450グラムの赤ちゃん猫は、アメリカンショートヘアーの女の子。名前はアール。育てていくのはこのママです。はじめての子猫ちゃんとの生活は、猫を育てたことのないママが、ハチャメチャにママの生き様を、押し付けていくのです。そんなママに、怯えたり、ビックリしたりを繰り返す子猫ちゃんの思いや、ママの様子を、暖かに愉快に二人の会話で綴っています。その時々の猫の写真も、織り込みながら、生きていく日常の中から、家族としてお互いがお互いを必要としていくのが自然に溢れている・・・◆写真付き
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突然、電話がなりました。まぁ~なんとアールからの電話でした。驚くやら嬉しいやら。でも電話の声はちょっといつものアールと違う。
相談があるって?悩んでいるって。ママは心配です。早く帰って来なさいと言って、電話切ってアールのためにお部屋をアルコール消毒です。
久しぶりのアールの里帰り。世界はいまだにコロナウイルスの真っただ中。
アールはなんと薔薇の花の置物をママの誕生日プレゼントと言って持ってきてくれました。大人になっているわぁ~ -
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アールには違う星で、平和に暮らしていてほいいと願うママです。でもコロナはアールの星にもやっぱり現れています。
久しぶりの里帰りをしてきたアールからその怖さを聞くママでした。
「ごはんだ!ご飯だ!ご飯だ!」がつがつ!がつがつ!がつがつ!「アール、誰も取らないから、ゆっくりと食べなさいね」「あ~食べた!食べた!おいしかったぁ~」
「良かったねアール。そんなに、お腹がすいていたのなら、なんでもっと帰ってこないの?」
「ママ、コロナが流行っているから、不要不急のことがない限り、おうちにいてねって、注意されているのよ。知らないの?」
「まぁ~生意気な言い方。でも偉い子やね、アールは」
あら?
お腹がいっぱいになってきたら、おならが出そうやわ。
「ごめんあそばせ、ぷぅ~~~♪」
「わぁ~臭いです~」「そんな言うても、出物腫れものやもん~」「これなんぞ、いかがでしょうか?お嬢様(微笑)」
「まぁ~またたびですって」アールのお目目がハート形になっているわ。 -
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このコロナ禍の最中に、戻ってきましたわ、アールお嬢様。
ええ~時に「おかえりやす」すぐに押さえつけて、お風呂に入れたのよお(笑)コロナウイルがくっついていたら、あきませんでしょ。
猫はコロナウイルスには、ならなかったかしら?
アールの住む世界にも、コロナウイルスは広がっていた。
コロナウイルスに対応する生き方を、教えました。
さっそくお熱を測るけれど、肛門に体温計を入れる入れないでひと悶着!
挙句の果てに脇の毛を剃って、体温計は脇に挟むって、猫の脇ってどこ?
一人ボッチの時間が増えたアールは、とっても寂しそうでした。
号泣するアールに、私も一緒に号泣してしまった。
な~んだよう~彼に会えないて。
色ぼけちゃん、アールになりました?(大笑い) -
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だんだんとアールは大人の女性へと、成長していくのです。
地球以外の、素敵なお星様に住民票があるアール。
時折帰ってきては、私とアールは女同士の会話に華が咲くのです。
ごえんせい肺炎とか、カルシュームとか(笑)私たちは、共に年齢を重ねて行っています
彼なんか、作っちゃってさ「今夜は泊まっていくの?」って聞く私に「あたちは、そんなふしだらな女じゃないわ」なんてさぁ~
ふしだらって、実家に泊まることの、どこがふしだらなのよねぇ~
しかし、私自身の若い頃を思い出した。
よく、彼に聞いた・・・「今夜は、泊まっていくよね」って。
幸せと言うアールに、寂しいけれどアールの人生(猫生)に幸あれと願うママでした。 -
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お盆に迎え火してやりました。戻ってきましたで(笑)猫のアールが。ところが、あっちの家こっちの家々から迎え火の煙がモクモクしているでしょ「わからへん~ママの住む、あたちの実家が?」
ね、やっぱり我が家のアールやわ。遅れて帰ってきました。
この間、戻って来た時に自分の星に帰ったら、予約をしてあるネールアートに行くの~って張り切っていたのにね、何もしてないの。
聞いたの、その訳を。
「ママは一人で行きたいところにいけない、そんなママを知っているから、あたちは来たの」
もう、胸がいっぱいになったよ。
ママだって、ネールアートをしに行きたいのに・・・我慢しているって思いやってくれたのよね。
私の懐に「ぎゅぅ~」ですよ。 -
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アールが違う世界に旅立ってから一年が過ぎました。なんと言うことでしょう。突然ですが帰ってきました。実家やって、ここの家が。おまけに綺麗になって帰ってきました。聞いてみたら、なんと言うことでしよう! 美容整形だって! まつげも長くなっているし、何しろ可愛いのよ。
この私にも「やってごらんよ、綺麗になれて、いけてる女になれる」とまで、言われています。
笑わすわぁ~
彼氏、できましたのですって(嫉妬)彼氏のところに帰るって。ママとしては、やきもちはやきましたが、本心は嬉しかった・・・これからも実家に帰ってくるって(涙)アールの新しい世界を、伝えに来るって言いますのよ(笑) -
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2018年5月6日の日曜日、午後3時49分に猫のアールは永眠しました。5月8日に荼毘にふされ私より一足先に旅立った。
49日までは私のそばにいてくれるとのことなら、アールの気配を感じて暮らせますようにと切に願ってやまなかった。
いつか来るであろう、お別れだったが覚悟なんかしていなかった。アールの命は私が握っていると思っていた。私さえきちんと育てていれば、ずぅ~と一緒に暮らせると信じていたのです。
アールの最後は身を切られる思いだった。障がい者になった私を支えてくれた小さなアールに、私はどれほど励まされて生きてきたかを思い知った。
呼吸が苦しくなりアールは口を開けて必死に空気を求めて苦しんでいた。私はアールの口に直接、口をくっつけて空気を送りこんでいた。私は衝動的な行為に出た。最後の瞬間を迎えるアールを、私の腕の中でしっかりと抱きしめて送りだした。
命の終わりを共有して私は慟哭した。亡くして尚、大きな愛を私に捧げてくれているアールに慟哭した。胸は張り裂けた。 -
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私とアールはいつも一緒に暮らしている。私に何かが起きればアールはたちまち、生きてはいけない。
普段はお互いに、笑ったり泣いたりしながら暮らしているけれど。私の体は障がい者なので、後遺症で時々体調を壊して寝込んでしまう。そんな時のアールはまるで私を守るかのように、心配をしてくれる。
反対にアールの具合が悪い時には、今度は私がアールを看病している。すっかり家族になった私たち。
一緒に暮らしているとまるでアールが人間なのか? 私が猫なのかと思うほど、気持ちが通じ合う。
しかし私はなかなか厳しいので、アールの日々は緊張の連続かも知れない(笑)
そんなハチャメチャな、珍道中のような毎日に、思わずクスッと笑らっていただけたら嬉しいです! -
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私の猫のアールの飼い方を、書いてみました。あまり消化器の丈夫でないアールと、日々暮らしていると、それなりのルールができてきたのです。まず問題は食べたものを吐く行為がアールには多かった。あまり多いと痩せていく。これを何とか食い止めるための方法。
また人間なら親が子どもにしつけていくような事柄を、自分でできないアールに変わって、飼い主の私がやっていること。お手入れみたいなことかもね(笑) 歯磨き、肛門への治療。そしてお薬を飲ませる風景などなど……
もう、戦争よ。まるで喧嘩しているみたいに大騒ぎ! アールのドキドキ感が伝わってくれたら、アールの努力も少しは報われるかもしれないかな? -
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猫のアールは女の子。でも体がとても小さなアメリカンショートヘアーだった。
アールの女性器摘出手術も終わり、急に元気になってきたアール。それとともに、物凄い食欲にアールも私もビックリ!健康になってきたのやねぇ! アット! 言うまにアールはどんどんと、オデブちゃん猫へと、変身を遂げつつあった。そうなると、手術前のあのアールが、懐かしい。人間は勝手です。さぁ~今度は太ったときに、出てくる中年おばちゃんの悩みが出てくるのです。まるで私は自分を見ているかのように心配になってきた。
獣医師さんにも注意されたものね。そこで、私の厳しい食事管理が始まったのさぁ~! まぁ~聞いてやってくださいませ、アールの言い分と反抗の態度! -
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猫のアールは女の子。でも体がとても小さなアメリカンショートヘアーだった。
大人の女性へと成長するにつれ、発情期がやってきた。アールの発情の様子は可愛いかった。人間の私がその様子を見ていても、とても色っぽいものだった。だけどアールには妊娠の予定はなかった。発育不全と言われるぐらいの体では、妊娠や出産は難しいと言われたからだ。そのアールの子宮が膿でいっぱいになり、アールは苦しんだ。
結果、アールは子宮摘出手術をすることとなった。
とても賢い猫で、状況をしっかりと把握して手術に向っていった。いじらしくて愛おしいくて、心配でたまらなかった。 -
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450グラムの赤ちゃん猫の、アメリカンショートヘアーの女の子は、順調に体重も増えて、ますます可愛くなっていくのです(笑)。
ママとは、しっかりと親子の契りを交わしていく。
アールにとっては、初めての人間の世界。
知らないことばっかりが、それも急に起きる日々の生活に、もぅ~もぅ~猫のアールの心臓は、バクバク!しっぱなし。
誰かが尋ねて来たら、秘密基地に隠れて、事の成り行きをドキドキしながら見ている。
特に、男の人の低音の魅力の声には、異常な反応をして、ただただ恐がっている。
そんな様子が、なんともいえないぐらい、愉快で愛おしいのよね…… -
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