【感想】ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と

櫛木理宇, ヤマウチシズ / 角川ホラー文庫
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
2
7
5
0
0
  • じれったさ爆発!

    シリーズ第10弾(全3話収録)。目玉はなんといっても森司とこよみの初デート(第3話)ですが、ほかの2つのエピソードも楽しく読みました。
    第1話「目かくし鬼」は、レトロな洋館に出る幽霊の話。幽霊モノだからと舐めてかかったら、けっこう本気で怖かったです。
    第2話「よけいもの、ひとつ」は、森司がオカ研に入った直後の話。森司もこよみも初々しい感じで、シリーズ1巻に戻ったような懐かしさをおぼえます。重めの内容ながら、恋愛要素があったり、製菓部が作っている和菓子が美味しそうだったりで、読後感はよかったです。
    第3話「いちめんの菜の花」は森司とこよみの初デートを描いた話。2人がじれったいのはいつものことですが、今回も期待以上に悶えさせてくれました。甘々とホラー要素のバランスもいい感じです。
    それにしても、森司やこよみは知れば知るほど好きになるのに(最近では鈴木くんも好き)、黒沼部長は知れば知るほど怖くなる気がします……。
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    投稿日:2016.12.03

  • ホラー成分は過去最少かも?

    全巻のラストでフリのあった、森司とこよみのデートがついに実現。興味津々のオカ研メンバーがお邪魔虫になるかと思いきや、じつに和やかな(?)デート風景でした。四葉のクローバーを見つけるのが妙にうまいという、森司の役に立たないスキルが生かされる時がきたのか?袖の下に使われる四葉のクローバーのくだりは笑いました(笑)。

    他はいつも通りのオムニバス形式で、うち一件は、森司が霊視の体質であることがバレてオカ研に入会することになったときの思い出話。ほかの二件も、霊というより人の執着や思惑の方に物語の軸足が置かれていて、ホラー成分は過去最少といってもいい内容でした。むしろ、人間ドラマへシフトしてきているのかもしれません。

    名前すらはっきりわからないのに、森司のお母さんは次の巻もでてきそうだと感じたのは僕だけでしょうか。いいキャラです(笑)。
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    投稿日:2016.11.13

  • モダモダする・・・。

    なかなかに主人公とヒロインの恋が進まないねぇ。
    三つの短編でゆっくり前巻で約束した菜の花畑までこぎつけた感じ。
    サクッと進まれてもあれなので今の感じで良いとは思うけど。
    ホラーとか猟奇な感じはあんまりないかなぁ。
    でも子供が巻き込まれた遣る瀬無さはあるかな。特に最後の話は。
    なんて言うか、口の中がザラザラするような不快感があると言うか。
    そうゆう意味ではホラーですね。
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    投稿日:2017.03.28

ブクログレビュー

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  • 出雲一寸

    出雲一寸

    読書録「ホーンテッド・キャンパスきみと惑
    いと菜の花と」

    著者 櫛木理宇
    出版 角川ホラー文庫

    p119より引用
    “ 初対面の際には「インドをはじめとする
    各国で、宗教的修練としておこなわれている
    火渡りについて」を、にこにこ笑いを浮かべ
    たまま、ノンストップで四十五分間語られた。
    さらに先日は、「呪いとまじないの違いにつ
    いて」をえんえん講釈された。どちらも森司
    がトイレ休憩を訴えるまで、資料を一冊たり
    とも見ずにの大演説であった。”

    目次より抜粋引用
    “目かくし鬼
     よけいもの、ひとつ
     いちめんの菜の花”

     見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
    を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
    テリ。シリーズ第十弾。
     二人目を身ごもっている姉の家事を手伝い
    に来ている女子大生・三崎架子、義兄とのこ
    とを話しかけたことへの姉の返事の中に、何
    か憂いを感じたが…。

     上記の引用は、主人公・八神森司が入部し
    てすぐの頃に部長に感じた怖さについて書か
    れた一節。
    好きこそものの上手なれなんでしょうけれど、
    ここまで出来るのは天才のそれではないでしょ
    うか。
     二話目は主人公・森司の能力がオカルト研
    究会の皆に知れ渡るエピソードとなっており、
    より登場人物像に奥行きを出すものとなって
    います。部長の従妹で部員の泉水の身体の描
    写もありますが、巻頭のイラストは少し差が
    大きいのではないでしょうか。もう少ししっ
    かりと筋肉を描いてほしいところです。
     主人公と想い人・こよみのデートシーンに
    は、身悶えしそうになります。こういうのを、
    砂糖吐きそうな気分というのでしょうか。

    ーーーーー
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    投稿日:2021.12.27

  • kitano

    kitano

    このレビューはネタバレを含みます

    初デートだ
    そこにも憑き物が
    そんな時は母親だ
    こよみを連れて帰れば誤解もする
    でも、案外こよみは嬉しそう
    (主人公は鈍感力を発揮中)

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    投稿日:2021.12.04

  • 永杜

    永杜

    依頼者の、移り住んだ姉の新居についての謎
    校内で再会した先輩、デートの前の事件。


    初っ端から、自分の身体にがっかりしている主人公。
    これはこれで面白いですし、あちらもあちらで
    いそいそしているのが微笑ましいw
    しかし新入部員にさえばれている気持ちが
    本人だけには伝わってないのが、笑えますが。

    依頼者の夫の両親は何故離婚したか、という謎も
    ついでに解決した1話。
    昔は技術があれだったから、と納得できる内容ですが
    やられた方としては、驚き以外何物でも。
    それは確実に奥さんの浮気を決定していたわけで。

    再会した先輩について、一体どういう事? と
    首をひねってしまう証言ばかり。
    主人公が正式な部員となるきっかけ、の事件ですが
    こういう決めつけされると困るよな~と。
    しかも生涯(?)において、やってくれてますし。
    自分正しい! と思う自信だけは、賞賛したいです。
    ただ、子供が鬱屈してこの状態になるまで
    まったく気づいてないのには、鼻で笑いますが。
    そんなもののために、手を汚すのは
    確かに無駄です。

    そして…ようやく、前巻からのお約束であるデート。
    の前に、妙なチェーンメイル事件の依頼。
    指定された場所は、一体何があった所なのか。
    という謎を解き明かしている最中で
    お約束のデートの日。
    部員全員にお許しをいただいて出かけたわけですが
    そこでも問題勃発。
    おかげで明らかになる、主人公の性格形成と
    事件の糸口。
    話の本筋としては、後者を喜ぶべき??w

    まぁ、デートが無事に終わって何より、です。
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    投稿日:2019.07.18

  • おにけん

    おにけん

    2019年49冊目。ついに森司とこよみが初デート。このままラブコメ展開爆発か!と思いきや、こよみの過去にちなんだ話も出てきたりしてオカルトの要素も健在。しかし、エピローグの話は「あーうらやまし過ぎるぞコンチクショウ。」といいたくなりますな。まあ、まだこの2人が付き合うことになるには時間がかかりそうではありますが。感想はこんなところです。続きを読む

    投稿日:2019.06.21

  • ちこ(´・ω・)

    ちこ(´・ω・)

    「目かくし鬼」
    隠されていた真実。
    彼女がどんな思いで家出をしたのか、その気持ちは本人にしか分からないだろうが相当苦しい思いをしてどうにか逃げ出したのだろう。
    愛してくれると思っていた人物にも最終的には裏切られ、大切にしていた自分の子と離れ離れにされた悲しみははかりしれなかったろうな。

    「よけいもの、ひとつ」
    同時刻に二つの場所で。
    彼の父親は典型的な健康児以外を異端扱いする者なのだろうが、これだけ沢山の症状を見ても心が揺らがない辺り救いようがないな。
    身内に身体の不調が認められず、それが甘えだと厳しく言われ無理をさせられるほど苦しい事はないだろうな。

    「いちめんの菜の花」
    二人のデートの行方。
    宗教というのは本当に信仰心もあり広めたいという思いからの物もあれば、ただただ信者になった者を思いのままに操りたいが為に作りあげられた物もあるもんな。
    おかしいと悟らせる理性を失わせ今の状況が素晴らしいと思い込ませるのは一言で言えば洗脳だが、そんな目にあった者からしたら洒落にならないぐらい怖い事だと後で気付くのだろうな。
    続きを読む

    投稿日:2019.06.17

  • takep07

    takep07

    ようやく二人に変化が訪れる第10作目。
    今回はラブコメのほうが勝っている感じでした。
    私的にはホラー度はそこそこ。森司君の仮入部期間の秘話もあり、ファンにはたまらない一冊です。
    二人の急展開に期待したいです。続きを読む

    投稿日:2018.05.01

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