小説
黄金の魔女が棲む森
シリーズ内の平均評価:
(15)
完結
神狩りの森には二人の魔女がいて、一人は醜悪な老婆、もう一人は赤い髪をした小娘という。ローマ皇帝テオドシウスに遣わされた金髪の近衛騎兵隊長レギウスは赤毛のアエスティの姫シフを捕らえ、コンスタンティノポリスに連れていこうとする。そこには、シフが追放される因縁となった異母妹でありローマ皇帝の愛妾であるベーダが待っているのだが…※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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エーラーン帝国の王宮では、病に臥せっている皇帝ヴァラフラン四世の跡継ぎをめぐって、心優しきアルシャン、邪公子の別名を持つヤズダギルド、スパンディヤード家の長子ミフル・ナルセの暗闘が続いていた。ここにきて宝玉を手に入れたアルシャンが謀をめぐらせていた。不寝番の衛兵に睡眠薬を入れたワインを飲ませて、皇帝の部屋に忍びこもうとしていた…。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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キリスト教暦398年。北アフリカから戻って、一月、シフはレギウスの別邸の農場で働くメルキから指輪を渡されプロポーズされていた。気になるのはレギウスのことだが、メルキによればレギウスがミラノに連れていかれそうになったときに、身を挺してかばったアスパシアと結婚するという。アスパシアはミラノに行く途中で啓示を受けたとかで、奇蹟を起こす力を手に入れ、うわさの聖女になっていた。一方、コンスタンティノポリスに迫るフン族の間では都に黒き魔女がいるという話が広まっていた。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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レギウスはカルタゴに到着し、宴会の席上で、アフリカ軍司令官ギルドから反乱軍の甥アデルについて聞く。カルタゴ軍の大隊長ゲオルと一部がアデルの側についているらしい。宴席を抜け出したレギウスはずっと感じていた愛おしいフォルトゥナタの乳香の甘さをこのカルタゴの地で感じるのだった。そしてシフはレギウスと同じ顔をしたレギウスでない男ラウフとともに、馬になったカイスを伴いカルタゴ行きの商船の中にいた。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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キリスト教暦397年。東方ローマ帝国首都コンスタンティノポリス。シフの体は16歳、心はすでに34年の時を生きていた。レギウスが目を覚まして、そろそろ3ヶ月。1年以上寝たきりだったのに、持ち前の気力と勤勉さから医者も目を見張る回復力を見せていた。そして舞台は西方ローマ帝国属州のアフリカの首都カルタゴ。アフリカ軍司令官ギルドは謁見の間で東方ローマの使者と会見していた…。アフリカ属州の忠誠を東方ローマに移すという交渉がなされていた。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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商船をゴート人に襲われて、小舟で漂うシフと犬のユリウスだった。レギウスの魂を見つけるためには、ポロエに行かなければならない。もはやサタンつきの娘がコンスタンティノポリスに戻るわけにはいかない。水の音が響き、小舟が揺れる。さざめき立った海の向こうで、誰かが手を振った。樽につかまって若い男女二人がさまよっていた。ヴィーラントとアスパシアだった。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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キリスト教暦397年。レギウスが目を開かなくなって、ほぼ一年が経過。シフは今日もレギウスの寝台の前で、レギウスに語りかける。シフもすでに16歳。街では変な噂がはやっていた。ミラノ大司教アンブロシウスが死亡し、新しい大司教が受けた啓示によると神のみつかいがあらわれいでて、サタンを打ち負かし、王となるべきものに、帝座をもたらすとか。そんなある日、シフは泥まみれになった子犬をみつける。世話をするうちに、なんとこの犬がしゃべることに気がつく。しかも、あろうことか自分を帝王だというのだ!※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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エーラーン帝国の七氏族会議の席上で、ミフル・ナルセはアルメニア王国に不穏な動きがあると告げた。アルメニアのマミコニャン家のものが東方ローマと結んで、エーラーン帝国に叛乱を起こしかねないと…。だが、ヤズダギルドの言では、マミコニャン家の息女がエーラーン帝国のものと姻せき関係を結ぶ予定があるという。ミフル・ナルセの陰謀は母の残した書物を紐解き、膨大な力〈アズ〉をよみがえらせんとする…。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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キリスト教暦三九六年。コンスタンティノポリス市民はペルシア皇子の華麗な行列に心を奪われていた。東方ローマ帝国の皇帝はペルシア皇子が出立してから数日たって倒れ、眠ったまま目を覚まさなかった。街ではいわれなき卑しい魔女〈シフ〉の噂が立っていた。ちょうど、行啓に行きあわしたシフはペルシア皇子より金貨を投げられ、それをもって宮殿に来るようにいわれるのだった…。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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キリスト教暦三九五年、冬。アルメニアから戻ったシフはやっと十四歳。迫りくる寒さにそなえて、長く伸びた赤い髪をゆるりと背中にたらしていた。近衛騎兵隊長レギウスも今年で二十一歳。そろそろ浮いた話が出てきてもいいころ。侍女たちの噂ではレギウスはどこかの美女と恋文を交わしているとの話。そんなことを考えていたシフはペルシア帝国の公用語を話す産み月の迫った大きな腹を抱える女と出会うのだった。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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「シフ……、なぜここに……!」黒色の血が、剣先から滴った。「命をあがなうって……」シフは、くぐもった声で言った。「命をあがなうって……、こういうことだったのね……」胃の底から何かがわきあがる感じがして、シフは口から大量の血を吐いた。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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テオドシウス帝亡き後、ミラノ大司教は亡き皇帝に〈大帝〉の称号を与え、大聖堂に安置されている聖遺物を東方ローマ帝国の皇帝に譲渡することになった。いまだ内政が不安定なことから、皇后陛下たるエウドクシアがミラノに行幸することになる。付き添うのは、近衛騎兵隊長たるレギウスと皇后の護衛を特別に頼まれた“深紅の魔女”シフだった…。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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神狩りの森には二人の魔女がいて、一人は醜悪な老婆、もう一人は赤い髪をした小娘という。ローマ皇帝テオドシウスに遣わされた金髪の近衛騎兵隊長レギウスは赤毛のアエスティの姫シフを捕らえ、コンスタンティノポリスに連れていこうとする。そこには、シフが追放される因縁となった異母妹でありローマ皇帝の愛妾であるベーダが待っているのだが…※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
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