【感想】失楽園(上)

渡辺淳一 / 講談社文庫
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
2
5
5
2
1
  • 禁断の恋…

    昔、役所広司と黒木瞳主演の
    映画を観た記憶があり、かつ、
    アニメ幽遊白書で妖狐蔵馬こと
    南野秀一が教室内で女生徒と軽い
    会話をしつつ、片手に持っていた本。

    それが「失楽園」だった。


    まぁ南野秀一の失楽園は、イギリス
    の17世紀の詩人、ジョン・ミルトン
    のものだったかもしれないが汗

    単に僕が読み始めたきっかけが
    それだったという僕個人的な話し。

    本題に入り、まぁまぁこれは何と
    言ってよいものか、官能小説でも
    あり純愛小説だとも言えるのか。

    禁断の恋愛とは、こういう具合に
    堕ちていくという反面教師的な
    バイブルになりつつ、下巻へと
    続いていく感じです。
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    投稿日:2021.02.06

ブクログレビュー

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  • ミラク

    ミラク

    このレビューはネタバレを含みます

    ……。

    初っ端から情事のシーン!??

    濃厚な描写続きで、最初からお腹いっぱいになってしまいました。



    回想で二人の出会いの話が出てきたと思えば、すぐにまた情事のシーン。



    上巻はほぼ「逢って情事に至る」ということしか書いてない。

    ・女性の方が性の快楽が強い

    ・俺が女を快楽に導いた

    ・けど、男は結局女の奴隷になり果てている。

    etc



    延々と性行為に関するあれこれしか書いてない。

    時々、会社の人に会って仕事の話をしたりはするけど、それ以外は逢って情事。

    彼女の父親の葬儀も終わってすぐに呼び出してやりまくる。



    喪服でやるのがよかったらしく、次は赤い襦袢でやるんだと。

    盛りのついたオスの事しか書いてない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.03.10

  • imemuy

    imemuy


    不倫もの。日経新聞連載だったらしく「おじさんの妄想する不倫」って感じで、ぎりぎり読める官能小説。「女体の神秘を思う」「女は「やめて」と叫びながらも諦めたように…◯◯は熱く燃え…」こういう小説があるから女性の身体と性をいいように誤解する人がいるのでは…勝手に久木がムラムラしてやってるだけじゃないか、それを愛と開き直ってるだけじゃないかと思う…
    それはそれとして、不倫がテーマのものは、錦繍など生理的に受け付けない上に後ろめたさやこっそりしている感じが嫌いで全然読めないんだけど、逆にこれはすがすがしく、華厳の滝、夜桜の下の野天風呂、薪能、緋の襦袢、鯛の兜焼きと蕗の和物など、小道具として出てくるものがしっとりしていて美しく、読めるか読めないか、で言うとついついさっくり読んでしまいます。
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    投稿日:2022.03.08

  • ホトケ

    ホトケ

    阿部定事件のif版といった趣。
    親の葬式直後に無理やり呼び出して性交をしたりする精神的な鬼畜。閑職といいながら仕事もせずに高収入を得ている点については羨望。

    投稿日:2015.03.29

  • rafmon

    rafmon

    溺れるほど、自らの日常を破壊する程に堕ちていく二人。男女の恋愛における絶頂期には、このような状況が訪れる。しかし、それとは異なるのは、この恋愛が、世間一般からは許されぬ、不倫だからである。

    学生時代、講義を受けず、朝から晩まで恋人と情事に耽り、このままで大丈夫だろうかと不安になる感覚。堕ちるだけ堕ちて、退廃的な自らの生活に少しだけナルシシズムを感じるような。それでも愛おしく、こんな時間が永遠に続くことを願い。しかし、それは過去の話で、自分は当時とは違う日常に身を置いている。

    小説が齎す疑似体験により、この感覚を味わえるとすれば、この物語は、青春を想起するきっかけとなる。その一点だけでも、本著はオススメできるのである。
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    投稿日:2014.12.30

  • キじばと。。

    キじばと。。

    出版社に勤める久木祥一郎は、53歳で出世コースから脱落し、閑職に回されてしまいます。そんな彼が、37歳で書をたしなむ松原凜子と出会って男女の仲となり、そのまま二人はおたがいの身体に溺れていきます。

    久木は凜子を、二度にわたって鎌倉への旅行にさそい、身体をかさねます。さらに久木は、凜子の書の授賞式にもすがたを見せて、逢瀬をたのしみます。

    そんなある日、久木は凜子と連絡がとれなくなります。凜子の夫が二人の関係に気づいたのかもしれないと考えた久木ですが、その後凜子から、彼女の父が亡くなったことを聞かされます。しかし久木は、彼女の身体が欲しいという欲望に抗うことができず、彼女を呼び出して喪服姿の凜子とセックスします。

    年が明け、二人はまたしてもおたがいの身体を求めあいます。凜子は久木と会うたびに、快感の上限を更新する体験をあじわわされ、彼によって自分が変えられてしまったことを責めます。しかしそれは久木も同じでした。凜子の誕生日に、二人は中禅寺湖のホテルで一夜を過ごしますが、大雪のために東京へ帰ることができなくなります。二人はともに、家庭を捨ててでも一緒にいたいと願います。

    本書がベスト・セラーになった頃、「ただの官能小説だ」という批判があったようですが、官能小説としてはかなり贅沢な作品だと思います。源氏と六条御息所は下半身の相性が悪かったという談義などは、「文学」のほうから見れば噴飯ものなのかもしれませんが、こうしたスノッブな演出を利かせた官能小説というのは、けっこう需要があるのではないかという気がします。
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    投稿日:2014.03.10

  • ヒョードル

    ヒョードル

    あの名作を再読。

    性の規制緩和とか、今読んでも爆笑表現が満載。

    上巻の最後、栃木から帰れなかった日。
    お昼前に東京について、そのまま仕事にもいかずに
    ダラダラと部屋で過ごして、何となく夜の10時になってしまうという
    一日がいつの間にか終わる感覚、ここは好きだ。
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    投稿日:2014.01.13

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