メビウスの殺人
我孫子武丸(著)
/講談社文庫
作品情報
奇想天外なトリック、新本格渾身の推理! ――大東京を恐怖のどん底につき落とす、連続殺人が発生。犯行は、金槌によるメッタうちと絞殺が交互する。犯人は一人か、あるいは別人か? 現場には常に、謎の数字を記したメモが……。被害者たちを結ぶ「失われた環(ミッシング・リング)」を探せ! ご存じ速水三兄妹がつきとめた、驚愕の真相とは? 奇想天外な推理の新旗手の傑作長編。……奇怪な謎、巧妙な罠、鮮やかな推理!
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- メビウスの殺人
- 著者
- 我孫子武丸
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社文庫
- 書籍発売日
- 1993.05.06
- Reader Store発売日
- 2020.08.28
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 284ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.3 (35件のレビュー)
-
[ 速水警部補と推理マニアの弟妹の活躍第3弾 ]
「0の殺人」「8の殺人」に続く
「速水兄弟シリーズ」の第3作。
著者曰く「ふざけている」のにシリアスなこの作品、
冒頭で倒叙物かと思わせつつも、
基…本は速水兄弟の活躍に焦点。
「著者らしい」結末に落ち着くこの展開、
あなたは先が読めますか?
読了日:2005.12.03
分 類:長編
ページ:284P
値 段:440円
発行日:1990年2月講談社ノベルス、1993年5月発行
出版社:講談社(講談社文庫)
●作品データ●
------------------------------
主人公 :速水 恭三
語り口 :3人称
ジャンル:ミステリ
対 象 :一般向け
雰囲気 :ギャグ
カバー :辰巳 四郎
解 説 :山前 譲
------------------------------
●菜の花の独断と偏見による評定●
------------------------------
文 章 :★★
描 写 :★★★
展 開 :★★★★
独自性 :★★★
読後感 :★+
------------------------------
---【100字紹介】----------------------------
大東京を恐怖のどん底に突き落とす連続殺人発生。
犯行は金槌によるめった打ちと絞殺が交互する。
犯人は1人か、あるいは別人か?
現場には常に謎の数字を記したメモが…。
速水三兄弟が被害者の「失われた環」を探す!
-------------------------------------------
「0の殺人」「8の殺人」に続く「速水兄弟シリーズ」の第3作。
前作「8の殺人」では「作者から注意」に容疑者を4人に絞り、その名を列記する、という素敵な趣向を見せてくれた著者ですが、本作冒頭の「おことわり」は一転してごく普通。よくある「これはフィクションです」な内容…、ただひとつ、最後2行で制作側のスタンスが垣間見えます。曰く
「中身の方は例によってふざけたものです。お安心下さい。」
くすくすくす。面白い作者です。さすがに「ユーモアミステリ」という珍しい分野開拓中の著者だけあります。
内容を読んでみれば、確かにこのことが正しいことは分かります。文体や、展開、描写に限って言えば、「おとわり」内の言葉で言えば「捜査小説風のタッチを採用」されていて、いかにもなミステリです。しかし実際、この事件はふざけたもので、ある種の「著者らしさ」が根底に流れ続けているのに気付かされるのです。
展開は非常に凝っていた前作「8の殺人」からは想像できないくらい、一見、ごく一般的なものです。犯人の章が入っているのも前回と同じ。でも、もう少し具体的です。それによーく見ると、実は一般的ではないのです。とにかく、プロローグはいきなり、氏名も明らかな人物が、「人を殺しに」出掛けていくところから始まりますからね。こういう場合は、「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」などの展開が予想されますが、素直にそういう展開になるわけでもない。不思議な語り方です。
いつもは経営する喫茶店から出ずに、兄の持ってくる話を聞いて答えを推理・ディスカッションする安楽椅子探偵的描かれ方をされることの多い速水慎二が、今回はかなりアクティブに外界に出て行っている場面があり、一応、生きてるんだな、この人、と思った菜の花。友人も出てくるし。
著者曰く「ふざけている」のにシリアスなこの作品、展開もユーモアな部分も悪くはないのですが、菜の花お勧め度が★3つなのは、被害者の不幸を思ってのこと。まあ、小説だからこそ許される理不尽なのですが、それも悲しく思ってしまう菜の花はミステリに不向きな読者なのかしら…。
…などと言いつつ、今日もせっせとミステリを読む菜の花なのでした。
「カルボナーラをメニューに入れたのはね、僕が好きだからだよ」(速水 慎二) 続きを読む投稿日:2005.12.03
「8の殺人」「0の殺人」 と来て、著者の三作目に当たる1990年発刊の初期三部作の最終作。この速水三兄妹が登場する初期シリーズはどの作品もドタバタ喜劇っぽくて重くならないのだが、本作で企てられる犯罪は…けっこう猟奇的である。いわゆるゲーム殺人だ。撲殺と絞殺が交互に繰り返される連続殺人に苦慮する長男・恭三。被害者にいかなる共通点も見られず、捜査は難航する。ユーモア推理風だから、さほど深刻にならずに読めるが、これシリアス路線で書いたらサイコ・スリラーっぽくて使えるんじゃないかなどと考えていたら、作者によるあとがきで後の 「殺戮にいたる病」 という作品に活かされているらしい。未読なので、そのうち読んでみたいが。犯罪の背景にパソコン通信が出てくるのが後のネット犯罪を暗示していて興味深い。例によってリアリティの点ではツッコミが可能な場面も多々あるのだが、この作品群に関しては指摘するだけ無粋であろう。更にいうと、殺人の謎のいくつかと殺害方法の真相は説得力が弱いと言わざるを得ず、その意味で物足りない。真剣にその意味を推理していただけにねぇ。続きを読む
投稿日:2023.10.02
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。