【感想】ゴースト・スナイパー 下

ジェフリー・ディーヴァー, 池田真紀子 / 文春文庫
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
2
5
6
1
0
  • テロを防ぐために多少の犠牲は許されるのか?

    例によって何度も一件落着のように思わせておいて、何度も裏切ってくれる。
    まぁ、残りのページ数で察しはついてしまうのだが。
    おまけに今回は事件解決後にもどんでん返しが待ち受ける周到さ。
    ただライムとサックスの関係に大きな進展がなかったのが残念。
    本作品はテロリストだからってむやみに暗殺するのはいけないよねって話。
    無関係な人を巻き込まないように武器を進化させても、結局はゴーサインを出す人の判断や情報が誤っていれば犠牲は生まれてしまう。
    そんなディーヴァーの思いが伝わってくる作品だった。
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    投稿日:2018.01.23

ブクログレビュー

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  • 随你行

    随你行

    無人機によるスナイパー、詳細の物的証拠によった推測の展開はさすがだわ。ターゲット人物の入れ代わりによる終盤の推理展開はさすが。ラストのテロ阻止もさすがだわ。サックスの関節炎治療も続編への継続と期待を持たせていていい。続きを読む

    投稿日:2022.06.21

  • シュン

    シュン

     リンカーン・ライム・シリーズもこれで10作目だそうだ。手を変え品を変え、のアイディア・マシンみたいな作家ディーヴァーの今回は、カリブ海、バハマを舞台にしたスケールの大きな国際謀略もの。最早、警察小説というジャンルではなく冒険小説の領域である。

     反米活動家のモレノが2,000mの長距離狙撃で暗殺される。しかも同席した記者とボディガードは砕け散ったガラスの破片で切り裂かれて共に犠牲となる。と、相変わらずど派手な現場づくりだ。

     暗殺したのは政府の秘密組織なのか? いつにも増して阻害要因の多いバハマの地でリンカーンとサックスの捜査は困難を極めるし、またまた複雑な人間関係や組織間、国家間の利害関係が難解で、読書疲労度が半端ではない。

     さらにいつものディーヴァーのお遊びがあって、モレノ殺害を実行したエージェントのコードネームはドン・ブランズ。

    「ドン・ブランズってシンガー・ソングライターがいるでしょう。フォークやカントリーのジャンルで活躍してる人。なかなかいい曲を書くのよ」とは、アメリア・サックス。彼女もカントリー・ミュージックのファンだったのか。

     また本書を最も盛り立てるのが、料理と刃物が大好きな殺し屋ジェイコブ・スワンなのだが、彼のレシピをディーヴァーのサイト https://www.jefferydeaver.com で掲載しているらしい。もちろんレシピの本当の作り手はディーヴァー自身。

     ディーヴァーの作家外ジャンルを使ったクロスオーバーお遊びはとどまるところを知らない。

     いつものひねりにひねった終盤のプロットは今回は国際的とあってより大風呂敷度が強い。その分凝り様が多重化し過ぎていて読後の疲労度が激しい。リンカーン・ライムもの人気が徐々に下火になるとは聞いていたけれど、本作あたりからそう言われてるのかな?

     ちなみに本作ではおなじみのハヤブサは子育て中らしく、なごみました。
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    投稿日:2022.05.21

  • 3cheers4GIPS

    3cheers4GIPS

    (上下まとめての感想)
    スナイパーものか…
    不謹慎だけど遠距離からの殺人って心理的葛藤が少ない気がするのと、殺人方法が決まっているので少しがっかり。ただそれでも今回は犯人が複数いてそうでもなさそうといって再浮上。しかし犯人が政府?みたいなおおごとの陰謀系と聞いてまた沈む。直接制裁のほうが圧倒的に気分いいし。
    趣向は凝らされていたし、ライムが部屋を飛び出してみたりサックスにも心身ともの変化があったりと読みどころもあったものの、うーん。
    諸般の事情で先に読み終えていたスキンコレクターよりも今ひとつ。バーニング・ワイヤーとこれは、3.5があったら3.5かなあ。ただ、他の作品との相対評価であって、世に出ている普通の(失礼だけど)から比べたらやはり、面白いのでぐるぐる考えてやはり、4で。
    ちなみに犯人が料理好きでWebにレシピあり。なんかそういうサービス精神まで一流なんだなあディーヴァー …そこは感激!
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    投稿日:2022.03.29

  • ひまわりめろん

    ひまわりめろん

    おい文春文庫!!

    ロナルド・プラスキーそんなに活躍しないから登場人物一覧に載ってないのかな?って思ったら大活躍じゃないか!!
    もう!

    ところで昔のミステリーの文庫本とかってカバーの裏っかわのところ(調べたら「そで」って言うらしいです)に登場人物一覧てありませんでした?
    昔のハヤカワとか
    あれって読んでる途中で見直すのにすごい便利だったんですけど今あらすじとか作者紹介みたいなのになっちゃいましたよね
    元に戻してほしいなぁ…

    さて『ゴースト・スナイパー』です

    多くの皆さんが指摘されてる通り今回はちと弱いですが…新しい要素をどんどん入れていこうっていう気概は見えますよね
    そこを評価したいです
    シリーズ全部★5!とか逆に盲目的だなって思われちゃいますもんね
    まあ思われても何の問題もないですがw
    続きを読む

    投稿日:2022.03.22

  • まっくすすき

    まっくすすき

    このレビューはネタバレを含みます

    嘘だけど連続殺人スナイパーをリンカーンライムが部屋から一歩も出ないまま微細な証拠を元に追い詰める!何とリンカーンもとんでもない距離から射殺されそうに!どんでん返しに注ぐどんでん返しで犯人は意外なあの人が!

    みたいな展開を希望してたのに、スナイパーは真面目でメンタル弱め、どんでん返しもイマイチ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.05.05

  • ゆうすけ

    ゆうすけ

    久しぶりのリンカーン・ライムシリーズ。後半、犯人候補が次々と移り変わっていくストーリーに気持ちよく振り回されたが、インパクトは若干弱めか。

    原題の「The Kill Room」は内容とリンクしてて、タイトルとして覚えやすいけど、邦題の「ゴースト・スナイパー」はなんかしっくりこない。原題と邦題が全然違うなんてよくあることだけど、特にこの本に関しては変える必要あったのか疑問。続きを読む

    投稿日:2021.01.24

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