発想を事業化するイノベーション・ツールキット ―― 機会の特定から実現性の証明まで
デヴィッド・シルバースタイン(著)
,フィリップ・サミュエル(著)
,ニール・デカーロ(著)
,野村恭彦(監訳)
,清川幸美(訳)
/英治出版
作品情報
新しいビジネスを生み出すイノベーターの必携書。
C・クリステンセン、E・デボノ、川喜田二郎、TRIZ…
エキスパートたちの技法を統合した
イノベーションを完遂するためのプロセス&テクニック集!
■イノベーションは二面的なプロセスである
イノベーション成功の鍵は、イノベーションは
2つの異なるプロセスからなると理解すること。
1)機会の特定にはじまり、アイデア発想を経て
収益性や実現性の証明までを行う
「フロントエンドでのイノベーション」
2)実行可能と判断された新しいソリューションを
商品化するステージゲート的なアプローチである
「バックエンドでの活用」
多くの企業がこの2つを混同したり、逆にしたり、
片方しかやらなかったりしている。
――その結果、失敗に終わってしまうのだ。
■イノベーションプロセスの全体観を手に入れる
本書には、最上流の機会発見から、開発に入る直前のイノベーションの証明まで、
一貫した思想でチームを推進することができる方法論が、数多く示されています。
その特徴は、1つひとつの手法がばらばらにあるのではなく、「イノベーターの思考法」
とも言うべき、ものごとを考える順序が論理的に示されているところにあります。
(「監訳者まえがき」より)
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商品情報
- 著者
- デヴィッド・シルバースタイン, フィリップ・サミュエル, ニール・デカーロ, 野村恭彦, 清川幸美
- 出版社
- 英治出版
- 書籍発売日
- 2015.05.12
- Reader Store発売日
- 2015.05.25
- ファイルサイズ
- 47.8MB
- ページ数
- 496ページ
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この作品のレビュー
平均 4.7 (3件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
発想を実際に事業化するためのツールが記された本。
レビューの続きを読む
イノベーションの定義等、MBAで学んだ概念と少しずれがあり、若干もやもや違和感。
メモ
・イノベーションへの4プロセス
機会を定義する define
アイデアを発見する discover
設計を作り上げる develop
イノベーションを証明する demonstrate
・イノベーションの分類
製品イノベーション
プロセスイノベーション
ビジネスモデルイノベーション
・ビジネスモデルイノベーションの対象構成要素
顧客、顧客経験、流通チャネル、ブランド戦略、収益源、中核商品、補助商品、中核的プロセスと資源、実現プロセスと資源、価値創造パートナー、コスト構造
・機会を定義する。実行可能なイノベーションの機会を作り出す。機会定義されればプロジェクトの範囲を定め、明確化できる。
・jobs to be done 機能的側面と感情的側面、後者には個人的次元と社会的次元がある。
これをより本質的な高次元のものにあげることで新たなヒントが見出せる
・ジョブマッピング。ジョブを8つの行動に分解し、ジョブのために節目節目で何が行われているかを見出す。
定義する、探し出す、準備する、確認する、実行する、監視する、修正する、完了させる。各段階で想定される課題を機会として特定し、アイデア出しにつなげていく。
・結果期待。 JTBDを定義した後、結果が望ましい、望ましくない、顧客、ソリューションの2軸でJTBDに対する結果期待を洗い出していく。
・シナリオプランニングは変化に伴うリスクを認識しつつ、変化について深く考えるための一般的な指針。
シナリオから意味することを読み取り、行動計画を策定する。
・発見的再定義。システムの全体像を部分像を描いてアイデア発想の焦点を絞る。
システム要素とJTBDの関係を特定して名前をつける。
・9つの窓。9つの異なるレンズを通して機会をみる。時間の過去現在未来と規模の上中下で要素を整理して、イノベーションの機会を検討する。
・プロジェクトチャーター。チームの集中を保ち、軌道からそれないようにするもの。プロジェクトの背景や目的、実行計画などを明確に定義する文書。
プロジェクトの名称、種類、リーダー、イノベーション擁護者、方法、イノベーションの程度。ビジネスケースでビジネスの理由や全社戦略との生合成を述べる。ジョブステートメントで片付けるべきジョブを状況対象動詞でシンプルに表現する。顧客を特定する。満たされない結果期待を述べる、状況行動対象尺度方向を用いる。競合するソリューション、検証すべき想定対象、財務への影響、マイルストーンとタイムライン、プロジェクトへの投資額、チーム。
・アイデアを発見する。ギャップを埋める現実的なアイデアを考案すること。潜在的なブレインパワーを活用して創造プロセスを加速させる。
・資源の最適化。利用できる資源は全て使う。物質資源、時間資源、情報資源、場の資源、空間資源、機能資源。分析した資源からアイデアを導く
・機能分析。システムを詳細に調べる。機能モデル(機能図)を作成する。主要な機能を一覧にし、その機能と望ましい望ましくないを整理する。そしてその機能が必要かどうかを考え、自分でできないか?他の資源でできないか?といったことを考えつつ、トリミングの候補を探し、アイデアを形作っていく。
・クリエイティブチャレンジ。ERAの観点からアイデアを模索する。Eliminate取り除く。Reason理由は何か。Alternative現在の代替手段はあるか。
・コンセプトツリー。ジョブを特定した上で、アイデアをリストアップする。そして、そのアイデアについてのコンセプトをあぶり出す。その上でコンセプトについて再度アイデア出しを行い、またコンセプトを・・と繰り返しつつアイデアを発散させていく方法。
・挑発して動かす。今の現実を言語化し、それに対して挑発的な思考を当てていく。否定、逆転、誇張、夢。
・強制連想法。他業界のソリューションに注目する。問題を特定し、中核的機能を抽象化し、他業界のソリューションをあて、適用可能性を模索する。
・設計を作り上げる。アイデアを実行可能なモデルに変えていくこと。
・片付けるべきジョブと結果期待を決定し、機能要件に変換する。
それをさらに設計パラメータに変換し、プロセス変数へのマッピングを行う、。
・イノベーションを証明する。新しいソリューションの実行可能性を高め、試し、立証する。
・SIPOCマップ supplier input process output custmerはプロセスマップ。イノベーション製品の生産と顧客への提供を計画するかについて理解を共有する必要があるときに用いる。
・コンジョイント分析。属性の最善の組合せを決定するのに用いる。投稿日:2019.03.25
イノベーションのプロセスを4つのフェーズに分け、とにかくツールと技法を集めました、と言う本。
それぞれの解説がとても分かり易くて、リファレンスとしては最適です。投稿日:2020.01.11
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