誰も国境を知らない
西牟田靖(著)
/アドレナライズ
作品情報
今も戦後が終わらない北方領土、見ることのできない島・沖ノ鳥島、民族的聖地となった竹島、上陸を禁じられ政治的秘境となった尖閣諸島。そこには、国境で暮らす人、かつて暮らしていた人、国境を守ろうと運動する人、取り返そうと運動する人がいた。僕たちは、この国のリアル(真の姿)をどこまで知っているのだろうか? 国境問題の現状と、戦争や政治によって膨張し収縮する国境問題に振り回されている人々を描くノンフィクション。
文庫刊行時に追加された尖閣諸島へのルポ(2012年)および、文庫化の際に削除された「硫黄島」と「小笠原諸島」の章を復活して収録。さらに資料写真もカラーにして再収録した完全版。
プロローグ……膨張と収縮のヒストリー
一 北方領土I……渡航を禁じられた島
二 沖ノ鳥島……国家が守る見えない島
三 竹島I……民族的聖地への上陸記
四 対馬……隣国と向き合う交流の島
五 硫黄島……国家に裏切られた島
六 小笠原諸島……日米の間で揺れ続けた島
七 与那国島……国境の手前でもがく島
八 竹島II……奪われた島をめぐる記憶
九 北方領土II……歴史が止まったままの島
十 尖閣諸島……政治的な秘境となった島
エピローグ……日本の中心から遠く離れて
●西牟田靖(にしむた・やすし)
1970年、大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業。就職し8ヵ月間IT企業で働いたあと、地球一周の船旅を体験。以降、ライターとしての道を歩む。近年は骨太なノンフィクション作品に取り組んでいる。著書に『本で床は抜けるのか』(本の雑誌社)、『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所)『ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影』(光文社)、『ニッポンの国境』(光文社)など。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 誰も国境を知らない
- 著者
- 西牟田靖
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- アドレナライズ
- 書籍発売日
- 2008.10.01
- Reader Store発売日
- 2018.02.16
- ファイルサイズ
- 45.1MB
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.3 (10件のレビュー)
-
日本人なら誰しも、海外で初めて国境というものを目にしたときに、強い興味を抱いたことがあるのではないだろうか?日本は島国であるがゆえに、国境という意識が希薄とよく言われる。しかし、本当にそうだろうか?あ…まりにもナーバスな問題を孕むため、いつの日からか国境について考えることをやめてしまっただけなのではないだろうか?本書はそんな国境について綴った渾身のルポ。
◆我々の知らない国境の現実
・北方領土
電波状況の良い地域では、日本の携帯電話やTV番組を受信することができる。島には、レーニン像やロシアの戦勝記念碑も立っている。
現在、島に住む人たちは、ソ連時代に北方領土の経緯を何も知らされずに来た人たち。
・沖の鳥島
日本最南端の無人島。岩なのか島なのか、議論が分かれており、国境をあいまいにする大きな要因となっている。
・竹島
竹島の頂上にそびえ立つ有人灯台には、韓国国旗がはためく。
・対馬
島の経済は韓国からの観光客によって成り立っている。島根県が「竹島の日」制定後、釜山近郊の都市にて「対馬島の日」が制定される。
・与那国島
日本より台湾の方を身近に感じており、2005年、台湾との間で自由に人と物が行き来できる「国際交流区案」を国に提出。
・尖閣諸島
土地の所有者は日本の個人。国が賃借しているという位置づけ。上陸するたびに罰金が取られる現実もある。
こういうナーバスな話は、冷静なルポに限る。国と国の話以前に、大切なものがある。理不尽な現実の中で生活を強いられる人々の佇まい、今もなおそこを故郷と思い続ける人々の気持ち、複雑な歴史を紡いでいきた島の大地。マスコミには一切報道されないが、タブー視して目をそらすことのできない現実が、そこにはある。
まずは知ること、そして感じること、そんな思いが繋がること、そこからじゃないだろうか。感情論や政治的な駆け引きではなく。続きを読む投稿日:2010.10.27
情緒的な感じは強いが一般人が通常見られない国境を感じさせるノンフィクションとして興味深かった
北方領土、竹島、与那国島は対岸の他国だから見てどうかという視点に加え、小笠原諸島のセーボレー家や硫黄島に住…んでいた島民など言われるまでそんな方々がいるなど及びもしなかった視点もあり学びがあった。
ただ何よりプレイボーイに載っていたことに驚いたが、この情緒的な感じは確かにと思わされた。続きを読む投稿日:2023.11.29
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。