シシリエンヌ
嶽本野ばら(著)
/新潮社
作品情報
「嗚呼、そんなことをしたら、逝きそうになります……」「駄目よ、まだ気を遣らないで」――“気を遣る”つまりはエクスタシーに達するという、殆ど死語である表現を貴方は好みましたね。僕は時に貴方の身体を乱暴に貪り、時にマスターベーションをするよう強要し……でも結局、主導権を握っていたのは貴方――。そう、僕の官能は貴方の虜でした。そしてはじまった「館」でのインモラルな×××。密室で繰り広げられた貴方の仕打ちに僕は……。性と純愛、官能の極みを描く、かなりやばい長篇小説。
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 3.6 (52件のレビュー)
-
信頼を置いている野ばらちゃん作品。
今回は他の作品に比べてかなりハードな性描写で休憩を挟みながら読んだが、「貴方」の痛いほどの女らしさが眩しくて心を奪われた。
見返すと殆どのページが性描写。(ただし…、厭らしさ<耽美)
こんな内容なのに(だからこそ?)愛してると一言も言わなかったのが最初からねじ曲がった愛だなーと思う。
「貴方」は他の人ができないことを簡単にやってのけて、他の人が簡単にできることができないタイプの人間かな。
また、最初にいた主人公の彼女も中々に大人だと思った。
プラトニックラブがあるように、性的な魅力だけを愛する愛を肯定しているあたり。
やっぱり魅力的な女の人は考えすぎて何考えてるかわからない人。
あと、野ばらちゃんお得意のメゾンの名前を並べる表現、私はあれ大好きです。
野ばらちゃんの作品を読んでいると現代でよく言われている「モテる女の子の特徴!」みたいなのがよりいっそう馬鹿馬鹿しく感じてくる。
本当にモテる「女のコ」はそんなんじゃないのにねーって野ばらちゃんと語り合いたいな。
周りの人に勧めることは絶対にしない、わかる人に分かればいい作品。
野ばらちゃん作品を一通り読んだらまた戻ってくると思います。 続きを読む投稿日:2021.09.08
このレビューはネタバレを含みます
ここまで物語の前半と後半で印象の違う小説はそうないと思う。
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今まで自分が読んできた嶽本野ばら作品の中でも、秀でて告白ぐあいがすごい。どうしてこんなに倒錯した美しい世界を書くことが出来るのだろう。…自分にはどう足掻いたって届きそうもない恋物語が、この小説にはある。それに恍惚として、ちょっと哀しくなる。この感覚は一生忘れない。自分は嶽本野ばらさんの作品の他に、醜いとみなされているものに具備する美しさを赤裸々に語れる作品を知らない。
印象に残ったのは「僕」と「館主」のマリアについての会話と、「貴方」がyohji yamamotoを着る理由、そして、「貴方」の「僕」に対する思いだ。
ブルーフィルムに生きるアングラ世界の住人、「館主」に「僕」は「最低ですね」と言うが、読んでいて自分もそう思った。しかし、「館主」が話を進めていくにつれ、彼の「美学のあるエロス」を聞いていくにつれ、印象がガラリと変わっていく。醜いと思っていたものが、突如、眩しいまでの美しさをまとい始める。
「貴方」は「僕」を閉じ込める監獄であり続けた。「僕」は「貴方」を憎み、愛し、求めた。が、それゆえに「貴方」はまた、不安になっていったと語る。永遠の幸せを信じることが出来なかった、と。やはり「貴方」に対する自分の印象も、ここでガラリと変わる。そして「貴方」――「永久に枯れない薔薇」は、気高くyohji yamamotoをまとった女性であり続ける。このような嶽本野ばら独特の、「貴女」=yohji yamamoto といったファッションの役割が、ものすごく好きだ。
今、この本にはたくさんの付箋が貼られている。すべて自分が興味を持った、或いは心を動かされた会話や表現だ。これ以上語ることも難しい。今はとにかく余韻に浸りたいような気がする。そこで、この小説で心に残った文章を引用して、強引であるけれども感想としたい。・・・・・・本当に大好きになった本でした! ありがとうございました!
『背が高い、顔がいい、手先が器用だ。――そのようなことと同一に、ハンディキャップを飽くまでポジティブに捉えようとする者達がいる。館の女優達は皆、そうなのだ。彼女たちは女優として生きることに己の誇りを持っている。彼女達は強い。しかしそれは最初からあったものではないでしょう。誇りと強さを内に秘めるまで、どれだけの煩悶と挫折、葛藤と自己嫌悪を乗り越えてきたことか。彼女達は美しい。何よりも美しい。』(本文より)続きを読む投稿日:2021.09.11
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