【感想】准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき

澤村御影 / 角川文庫
(117件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
26
46
35
2
1
  • 本物の怪異にいつか出会うのかな

    高槻彰良准教授は言った。「不思議な話が生まれる背景には、そのまま語るには陰惨すぎる現実の事件があることが多い。人は、そういう嫌な事件を伝説や物語に作り替ることで安心するんだ。」
    この物語に登場した事件は、一見すると不思議なものばかりだった。しかし高槻准教授により、人が起こした事件であることが判明した。しかし、それらは高槻准教授が言うほど陰惨なものではない。もっとマイルドなものだった。きっと、いつかは本物の怪異に出会うのでしょうね。だって主人公が幼いときに出会ったのは本物の怪異なのだから。続きを読む

    投稿日:2023.06.02

  • バランスがよくて読みやすい

    漫画版にはまって原作小説も読みだしました。特別民俗学に興味があったわけではないのですが講義パートも面白く、ホラー感も強すぎず、謎解き要素も難解すぎず、非常にバランスがよくて読みやすいです。出てくる人物も章ごとにいろいろといるといえばいるのですがメインのキャラクターは多くはないので名前が覚えきれないこともなくサクサク読めます。
    ホラーは怪異系と人怖系両方あります。人怖系の話にもほんのり怪異の香りがするものもあってなかなか面白いです。
    章ごとに話題になる怪異が変わるので短編連作みたいに区切って読めるので隙間時間とかにちょこちょこと読めるのもいいところです。
    面白いのでもうちょっともうちょっとと読み続けて結局結構な時間が経ってしまってるのですが。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.26

ブクログレビュー

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  • あぽろ

    あぽろ

    怪異っていうのは、『現象』と『解釈』の二つによって成り立っているんだよ。……つまり、怪異を怪異たらしめ、お化けを生み出すのは、大抵は人の心なんだよ。
    (p.101)

    幼いときのある経験以降、人が嘘をつくたびにその声が歪んで聞こえる耳になった深町尚哉。大学入学後に出会った民俗学の准教授・高槻彰良によって怪異や都市伝説の謎解きに巻き込まれていく。
    嘘を聞き分けられる耳をもつ主人公・尚哉に加えて、准教授の高槻も不思議な過去があり、また登場する怪異などの"現象"も謎がいっぱいでサクサクと読めた。


    "嘘を聞き分けられる耳"ということで、『嘘解きレトリック』という漫画を思い出した。時々あるモチーフかもしれないけれど、謎解きをテーマにした小説や漫画で嘘を聞き分けられる能力があったら便利だよなぁ。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.14

  • matsuri

    matsuri

    学校の七不思議や都市伝説等を専門とする民俗学の准教授と共に大学1年生の男子学生が依頼される怪奇な事件を解決していくミステリー。

    オカルトが好きな方にもおすすめな一冊。

    アニメ化やドラマに向きそうと思ったら、もう数年前にドラマ化してたそうです(笑)続きを読む

    投稿日:2024.04.14

  • あさひ

    あさひ

    図書館でたまたま見かけて、あらすじを読んで面白そうだったので借りてみました。読んでから知ったのですが、ドラマ化されているみたいです。ドラマ化するほどの作品とだけあって、ストーリー性やキャラも濃くてとても面白かったです。

    あらすじは、不思議な力を持った主人公・尚哉と准教授の高槻がタッグを組んで、奇怪な事件を解決していくというものでした。
    そのため、読む前は、ゴーストバスターズのような要素が盛り込まれたファンタジーものかと思っていたのですが、読んでみるとファンタジー要素は主人公の持つ力のみで、ミステリー要素の方が断然強かったです。
    普段ファンタジーを全く読まないよ、という方がもしいたら、あらすじだけで嫌厭せず、ぜひ読んでみて欲しいです。

    本当は内容についてもたくさん触れたいのですが、今回は皆さんにおすすめしたいので控えることにします( * ॑꒳ ॑* )

    私の大好きなシリーズ物だそうで、今後も楽しみです。早速来週にでも借りたいと思います。そして2巻以降は内容にも触れて感想を書いていこうかなと思います。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.11

  • ゆき

    ゆき

    会社の子が大好き!というので。
    妖怪好きなので、どう進むのかなーと興味深々だったけど、最初のエピが怪異のようで実は人間の犯罪…っていう流れが分かり少しガッカリ。
    でも、メインの尚哉は明らかに怪異に遭っているし、ラストの方で警察にもそういう専門部署があるとのことで、これからが楽しみ。続きを読む

    投稿日:2024.03.10

  • well

    well

    ドラマの視聴をきっかけに購入した作品。

    「トイレの花子さん」「人面犬」「コックリさん」など…
    いわゆる都市伝説や怪談を民俗学の視点から研究している准教授・高槻彰良のもとに届く不思議な体験談の謎に迫る物語。

    私自身、過去に怪談や都市伝説には興味を持ったことがあるため、「あの怪談は学問としてみると、そう捉える事ができるのか!」と新鮮な感じがしてとても面白かった。

    また、登場人物一人ひとりにも魅力が詰まっており、小説をあまり読まない人にもおすすめしたい作品である。

    ドラマ化もされており、こちらも是非視聴してみて欲しい。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.05

  • みおん.

    みおん.

    このレビューはネタバレを含みます

    【図書館本】 “民俗学”がどういうものなのか改めて知ることができてよかった。“現象”と“解釈”、そう言われればそうなのかもしれない。私は深町くんの能力が羨ましい。“普通”ってなんだろう。“孤独”ってなんだろう。色々と考えさせられた作品。ほんの少しBL匂わせなのも良き。次巻に続く。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.03

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