【感想】ホーンテッド・キャンパス 白い椿と落ちにけり

櫛木理宇, ヤマウチシズ / 角川ホラー文庫
(18件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
3
7
7
0
0
  • そして恋は振り出しに戻る?

    シリーズ第11弾。今回は3話収録です。ホラーとしてはいつもどおり面白く読めましたが、驚いたのは森司とこよみの関係が逆戻りしていること。長い時間かけてやっとそれらしくなってきたところだったのに、なぜ今さら戸惑うんだ森司!?と非常にやきもきさせられました。これもシリーズを長く続けていくための方策かもしれませんが、それにしてもじれったい……。

    第1話「悪魔のいる風景」……オカ研に仮入部した学生(男)にまつわる話。メインの超常現象ではないところに最も怖さを感じましたが、読後感は悪くなかったです。
    第2話「夜ごとの影」……地縛霊系ホラーがダブルで楽しめる話。その片方(一軒家のほう)を解決するところが、本書の中でいちばん好きです。あと、森司の自炊シーンがやたら美味しそう。
    第3話「白椿の咲く里」……呪われているという大学院生(女)にまつわる話。その大学院生ですが、今までいそうでいなかったタイプのキャラで印象に残ります。神社や椿園といった舞台に加え、人魚のミイラ、海尊伝説といったモチーフもホラーっぽさ満点でわくわくしました。着地の仕方も(好きかどうかは別として)いちばんホラーっぽいかも。

    前巻に引き続き、今回も鈴木くんがいい活躍を見せています。もうすっかりレギュラーですね。次巻では森司にも(いろいろな意味で)頑張ってほしいです!
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    投稿日:2017.04.30

  • デート後の森司とこよみの関係が気になります

    内容は、安定のオカ研テイスト。椿の話は、シリーズファンならば途中で話の流れがわかるはずです。それだけ慣れ親しんだということかな?もちろん、そこから話をひねってるので、十分楽しめます。

    デートして進展があるのかと思いきや、そこはいつもの森司とこよみで。ニヤニヤしつつも暖かく見守る感じかなあ(笑)。この二人が結ばれたらシリーズが完結してしまうわけで、早く進展して欲しいような、そうでもないような。不思議!続きを読む

    投稿日:2017.04.02

ブクログレビュー

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  • ポム

    ポム

    シリーズ第11弾。

    3話からなる短編集。
    相変わらず森司は働かない・・・。
    はて・・・・?
    しかも土鍋で人からの頂き物(無料)のお米を炊きだしたよ・・。
    炊き込みご飯を極めるとか言い出してるし。
    司が苦手なのでなんだか癇に障るのです。
    といいつつももう11作目。
    結局はまってます。
    森司は苦手でもお話はどれもおもしろいです。
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    投稿日:2022.10.06

  • 出雲一寸

    出雲一寸

    読書録「ホーンテッド・キャンパス白い椿と
    落ちにけり」4

    著者 櫛木理宇
    出版 角川ホラー文庫

    p202より引用
    “ 決まりきった生活は安寧であるようでい
    て、知らぬ間に自我をすり減らせていく。ぬ
    るま湯に浸かった日々が感覚を鈍らせる。親
    しいはずの人々に囲まれながらも、孤独に陥っ
    ていく。”

    目次より抜粋引用
    “悪魔のいる風景
     夜ごとの影
     白椿の咲く里”

     見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
    を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
    テリ。シリーズ第10弾。
     「血が沸騰するような気がする」と、エク
    ソシスト系映画を見た時の自らの反応を話す、
    オカルト研究会仮入部希望の一年生・蟹江。
    大仰とも言える表現を使う彼に、部長・黒沼
    は菓子を勧めて話をさらに聞き出す…。

     上記の引用は、大学院生の研究生活につい
    ての一節。
    肉体的にも精神的にも、変化のある負荷がな
    ければ、衰えてしまうものなのかもしれませ
    ん。
     事件をきっかけに入った新入部員の鈴木が、
    味のあるいい奴で、主人公・八神森司のフォ
    ロー役としていい立ち回りをしてくれます。
    しかし、この巻まで進んでも、主人公とその
    想い人の仲は良い雰囲気な様子止まり。周り
    の登場人物も我々読者も、まだまだ甘酸っぱ
    い関係を見守ることになりそうです。

    ーーーーー
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    投稿日:2022.01.02

  • kitano

    kitano

    このレビューはネタバレを含みます

    エクソシストが・・・キタ――(゚∀゚)――!!
    最高に怖くて
    最高に薀蓄まみれで
    最高のどんでん返しホラーが本書
    最高に鈍感な主人公が
    最高の美女に好かれつつあるケド

    羨ましくなんてないもん(T_T)

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    投稿日:2021.12.04

  • 三先代

    三先代

    4章立てが3章立てになって話も濃密で複雑に、やや因果関係を整理しながら読まないと難しい話も増えてきた印象。もっとも解決の快感は健在に思う。
    ちなみに森司くんの恋愛思考回路は相変わらず複雑というか面倒臭いのでそこはご安心。続きを読む

    投稿日:2021.12.02

  • 乱読乱文

    乱読乱文

    このレビューはネタバレを含みます

    ホーンテッドキャンパス 11巻目。
    前回、菜の花畑デートをしたことで、照れてしまい?このみちゃんを避けるようになっていしまう八神君。
    こじれるかと思ったけれど、鈍感?な、このみちゃんのおかげで、元通りに戻れてよかった。

    あと、このみちゃんが、八神君を高校時代から気になっていたことがわかり、ほっこりした。


    3話掲載。
    1)エクソシスト映画を観ると血が沸騰するような気がする
    2)子供に戻った弁士のおじいさんが影絵で大人に戻る
    3)美人を武器に、女史の恋人を横取りして

    ストーリーが複雑になったためか、掲載話数は少なめ。
    2話目の、子供の影の幽霊が、影絵で元の弁士のおじいさんに戻って帰っていく、話がよかった。

    ラストは次巻の、このみちゃんが暗くなる前兆が、わかる。
    告ろうとした八神君に対して、「あえて」声をかけることで、壊そうとしていたんだ。

    <むずきゅんシーン>
    『これ永久保存版なんです。八神先輩、格好よかったの。いつも格好いいけど、この日はもっと格好よかったの。ほら見てください。これは先輩がリレーの走者で、こっちは年明けのマラソン大会。わたし先輩と知り合ったのが遅かったから、前の二年分が撮れなかったのが、ほんとにほんとに残念で・・・!』

    灘さんみたいな人でもあんな顔するんだなあ、とわかって新鮮でした。(千歳:談)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.01.05

  • 永杜

    永杜

    念願の初デートが終わって、戻ってきた日常生活。
    しかし、主人公は何故か戻れて入れなくて?

    うっかりと希望を持った、という事ですが
    ここまですれてない、というか、純情というか…。
    その状態がさらに爆発(?)している1話目。
    依頼者に向けて、元先輩の発言に
    ものすごく熱く語っている二人。
    …両方すごくよく気持ちはわかりますが
    そこまで力説してはいけない、気がしなくも。
    蓋を開ければ、この依頼についての元凶は、でしたが
    まぁお兄さんも若いので、そちらに向いてしまうのは
    致し方ないかと。
    とはいえ、あの発言はアウトです。
    やられた方は、いつまでも覚えているのですから。

    2話目の元凶のお言葉が素晴らしい☆
    盛りあがる悪口ですが、相手が相手なので
    殺ってしまえ、という状況。
    これは、あちらもすっきりするかと。

    そして驚きの3話目。
    前巻にありましたが、それがすべての価値、だと
    刺激されるからと言って、他者を攻撃したら
    駄目になってしまう、というの状況。
    しかも相手の男もまさか…と思ったら
    そこにきちんと愛情はあったようで。
    相談できる勇気がないのは分かります。
    ならば、それはそれで何事も言わず
    分かれるべきじゃないでしょうか?
    続きを読む

    投稿日:2019.07.19

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