【感想】スーパーカブ【電子特別版】

トネ・コーケン, 博 / 角川スニーカー文庫
(26件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
6
11
5
1
0
  • 退屈でなにもなかった日常にちょっとした冒険を…(^-^)/

    山梨の地味な女子高生がヒロインです。
    なにもなかった日常が、スーパーカブを手に入れたことから少しずつ変化していきます。
    味気ない放課後がちょっとしたツーリングに。
    特に親しくすることもなかったクラスメイトとの意外な共通点に。
    はじめて尽くしのバイクの経験に。
    本当にちょっとしたことだけれども、ひとつひとつがヒロインにとっては経験したことのない冒険です。
    積み重ねていくことでヒロインの世界を拡げていく要素になっていきます。
    徐々に徐々にとバイクを走らせる距離に比例してヒロインの行動力が増していきます。
    淡々とした作風であまり最近のスニーカー文庫レーベルのラノベらしくない作品かなとも思いますが、こういう作品を読んでると実際に冒険してみたくなりますね。ヒロインの同年代に読んで欲しい作品です。
    続きを読む

    投稿日:2017.06.20

  • カブ主なら必見です!…

    バイク乗り、特にカブ主(乗り)
    が読むと、思わずウンウンと
    うなずいてしまう本でした。
    カブという乗り物の魅力をいち
    女子高生を主人公とし語られて
    います。
    ちょっと女子高生目線では無理が
    ある内容ではありますが、
    カブが好き、原付二種に乗っている
    という方は必見ですね。
    バイクにまったく興味がない人には、
    とっつきにくいかもしれません。
    まさしく今セカンドマシンとして
    ではなく、ファーストマシンとして
    のカブ主な僕にはとっても面白く
    読めました。
    続編もありますので電子版出たら
    即買いするつもりで~す(๑´罒`๑)
    続きを読む

    投稿日:2017.09.15

  • カブとのワクワクする日常

    自動車にもバイクにも全ったく興味が無く、運転免許すら持っていない私ですが、スーパーカブと過ごす日常のワクワク感が伝わってきました。スーパーカブは走ってないかなと見まわすようになってしまいました。また読み返したいと思います。続きを読む

    投稿日:2020.06.05

ブクログレビュー

"powered by"

  • にほけ

    にほけ

    山梨県の高校に通う小熊という女の子が、原付バイクに出会ってから自分の価値観や環境が変わっていく青春ストーリー。両親も友達も趣味もなく、ただ地味な毎日が続く少女がスーパーカブ(原付バイク)と出会ってから、彼女の中から湧き上がる感情がとても豊かに描かれており、微笑ましいお話しです。愛車に対する思いが、共感出来るのでとても楽しく読むことができた。ライトノベルなので読みやすく、これからの小熊の成長とスーパーカブとの生活が気になるので、全巻完読したいです。小熊の行動に勇気を貰える気がします。続きを読む

    投稿日:2023.10.09

  • えびふらいちゃん

    えびふらいちゃん

    かつてありふれて今はあまり見かける事のなくなった実用バイクで人生に彩りを与えられた一人の高校生の物語

    文章は体言止めが多く、素っ気なさを感じて主人公に作者が強く東映されている感じがするけれども主題であるホンダ・スーパーカブの魅力を良く書き切っていて今まで興味を持たなかった層にもバイクの面白さを伝えています続きを読む

    投稿日:2023.01.09

  • まっしべ

    まっしべ

    バイクに特段興味・関心が無かった私でも、ちょっと本気で乗ってみたいな、と思わせられた作品。
    いや、もう少し子どもに手が掛からなくなったら真剣に検討するかもしれない。

    またこの、山梨県北杜市内に実在する日野春という土地をちょっと調べてみましたが、まあ〜いいところ。甲府からさらに北へ25㎞程の場所。

    その町に暮らす主人公・小熊ちゃん。
    彼女の容姿については「美少女と言うには小さく野暮ったい目」「田舎の女学生という印象しか抱かれない」(p4)と書かれていますが、博先生の挿画を見る限りこれは美少女かと。

    ただ境遇は中々にハードで、父親は「小熊が生まれて間もなく事故で死に」、母親は「失踪宣告の紙切れを残して姿を消した」(いずれもp4)とあり、祖父母もおらず天涯孤独の身。自治体による奨学金の支援により倹しく暮らしている。
    友達も部活も趣味もなく、若くして水を打ったような日々を送っている。

    そんな彼女が出会った一万円のカブ。この出会いにより、彼女の日々が少しずつ変化していく。

    「自分がバイクに乗っているということをちょっと自慢するような気持ち」(p60)が芽生えたり、カブに装着する鉄の箱とカゴを手に入れた時は「体がとても軽く、自由」(p75)を感じたり、「同じカブ乗りの言うことは一言も漏らさず、真摯に自分の胸に取り入れ」(p102)てみたり、色々なものを得ていく過程がとても微笑ましい。
    夏休み期間でバイク便のバイトに勤しむうちに「姿見」(p122)や「ちょっといい夕飯」(p159)や「普通自動二輪の免許」(p204)などへの物欲を持ち始める様子は、女子高生が洋服や化粧品なんかを欲しがるのと何ら変わりない気持ちではないかと。
    思考回路は随分と現実的ですが。

    p214の黄色ナンバープレートを片手に満面の笑顔の小熊ちゃんが素敵。

    最終的には「カブに乗っている時の格好で胸を張って教師や同級生の前に現れたい。」(p229)という感情が生まれるまでに変化した小熊ちゃん。
    修学旅行の出発日に一瞬熱を出して、後からカブで追いかけて鎌倉で合流する…という段取りは少々強引な気がしなくもないが、メリハリがあって良いのではないかな。

    決して派手な作品ではないし、小熊ちゃんのささやかな日々を眺めるだけと言ってしまえばそれはその通りだけど、続きが読みたいなと思えた小説。


    3刷
    2022.5.8
    続きを読む

    投稿日:2022.05.08

  • isutabi

    isutabi

    【感想】
    ・「スーパーカブ教」の経典やね、これは。
    ・これはこれで完結している。続編もあるらしいが。
    ・アニメを先に観てから読んだ。

    【内容】
    ・たんたんとした記述で、スーパーカブを入手したことによって生活が変わっていくちょっと孤独だった女子高生を描く。

    ▼スーパーカブについての簡単なメモ

    【アパート】小熊は日野春駅近くの女性専用二階建てアパートで暮らす。八戸ありやはり一人暮らしの女子高生が一人と、工場勤めの女性たち。
    【雨】単車の天敵。レインウェアは必需品。
    【アルバイト】小熊の初めての仕事は学校の書類を提携高校に届けること。甲府の高校で往復四十キロを一日二往復。一往復二千円なので一日四千円、月に二十日間としたら八万円、あまりいい稼ぎにはならないが奨学金頼りの小熊にとっては悪くない。このために費やした経費もあるけど。
    【アルバイト・礼子の場合】富士山の荷物運び用キャタピラー付きの運搬車への荷をの上げ下ろし。真の目的は郵政カブで富士頂上に達すること。そのために「走路確認」という仕事まででっち上げてもらった。
    【教頭先生】使っていない前かごをくれた。
    【ゴーグル】ホームセンターで売っている保守工事用ゴーグル。単車乗りにぴったり。千百円のコレのおかげで速度が出せるようになり、カブとならどこまでも行けるような気がし、他の車や礼子と対等になれた。
    【小熊/こぐま】主人公の女子高生。父は幼い頃亡くなり母は失踪し奨学金で高校に通う。田舎娘っぽいルックス。起伏の多い土地柄、自転車通学でひーこら言ってたがある日スーパーカブを手に入れて人生が変わった。猫舌。
    【スーパーカブ】小熊にとっては初めての財産と言えるもの。言わずと知れたロングセラーの原付。個人的にももし単車を買うならスーパーカブを選ぶだろうと思っている。丈夫そうなのと、燃費がいいらしいのと、成熟商品なのでエラーが少ないだろうと思うので。それにぼく的にはかわいらしいと感じる。《どうやらこの原付というものは、乗せていってくれる物ではなく一緒に走るものらしい。》一巻p.20。
    【速度】《小熊にはカブのスピードが一番合っている。》第一巻p.262
    【二段階右折】原付に義務づけられている右折方法らしい。免許持ってないのでよくわからないが言葉面からするとたぶん自転車と同じ右折方法かな。小熊はそれがめんどくさいこともあって普通自動二輪の免許を取ってカブを改造した。
    【荷物入れ】後ろの荷台に固定する大きな箱。ヘルメットも入れられるしカブがとっても便利になった。信用金庫の課長さんが廃車にする外回り用カブにつけていたものをくれた。
    【ハンターカブ】CT。オフロードを念頭に置いたカブらしい。海外での需要はいまだ高いが生産中止になったらしい。富士山への挑戦で郵政カブをかなり傷めたこともあり、限界も感じたらしい礼子はハンターカブに食指。次の巻ではこれに乗るんやろう。
    【富士山】礼子にとっては自分の周りにある壁の象徴。乗り越えてみたい。わたしのスーパーカブなら登れるわと小熊は思った。
    【舞台】山梨県北杜市。ぼくにとって馴染みの甲斐駒ヶ岳なんかも後に出てくるもよう。この地名を見るといつも北杜夫を思い出してしまう。『ゆるキャン△』の舞台とはどれくらい離れてるんやろう?
    【ブロック修正】カブの丈夫さや排気量を加味できる改造。そう高額ではないらしいが効果もそれなり。ただ、自動二輪として登録できるようになり黄色のナンバープレートをもらえるようだ。
    【ヘルメット】小熊のはアライ・クラシック。カブを買った店でキャンペーン期間中だということでもらうことができた。
    【郵政カブ】郵便配達員が乗っているカブ。礼子が乗っている。小熊が興味を引かれたのは荷台に積んである大きな箱だった。
    【ラジオ】乗ってる最中に聴いてはいけないが遠出などのお供に。
    【礼子/れいこ】クラスメートのクール系美少女。長身で黒髪ロング。郵政カブ(ホンダMD90)に乗っているカブマニア。実はかなりアツい。後にハンターカブに変える。父は市議、母は仕出し弁当屋を経営している。礼子は現在両親の別荘で一人暮らし。
    続きを読む

    投稿日:2021.09.06

  • ツン

    ツン

    家族がいないという孤独がどれ程深いものか、わからない。ただ、友達は、本当の友達が一人いればいいというのを聞いたことがある。それがスーパーカブなのか、礼子なのか。ものすごくクールな主人公とクールな文章なのに、ワクワクする。続きも読みたくなる。続きを読む

    投稿日:2021.07.18

  • ほたて

    ほたて

    アニメを見て原作が気になって購入。
    アニメでは描かれていない、小熊たちキャラクターの心の内を読むことができて、「あのシーンはこういう考えでの行動だったんだ!」と2度楽しめてとても楽しかったです。
    小熊の何とも複雑な難しい性格は、友達になるには少し怖い印象も受けますが、ある意味ちょっと頑固というか生真面目さもあって良いなあと思います。
    礼子が富士山に挑む話は、何度も失敗しながらもなんとか気持ちを奮い立たせる礼子に勇気を貰いました。
    スーパーカブという、ありふれたバイクによって変わっていく小熊と礼子の物語がこれからも楽しみです!
    早く2巻読みたいです〜。
    続きを読む

    投稿日:2021.06.29

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。