【感想】ミーコの宝箱

森沢明夫 / 光文社文庫
(21件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
11
4
6
0
0
  • 私の宝物

    『ミーコの宝箱』、この本は、私の宝箱に入る、私の宝物です。
    この本を書いてくださったこと、この本に出逢えたこと、この本を読めたことに、心から感謝しています。
    本当に有難うございます。

    投稿日:2016.11.10

ブクログレビュー

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  • 藤丸

    藤丸

    両親を知らず、祖父母に育てられた主人公のミーコ。彼女の人生と人柄を彼女の周囲の視点で描かれています。

    祖父がミーコに伝えた
    『ミーコの目は、何のためについていると思う?』
    『毎日、小さな宝物を見つけるためだよ』
    ということが物語の軸でもあると思う。
    そして、ミーコは決して他人と比較をしない。

    人生に起きる出来事に本来は意味なんてなく、自分が勝手に意味づけをして、人は生きている。
    必ず自分の周りに良いと思えることもたくさんあるのだけど、ついつい誰かと比べた不足を考えてしまう。本当は、自分の周りには幸せなことがあるはずなのに。

    主人公のミーコは、幸せを見つけ続けて生きてきたのだろう、と思う。きっと苦しみや寂しさや悲しみを感じることもたくさんあっただろう。それでも、懸命に生きて幸せを感じながら、周りに優しさを感じさせて生きたのだろうな、と思います。

    誰かと比べるのではなく、日常の幸せに目を向けて生きていく、そこから生まれる人と人の絆の優しさを感じる1冊です。

    最後に厳しかった祖母の愛情がミーコに伝わった時に、何か救われるような気持ちで涙が溢れます。幸せいっぱいの物語ではないけど、宝物を見つけ続けた主人公ミーコが精一杯に生きてきたのだな、と感慨深い物語でした。
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    投稿日:2024.05.08

  • k.yamada Book 100

    k.yamada Book 100

    48/100
    風俗と福祉の仕事を両立しながら娘のチーコを育てるシングルマザーのミーコ
    幼い頃に両親に見捨てられ、躾の厳しい祖母との関係に苦しんだ過去を持つ。苦労の絶えない彼女の特技は、毎日一つ、小さく光る宝物を見つけて優しかった祖父の作ってくれた宝箱に入れておく事。
    彼女の一番大切な宝物とは…
    人と人との絆を温かく描き出す!
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    投稿日:2023.09.16

  • Russian Blue

    Russian Blue

    お勧め第2弾

    かなり過激なストーリーなのに、やっぱりどこかあたたかい気持ちになるのは森沢さんの作風なんだと思います
    そしてそれが全く嫌じゃない。

    宝物探し、良いこと探しってなかなか最近してないかもなぁ

    自分と他人を比べない

    これが私にはなかなか難しい。なんで自分は…って昔からの癖でなかなか抜けない上に、最近は過去の自分と比べることも増えた
    比べても仕方ないことはわかってるんだけどなぁ

    全然、全く違うのに読後には大好きな後輩の顔が浮かびました。この本、好きだろうなぁ
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    投稿日:2022.10.16

  • とっちん

    とっちん


    あらすじにあったのは今まで読んできた森沢さんの作品からはイメージしづらい“風俗”の文字。
    リアルな描写もあったけれど、この物語には欠かせないピースだと思う。


    読んでいくうちに、風俗の仕事に対してだけじゃなく自分の選択や人生へのミーコの覚悟と
    目の前のことをありのままに受け止める姿に
    圧倒される。
    一本筋の通った人ってこういう人なんだろうなぁ。


    毎日宝物探しをして、祖父からもらった宝箱に
    そっとしまっていたミーコ。
    誰かにとってはガラクタでくだらないものが
    ミーコにとっては小さくきらきら光る宝物。
    その違いは、計りしれないほどの大きな大きな差だと思う。
    ああ、わたしが目指したい“場所”ってこういうところだった…って久しぶりに強く意識する。


    ミーコと出会った人たちも
    自分自身を見つめ直し少しずつ変わっていく。
    そのときの微妙な心の動きや
    変化する貴重な一瞬を見届けられて
    胸が熱くなったし、その新しい一歩が自分のことのように嬉しかった。


    輝きを取り戻し、穏やかなものに。

    ミーコには、そんな力がある。
    もちろんミーコ自身に
    そんな意識はないだろうけれど。


    森沢さんおなじみの作品つながりは今回も、しっかり存在してた…!
    これがまた良いところで登場するんだよねー


    チーコとの、母娘の会話もとってもよかった。
    親の無償の愛に“直接触れてしまった”ときの
    あの、込み上げてくる感情はもうどうしようもない。
    こらえることもしないで
    ただただ涙を流すしかない。


    ミーコの半生を見守りながらその達観っぷりに憧れ
    ムカついたり、一緒に笑ったり泣いたり…
    ほんの数時間で一気に読んじゃった。


    森沢さんの描く世界は、やっぱり生きている!



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    投稿日:2022.05.17

  • 辛4

    辛4

    宝箱にいれるものを毎日考えながら生きる、ということが何を意味するか。
    「今日はなにかいいことあった?」
    毎日聞いてくれるひとがいる。
    応えるミーコがいる。

    周りに惑わされることなく、日々感謝して生きてきたミーコ。
    その積み重ねが、ミーコのほんとうに大切な宝物、チーコに受け継がれる。

    はたからみると不幸なのかもしれない。
    でも幸せかどうかは本人が決めること。
    チーコは、愛され、幸せになる、と感じさせてくれる、あたたかなお話。

    心がけひとつで、人生はこんなにも変わってくる。
    そうだよな~、とおもいます。
    もっと早く森沢さんの本に出会っていたかった。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.12

  • やんばる

    やんばる

    風俗の話からでしたが、全然重いものではなく気持ちの良い展開でした。説教くさくもなく、すんなり心に染みる言葉もありラストは涙流れました。すき

    投稿日:2022.01.06

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