【感想】唐玄宗紀

小前亮 / 講談社文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

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  • 楊貴妃がかわいそう

    則天武后の孫にあたる唐の玄宗皇帝の生涯を側近の宦官高力士の視点で描く。
    多少の欠点はあっても名君と言って差し支えない人物。
    傾国の美女と言われる楊貴妃に対しても、贅沢はライチを取り寄せるぐらいで、むしろ悲劇の女性としてかなり好意的に描いている。
    書家として有名な顔真卿や詩人の李白、杜甫なども登場し、唐文化の隆盛を感じさせる。
    安禄山の反乱によって長安が陥落した時の杜甫の詩「国破れて山河あり…」は、歴史的背景がわかった上で読むと、学校で習った時とは全く違い、なんとも味わい深い詩として胸に響いてくる。
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    投稿日:2017.10.27

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  • 秋待

    秋待

    このレビューはネタバレを含みます

     パラっと見た瞬間に「ゔっ…!」と躊躇するほど、文字が詰まっていて会話文もほとんどなく、さぞ読みにくいだろうと覚悟していたら……思いのほか引き込まれて、さほど苦はなく読み進められました。しかしさすがに時間は要した;
     これだけの人物がとっかえひっかえ舞台に上がってくるにも関わらず、一人一人をしっかり認識して展開を追えるのは、人物描写の巧みさ故でしょうか。もちろん外見描写のみの話ではなく、各人物の思考や信念、目的のための手段が十人十色で、それぞれにそれぞれの理があるなぁと感心させられました。
     玄宗が主人公と見せかけて、高力士の視点による話なので、どうしても「がんばれ高力士ー! まけるな高力士ー!」という気分になってしまいます(笑) それだけに、ラストがあまりに酷でつらかった……。

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    投稿日:2019.02.09

  • 講談社文庫

    講談社文庫

    玄宗皇帝と「将軍」と呼ばれた名臣の波乱万丈

     皇帝・玄宗と彼が「将軍」と呼ぶ宦官にして名臣、高力士。二人は乱世に幕を引き、唐帝国全盛期をもたらす。だが楊貴妃の台頭と安禄山の大乱で再び国は乱れゆく。皇帝と影となり支えた忠臣を見事に描く歴史大河小説。続きを読む

    投稿日:2016.08.08

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