【感想】暁のイーリス

内堀優一, 槇えびし / NOVEL 0
(3件のレビュー)

総合評価:

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  • 神の伝令

    江戸の町で飛脚の熊八が知り合ったのはリュウバだかリョウマだかいう土佐の田舎侍。このお侍さん、郷里でも洟垂れ阿保垂れ寝小便垂れと馬鹿にされていた情けないヤツです。そいつがクマさんの死んだ弟に似てたばかりに、ちょっと助けてやったことからすっかり懐かれ友達に。そして時代は、黒船がやってきて幕末の動乱となっていきます。まるで落語でも聞いているような軽快な語りにグングン引き込まれていきました。

    で実はクマさん、白狐の神様に見込まれています。この神様はこれから起こる政(まつりごと)が見えてるらしい。クマさんが伝える神様の伝令を天命と信じその実行に奮闘する龍馬。うつけなはずの龍馬の行動が世の中を変えていきます。前半の軽やかさから後半は時代のうねりを感じる骨太な物語になっていくではありませんか。

    でもね、歴史の事実として私たち読者は坂本龍馬が暗殺されることを知っています。そのあたりがどうなるのかなと気になりますよね。そして勝さんと西郷どんの会談、江戸無血開城に至る歴史的会談の真実やいかに。

    あ、主人公はクマさんこと熊八です。韋駄天の飛脚ですが江戸の町で女房子供と平穏に暮らしたいただの町人です。
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    投稿日:2016.09.29

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  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「走るのは非常に速いことから飛脚として働くことになた熊八は、若き日の坂本龍馬に出会い、倒幕の動きに巻き込まれていく。それこそが、彼の「天命」だった。中高生にもおすすめできる正統派の時代小説。」

    「冒頭にはファンタジー小説の要素が取り入れられているものの、それ以降は、熊八という架空の人物を歴史的な事件にはめ込むことで、その舞台裏でのやりとりを描こうとする正統派の時代小説になっている。ー劇団主催者で脚本・演出も手掛けている著者は、台詞回しや読ませどころの作り方が非常に巧みで、時代小説の雰囲気を残しながらも、それを現代の読者でも入り込みやすいように書くことに成功している。」続きを読む

    投稿日:2023.05.12

  • 永杜

    永杜

    誰よりも速く走れる能力を持った主人公は
    1人の男と出会い、激動の時代に巻き込まれていく。

    主人公は開国を迫られたあの歴史とは
    まったく関係のない人間。
    なのですが、天命と時期があれなので
    歴史上の人物が出てくる出てくる。
    こういう解釈もありか、という人物になってしまった彼は
    これはこれで納得な性格でした。

    しかし主人公は誰だっけ? と思うような
    途中歴史に忠実に進んでいきます。
    ので、主人公の出番が…。
    いや、この時何をしていたか、というのは重要ですが
    物語としてはどうなのだろうか、と。
    続きを読む

    投稿日:2018.03.12

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