【感想】前夜

森晶麿 / 光文社
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 2.7
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  • 事件は起きるけど

    ライトな印象の読み物でした。
    要素が多くて単純なミステリ物ではない感じだが、1つひとつテーマはあるのになんだか「そうゆう事もあるよね」と流せてしまいそうになるのは、自分が原因なのかな??と薄情な気持ちにもなります。続きを読む

    投稿日:2023.03.29

ブクログレビュー

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  • 雄志

    雄志

    このレビューはネタバレを含みます

     兄の死の真相を求めて、弟・真斗は兄になる。
     一言でいうなら、すごい。信じていたものが目まぐるしく変わっていって、再読して確認したくなる。真斗の少し世界の見え方に違いがあるという先入観に振り回されてしまった……。奥の開けてはいけない扉は言い得て妙だと思ったけど、まさかあなたもですか。ていうか食べ合わせどうなんですか……(全然関係ないけど)。
     世間のダークな部分だったり、都合の良いとこしか見てないことへの批判だったりもあって、ただの吸血鬼モノではなかった。

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    投稿日:2021.07.22

  • ao-neko

    ao-neko

    「蛭鬼」と呼ばれる吸血鬼が存在すると信じて生きてきた少年たち。何者かに噛まれて死んだとされる兄は、「蛭鬼」だったのか、それとも「蛭鬼」に噛まれて「蛭鬼」として甦るのか。犯人が誰なのかという問題だけでなく、自分たち兄弟の血統にも謎を見出し探ってゆく彼の前に現れる真相とはいったい何なのか。妖美な雰囲気のミステリ。
    読み始めはなるほど、吸血鬼ミステリなのね、と思いましたが。兄弟以外の人たちが真っ向からその存在を否定するので、これは彼らだけが陥った妄想なのか何なのだろうか、と思い始めると真相が一向に見えてきません。そんな中で兄の代わりを努めながら兄の復活を待ち望む真斗の気持ちがとてつもなく切ないです。その一方で死んだ稔流の存在をあっさりと切り捨てていく周りの人間たちが非常に冷酷に思えてしまうのだけれど。どちらが常識的なんでしょう。
    そしてすべての真相と結末は……これは語れませんね。しかしとにかくあれにはすっかりと騙されていました。「え?」と慌てて読み返したら、なるほどこれはそういう意味だったのかー!
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    投稿日:2021.07.18

  • ともりぶ

    ともりぶ

    なんとなく昭和っぽい気がした。現代ならもっと都市伝説やこの兄弟のこととかさらされそう。この兄弟に限らず余計な詮索しなければ幸せに暮らせていたのだろうか?いろいろ引っ掻き回した後に印象に残るのは、ピノの人っていう…。続きを読む

    投稿日:2021.06.13

  • 蒼

    このレビューはネタバレを含みます

     蛭鬼と呼ばれる不老不死の吸血鬼の存在が伝説として信じられている所で育った稔流と真斗。過去、震災で両親を亡くし児童養護施設で育った。ある時叔父の馨が2人を引き取り、稔流を俳優にさせると言い…天性の才能があった稔流がスター街道に乗れたのも束の間、稔流は殺されてしまう。

     自閉症気味の弟の真斗が行きずりの女遊びをする事によって日常生活やマナーが学べたのは良かったのか、悪かったのか。子供の頃は純粋な真斗がどんどん世慣れしていくのが複雑でした。

     蛭鬼に拘り続ける真斗が最後に見たものは何だかとても切なかったです。真実は大いにして残酷ですね…凜々子の手をあの時離さなければ、少しでも救いがあったのかもしれませんが、元には戻らず。それでも前へ進む真斗の今後が明るい物だと信じたいです。

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    投稿日:2021.05.14

  • ako.

    ako.

    このレビューはネタバレを含みます

    色々な『血』をめぐるお話かな。

    さまざまな固有名詞が出てきて、それが時代感を表してたなぁと感じました。くるりとかね。

    吸血鬼、震災、BL、親子や兄弟の愛憎…
    すごくいろんな要素がぎゅぎゅっとされていて、ちょっとびっくりしました。

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    投稿日:2021.05.05

  • robin1101

    robin1101

    山奥の別荘で兄が殺された。それも密室状態で。首には噛まれた痕があり、その正体は猫だという。さらに別の場所でその猫が殺されたという。果たしてその真相は?


    正直、読み終わった後、「この展開アリ?」と思ってしまいました。というのも後半からの真相が明らかになるのですが、それが後だしジャンケンかのように次々と予想もしなかった正体や展開なので、驚きと同時に興醒めしてしまいました。

    話の展開としては、序盤は兄が殺されたというミステリー的な展開で始まります。なぜ殺されたのか?わからぬまま、兄弟の過去へ遡り、そこで吸血鬼に似た「蛭鬼」について語られます。その後は現在に戻り、兄に引き継いで俳優として活躍していきます。ミステリーから始まり、ファンタジー、愛憎劇、はたまた復讐劇へと展開していくので、色んな楽しみ方を味わえました。

    その展開に話の筋からどんどん外れている?と思いましたが、結果的に一応まとまっていたので、その辺はホッとしました。
    兄や「蛭鬼」に執着する弟、兄弟の親戚であり、映画監督でもある馨、事件を追う刑事など怪しげな登場人物ばかりで、終始不穏な雰囲気が漂っていました。

    後半になると、演劇が始まり、そこで様々な真相が明らかになるのですが、驚くばかりでした。もう訳がわからないくらい、本にツッコミをしたくなるくらい衝撃でした。

    個人的には、この真実は「ナシ」かなと思いました。伏線はあったかもしれませんが、突然の登場、突然のカミングアウトでしたので、ズッコケてしまいました。突飛すぎて思わず笑ってしまいました。

    他の方が、この真実にどう反応するのか。気になります。
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    投稿日:2021.04.17

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