「教養」として身につけておきたい 戦争と経済の本質
加谷珪一(著)
/総合法令出版
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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
巨額のマネーが動く「戦争」から
経済・マネーの現在・未来を読み解く!
・戦争には果たしていくらのコストがかかるのか?
・戦争は経済にどんな影響をもたらすのか?
・戦争が起こると株価はどう動くのか?
・戦争でビジネスはどうなるのか?
・戦争で経済が破たんするとどうなるのか?
・太平洋戦争後の預金封鎖はどのように行われたのか?
・LINEやビットコインは武器になるのか?
戦争がもたらす本当の影響を知るためには、戦争とお金の関係を正面から見据える必要があります。
経済と戦争遂行能力は直結しており、強い経済を持つ国は、圧倒的に有利に戦争を遂行できると同時に、
戦争そのものを回避することも可能となります。
著書が独自に収集した歴史資料なども活用し、可能な限り、客観的かつ定量的に、
戦争とお金の問題についてアプローチした一冊です。
本書を読めば、日常生活と戦争がどのように結びついているのか理解できるでしょう。
【もくじ】
第1章 戦争にはどのくらいお金がかかるのか
第2章 世界から見た戦争とお金
第3章 戦争と経済にはどんな関係があるか
第4章 戦時の株価に見る現在と未来
第5章 地政学を理解すれば世界の動きが見えてくる
第6章 戦争が起きた時、ビジネスはどうなるか
第7章 これからの戦争の勝敗はITで決まる
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この作品のレビュー
平均 3.9 (9件のレビュー)
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借りたもの。
感情論を抜きにして、戦争を“経済活動”として紐解いてゆく。
歴史の勉強でそうした視点をもって語られないためか、経済と政治の問題を分離して考えがちだ。
それらが密接に絡んでいるにも関わら…ず。これは日本だけだろうか?
先の太平洋戦争では、日本の敗戦にGDP以上の戦費がかかったこと(急激な戦線の拡大、それに投入する軍備・物資の不足のため)、当時の株価から日本人(一般人)が戦況に対して楽観的な姿勢を持っていた(日清・日露戦争を勝利したことも要因だろう)ことが、証言以外の具体的な数字として裏付けが取れると思った。
有事の際にかかる予算の内訳についても具体的な数字を出しており、興味深い。
戦争によって、巨額のマネーが動くことも。日本が戦後、準ハイパーインフレを起こしたが、朝鮮戦争による特需によって持ち直したという事実に目を背けてはならないだろう。何というラック…?
この本でもう一つ語られているのが「地政学」。これ自体、経済との関係が密接で、シーパワーとランドパワーについて言及される。
EUをアメリカ経済圏に対抗するため巨大経済圏と見る視点以外から紐解く。地政学的な理由から「ドイツを独り勝ちさせない」という周辺諸国の思惑…… エマニュエル・トッド 『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』( https://booklog.jp/item/1/4166610244 )もこれに通じるのだろう。
茂木誠『「戦争と平和」の世界史 日本人が学ぶべきリアリズム』( https://booklog.jp/item/1/4813284620 )でも指摘されていた。
歴史を振り返れば、シーパワーを制したものが世界の覇権を握っていた。シーパワーは防衛よりも海を使って貿易を行い、富を増やすことに熱心になるため。
一方のランドパワーは隣国と地続きであるため、領土保全を最優先に考えざるを得ない。
このランドパワーとシーパワーの国家間の駆け引きが、日本の安全保障にも影響を与える。
アメリカがずっと中国を敵視するとは限らず、妥協する姿勢を見せた場合、ともすれば中国に委ねられてしまう場合もある(そしたら言論の自由も無くなったり、利益を吸い上げられてしまうんだろうな……)。
戦争の経済と言っても、武器弾薬の製造だけがそれではない。
後方支援――交通、水道、電気通信網などインフラの整備――が戦況にも関わる。
そのひとつの形として、IT技術の重要性を言及。
無人戦闘機然り、情報戦の面からも言わずもがな。3Dプリンタの発達も後方支援に影響を与えることも指摘。
日本学術会議だったか…2017年に防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」に大学が協力しないようにと提言した。
しかし、世界的にみても民間と軍事の技術の垣根は限りなく低くなっており、双方で一から独自開発したら単純にコストは2倍。その間に連携している方が時間と金のコストもかからずはるかに発展するだろう。
この本を読んで、「日本は戦争が“できない”」としみじみ思う。
これは憲法があるからではなく、「経済成長をしていないから軍備が足りない」ためだ。
だからこそ「IT技術を活かし低予算でどこまで有事に対応できるか?」という視点があるが、どこまで補えるだろうか……orz
余談。憲法9条があるからといて非戦になるわけではない。
戦争を“仕掛けてくる”国があれば相手は仕掛けてくるだけだ。
それを“防御(迎撃)”するだけの軍備はあるだろうか?これもまた“お金”が絡む。
それが発生する予兆の指標としても、経済活動(と技術の発展)を視野に入れるべきだと思う。
戦争とは感情論で勃発するのではない。
戦争をするだけの経済力があったればこそ、外交を自身の有利に運ぶための最終手段であることを意識させる。
flier紹介。( https://www.flierinc.com/summary/875 )続きを読む投稿日:2020.11.04
ロシアのウクライナ侵攻を見て、戦争と経済の関係をおさらいするために本書を再読
過去の戦争において、どれくらいの戦費がかかったのか。本書を読むと、日本の行った太平洋戦争が、いかに経済合理性に欠けてい…たのかがよくわかる。(1章)
戦争の資金調達という観点からも、日露戦争はうまく立ち回っていたのに、太平洋戦争においては、当時グローバル金融システムの主導権を握っていた米英を敵に回しどん詰まりの状況を自ら作っている。(2章)
GDPを用いて戦争と経済を読み解いた3章も、戦争とインフレの関係が読み解かれており、わかりやすい。また、実は日本は隠れたテロ大国と紹介されているが、安倍元総理が銃撃されたこともあり、むべなるかな。
4章は日本の日清・日露、太平洋戦争の戦局と株価の関係が興味深い。また戦後の日本復興は、朝鮮戦争特需による外貨獲得が大きな役割を果たしたこと等が理解できた。
5章は地政学のポイントが押さえられている。
現在も、本書の見立てとほぼ同じ状況にある。
ロシアはグローバル金融システムから切り離されたが、それでもウクライナの侵攻に踏み切った。太平洋戦争に踏み切った日本に似ているようにも見えるが、ロシアは資源供給国であるところが大きく異なる。今後の戦況とロシアへの経済制裁がどのように影響していくかを考えるうえで、本書は基礎知識を把握することができ、参考になると思う。続きを読む投稿日:2022.09.02
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