燃料がケトン体になり, カラダのエン‘シンなケトン代謝に切り替えることができるというわけです。
糖質中心の食生活を送ってしまっていることで、 私たちはブドウ糖をメインのエネルギー源とし、 すっかりブドウ糖代謝の体質になっているのです。このブドウ糖代謝の経路では、
①食事から得られる糖質、
②体内の糖質、
③筋肉などのタンパク質、
④体内の脂肪の順にカラダがエネルギーを消費していきます。
糖質を摂取したときのような血糖値の乱高下がなくなって、食後の眠気もなくなります。脂肪を燃料とするケトン代謝には、糖尿病や高血圧、肥満の防止、 がんの発生率が抑えられる、 メンタルが安定するなどの利点も挙げられます。
「おやつはハイカカオチョコレート5 枚 (25グラム) か、ナッツを手のひら1 杯まで」など、具体的な食べ物の量で伝えます。1日に取っていい糖質の量を食べ物に置き換えて、何をどのくらい食べてもいいか把握しておくと、摂取量をコントロ—ルしやすくなります。
精神的な糖質依存から脱却する兆しを感じられるようになれば、糖質制限を続けやすくなります。カラダが徐々に糖質を必要としなくなってくるのです。
以前、日曜日だけ「ブドウ糖解禁日」というルールを試したことがあります。しかしこれだと、翌日の月曜日の調子が非常に悪くなってしまうのです。せっかくケトン代謝で回っていたカラダが、 糖質摂取によって崩れてしまうのを実感します。やはり糖質は、ごくごく必要最小限の摂取に抑えておくべきだと再確認できました。
空腹は、 脳とカラダにいいのです。理由は2つあります。まず短時間の断食により、 体内のグリコーゲンがエネルギー源としてきっちり消費.されきることが挙げられます。グリコーゲンが使い果たされると体内は飢餓状態になり、 ケトン代謝に移行します。つまり空腹状態が続くとケトン代謝を起こしやすくなるのです。
また消化器を休ませられることも理由です。その結果、 食物の消化に使われていたエネルギーが、老廃物の排出や臓器の疲労回復に使われます。腸内環境も整います。良好な腸内環境のもとでは栄養の吸収も良くなり、エネルギー産生にもプラスです。
第5章 さらに脳のパフォーマンスを最大化する「10の技術」
1 いつもと違う道を歩く、新しい趣味を始める-脳は飽きっぽくて新しいことが好き脳
2 「他者と楽しく会話する」は最強の脳トレ
3 「マルチタスク」を習慣化する、会社以外の集団に所属する
4 ギャンブルが脳のパフォ— マンスを高める-
-「麻雀」が最高の脳トレに
5 「音読(リーディンダ)」と「書き写し(トランスクリプション)」で脳が活性化する
音読と書き写しの両者を組み合わせることによって、目で見る、脳で認識する、手を勤かすだけでなく、音声を口から発して聞くという動作も加わります。これら一連の作業によって、認知機能のほとんどすべての部分をトレーニングすることができるからです。
6 「筋トレ」が脳の機能も成長させる
筋トレや適度な有酸素運動を行うと、 脳内で「BDNF」( 脳由来神経栄養因子) という物質が分泌.されます。BDNFは神経細胞を成長、再生させ、神経ネットワークを構築しやすくしてくれる働きがあります。
7 「適度な有酸素運動」も脳の機能を高める
8 「骨振動のある運動」でオステオカルシンを分泌させる
縄跳びをすると、かかとを通じてむにトントンという振勒が伝わって、負荷がかかります。骨にこの負荷がかかると、骨そのものが強くなるとともに オステオカルシンという「骨ホルモン」が分泌されます。近年、この骨ホルモンが老化の抑制、そしてカラダや脳の機能アップにかかわることがわかってきたのです。
9 「精神的ストレスを減らす」ことが脳のアンチエイジングに直結する
10 脳を老化させる「退屈なル—ティンワーク」「刺激のない毎日」を避け好奇心旺盛になる続きを読む投稿日:2023.09.20
健康的食事の知識として
「脳のスペックを最大化する」とのことだが、内容はわりと一般的なことだと感じた。グルテンフリーの勧め、トランス脂肪酸は良くない、ファスティングが機能する、など。タイトル通りの内…容にするのであれば、内容全般を記憶力の伸長とか、暗算スピードが上がったとか、そういうエビデンスで埋め尽くして欲しかった。ただ、健康的な食事をめざすにあたっての留意点のカバー率は高いと感じた。続きを読む投稿日:2023.10.08
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