【感想】織田信長という謎の職業が魔法剣士よりチートだったので、王国を作ることにしました 1巻

超つまらない

異世界特有の要素があるわけでもなく、ただ織田信長の史実を異世界人がなぞっているだけなのでぶっちゃけ漫画で読む日本史読んでたほうが数倍面白いと思う

良作になり損ねた作品

織田信長の霊体(っぽいもの)と共に領地を取り国を築くお話で、ジャンル的には戦争・戦記物だろうか。
大まかなストーリー自体は決して悪くない…どころかむしろ良い。かなり低めに見積もってもつまらないという…事はない。画力もそこそこ綺麗に描けている。

ただし問題点も少なくない…というか多い。
ストーリー自体は悪くないが、全体を通してトントン拍子で進んでしまっており、構成にかなり難がある。テンポが良いというよりは荒削りで、1話で数ヶ月～数年が経過する、下手すれば1ページで一戦が終わるなんて事も多々ある。良く言えば読みやすいともとれるが、もっと丁寧に描写して欲しかったところ。
魔法や獣人、獣への変身能力を持つ人間といった要素が一切の説明も脈絡もなく突然登場し、しかもそれ以降は全くないし殆ど登場しないという事もある。作中でゴブリンという単語が出てくるのに、それまでにゴブリンどころか魔物すら登場した事がない。主人公が魔法らしいものを使ったが魔法を習得したかのような描写は皆無。原作がどうだったかは知らないが、こんな拙い描き方をするくらいなら最初からそれらが登場しない設定にアレンジしてくれた方がよかった。
貴族や王族も登場する真面目な戦記物として、言葉選び・台詞回し・文章力の拙さも目に付く。主人公も魅力的とは言えず、信長のような野心溢れる偉人として描きたかったのだろうけれど、表現力が低いせいで能力手に入れてイキっているようにしか見えない。
素材自体は決して悪くないだけに本当に惜しい、もっとうまい作者が描いたらそこそこ面白くなっただろうに。とは言え決してクソ漫画と呼べる出来ではないので、セールかつチケットが余っているのなら買ってみるのもいいかもしれない。続きを読む