【感想】立花美樹の反逆 THANATOS

汀こるもの / 講談社ノベルス
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
1
6
11
2
0
  • このキャラあってこのストーリーあり

    シリーズ第7弾。新興宗教に入信した(!)美樹を連れ戻すべく、真樹の高校の自然科学部員たちが新興宗教の本部に乗り込みます。ちなみに、今回モチーフとなる魚はピラルクーです。もうTHANATOSシリーズというより、お魚シリーズと呼んだほうがいいような……。
    相変わらずミステリとしては変格で、癖ありまくりの作風ですが、ここまで本シリーズを読んできた人なら問題なく楽しめるでしょう。個人的には、ミステリ要素(とミステリ小ネタ)を練り込みまくったキャラ小説だと思っています。
    そのミステリ要素の中には、当然トリックなんかも含まれています。今回は仕掛けられたトリックの一つに途中で気づいたものの、これは誰でもわかるかも……。死体移動に関わるトリックは実現できるの!?という感じですが、仕組みとしては面白かったです。
    物語は最初ゆっくり、後半には畳みかけるようにスピードアップして、終盤はかなりノリノリで読みました。とんでもない内容だけど、キャラもぶっ飛んでるのであまり違和感はありません。彼らならこういうこともあるか、と納得さえしてしまいます。比較的まともな高槻と湊が、だんだん壊れつつあるのが気になりますが……(笑)
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    投稿日:2017.02.22

ブクログレビュー

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  • 橘

    このレビューはネタバレを含みます

    今回は環境保護的新興宗教へ入信した美樹を取り戻しに行くお話でした。毎度のこと、ドタバタしてたし高槻さんも湊さんも頑丈。
    矢部くんとことん不憫だけど強運ではあると思いました。
    真相は、この新興宗教で美樹の死神力を検証してた…というか検証するためにピラルクーやピラニアを多摩川から拾ってきて祀り上げて美樹をおびき寄せた感じ?
    結局、美樹は本気で死神かもしれない。

    今回のハイライトは「当麻紗綾も草薙素子もいない公安なんてただの役所」と、「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーッ!」です。
    「そうか明智警視ほど若く見えるか」「うるさい池内万作!」「矢部君の世代だと堂本剛版ではないんじゃないか」の金田一少年コントも笑いました。

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    投稿日:2021.02.16

  • 風見鶏

    風見鶏

    カルト系宗教施設ミステリー。美樹の暴走に巻き込まれた人々の右往左往と苦悩の巻。今作も面白かった。
    カルト宗教施設が舞台だけれども本当に怖いのはそこではなく彼以外の人間だったという話。今作の仕掛けには物凄く気持ちよく騙された。びっくりした。そっちか!ってなった。
    やっぱり美樹より真樹のほうが人間やめてる感が強い。あのこは底が知れなくて得体がわからなくて怖いなあ。
    それと前作で美樹がした僅かな後悔を引きずっているのを見て、美樹は本当は優しいものなんだなあと思う。やっぱり彼とは友達だったんじゃないかとも。

    そして完璧な敗北の日の話。これはぐうのねも出ないくらいの完全敗北だった。あの兄弟に一発かませる奴がいるとは思わなかった。
    高槻と湊が今回も大冒険繰り広げていて笑う。めちゃくちゃ頑張ってるじゃないか……高槻が益々狂犬じみていく。
    生き残るためにもがき続けて装備をめちゃくちゃ整えている彼は純粋にすごいと思うし頑張って生きてて欲しい。湊も。インテリお坊っちゃんがなんかずいぶん逞しくなった印象が……。
    名探偵、皆を集めてさてと言い。この話はさてと言った後のことがいちばん大事なのだと思う。こっぴどい敗北はしたかもしれないけれど結果的に探偵は死神を取り戻したわけで、これからどうなる?とそわそわしてしまう。
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    投稿日:2018.10.03

  • chocolateprince

    chocolateprince

    目次見てなんだこれ?って思ったけど納得。
    章書いてあるから時系列が分かったけど、書いてなかったらごっちゃになってたかもしれない。
    もう一度、章の順に読み返してみたい。

    投稿日:2016.07.14

  • るこ

    るこ

    THANATOSシリーズ七作目。
    章の順番がバラバラだが、分かりにくくなっているだけのようにしか思えなかった。どんな意図があるのかな?
    ストーリーは魅力があるので、シンプルなミステリとして読みたかった
    海洋生物薀蓄はもう少しあってもいいな。
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    投稿日:2016.06.05

  • marimoco

    marimoco

    THANATOSシリーズ第7弾。
    間違えて先に8作目を読んじゃったけど、あまり支障なし。
    カルト教団に入信したミキちゃんを、真樹が手駒総動員で連れ戻しに行く話。

    高槻さんに湊さん、出屋敷さんはもちろん、自然科学部員やカナさんまで、今までのメンバー総出演。叙述トリックではないけれど、誰がどの名前で潜入してるのか、よく読むと分かるんだけど、そこか〜ってものも。

    今回双子の出番少なめだけど、真樹にしろ美樹にしろ、大人たちにいいように利用されて、いろいろブラックな要素が増えてきて、どこに向かっていくのか楽しみでもあり、恐くもあり。
    そして相変わらずのオタクネタ。細かすぎてすべて拾えてる訳じゃないけど、オーズのネタが一番面白かった。
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    投稿日:2016.01.18

  • tamako

    tamako

    タナトスシリーズ第7弾。
    周囲に死をもたらす”死神”美樹がカルト教団へ。弟の真樹は手駒を送り込んで彼を呼び戻そうとするが…
    人里離れた教団でもやはり熱帯魚と巨大水槽。事件も派手だが、最後の高槻たちの大冒険に全部持っていかれた感じ。前作でも使った斧はもう経費でおとしてあげてもいいのでは…
    今回は双子の出番が少なかったが、それぞれこれからどうなっていくのか不安なラストでもある。
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    投稿日:2016.01.18

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