リモートワーク・マネジメント――距離と孤独を乗り越える強いチームづくり
セダール・ニーリー(著)
/アルク
作品情報
20年近くにわたって、リモートワークやグローバル組織の研究を重ねてきた著者が伝える「信頼構築の新しいプロセス」と「リーダーの新しい役目」。
リーダーとメンバーの双方がバーチャルチームワークのスキルを強化することで、これまでは手の届かなかったような成果を達成できる。
●「リモートワークという働き方」は30年前から始まっていた
1990年代、シリコンバレーでは本格的なリモートワーク体制を敷く企業が現れました。その後も各企業がリモートワークを導入し、社員の生産性の向上を認めています。この長年の蓄積によって、リモートチームの生産性の上げ方、効果的なデジタルツールの活用法、グローバルチームが文化や言葉の壁を超えて成果を上げる方法が、徐々に明らかになりました。
●コロナ禍で、世界の企業は急激な変化を強いられた
2020年初頭、新型コロナウィルスの出現によって、世界中の働き手がリモートワークへの急激な移行を強いられました。その結果、なかなか進まなかったリモートワーク体制は加速し、企業各社は各種のデバイスやツールの利用を進めることになります。
●リモートワークでのリーダーの悩みと社員の孤独感
従来の「同じ職場にいた」から可能だった、密なチームワークを前提とした業務プロセスは、いまや修正が必要です。リモートチームのリーダーにとって、離れた場所にいる部下のやる気や生産性をどうやって維持するか、仕事の進捗をどのように監督するか、チームメンバーの孤独へのケア、同僚同士の信頼関係の構築、はたまた「テクノロジー疲れ」の回避は喫緊の課題です。
●差し迫った課題の解決策と実践的ガイダンスの提供
著者は、企業各社の何千ものグローバルチームを対象に、リモートワークやグローバル組織の研究を続けてきました。その過程で気づいたのは、リモートチームの持続的成功のためには、日々の業務に自然に取り込んで習慣化できるような地道な施策を打つのがいちばん効果的だということです。リモートワークには、必須の成功条件があります。本書では、著者が長年をかけて見い出した「ベストプラクティス(最も効率の良い方法)」を余すところなく紹介します。この先、世界に分散したリモートワークは、長期的には「働き方の主な選択肢の一つ」として定着するでしょう。働き手と組織の両方を大きく成長させてくれる「リモートワーク・マネジメント」の手法を、本書でぜひ習得してください。そして、次に来る新たなグローバル危機に備え、どんなときも乗り越えられる強いチームをつくりましょう。
【著者プロフィール】
セダール・ニーリー(Tsedal Neeley):
ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)のネイラー・フィッツヒュー記念講座組織行動学教授。グローバル戦略やデジタル戦略の策定・実施を通した組織規模拡大手法を主な研究テーマとする。バーチャルワークや大規模変革――グローバル化、デジタル化、アジャイル化など――に関する、企業各社のアドバイザーとしても活躍。ブライトコーブ社、ブラウン・キャピタル・マネジメント社、ハーバード・ビジネス・パブリッシング社、パートナーシップ社取締役。楽天グループの研究機関である楽天ピープル&カルチャー研究所諮問委員。著書に、楽天のグローバル化の歩みの舞台裏を綴った『英語が楽天を変えた』(河出書房新社)がある。
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この作品のレビュー
平均 3.0 (2件のレビュー)
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自分の周りではリモートワークが主流になりつつあります。思ったより仕事に支障は出ていないのですが、より効率化が図れるならと思って手に取ったのが本書。
内容はさほど目新しいことが書いてある感はなく、良い…点があるとすれば意識せずにやっていたことも含めて、リモートでのチームマネジメントにおいて大切なことが言語化されていることですかね。
そこは良いのですが、全体的に文章が長めでボリュームも多く、要点の抽出が少し面倒に感じられた点が残念。
箇条書きで完結に分かりやすくまとめてくれたほうが、理解しやすいのではと思いました。
まぁ、そう感じたら各章の最後にあるサマリーだけ読めばいいのかな。続きを読む投稿日:2021.07.19
管理職の責任、重すぎません?笑
コロナの影響で、シンガポール生活7年のうち、約2年を自宅勤務にあてました。職務の都合上、VPNではなく自宅にイントラネットを引く必要があったり、かなりのスペースを仕事…用に確保しなくてはならなかった。
当初、自宅なのにどこを見ても仕事道具があり、「これは実質ホームレスだな」とストレスを溜めていたものです。最終的には、会社のWiFi無線にすら腹をたててしまったので、結果として物理的に自宅を半分に分断して気持ちを整理しました。
「それも、考え方や管理職の努力によって武器になるよね」という内容の本だと読み取れました。逆に言うなら、管理職にとってリモートワークはやはり面倒ごとなのではなかろうか…。一般職にとっても、意識しておかなければチームの離散に与してしまうということ。
とはいえ、1か所に集まることが許されない世の中ですから、何とかしなくてはならない。
当面、管理職が業務や個を見て、働き方を使い分けるという、すでにやってる結果に行きつきました。
あと、「リモートワークのほうがいい・悪くない」を裏付けようとするデータに出典が乏しく、偏向があるように見えます。続きを読む投稿日:2022.01.18
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