【感想】ジェームズ・ボンドは来ない

松岡圭祐 / 角川文庫
(24件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
3
8
9
2
0
  • 直島に行きたくなりました

    実話を元にした小説。
    それ故に、故郷を愛する人たちの織り成すドラマが
    切なくも説得力をもって心に響いてくる。
    いつか直島に行ってみたいなあ。
    そして自分の故郷をもっと誇りをもって
    語れる人間になりたいなあ
    そう思いました。
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    投稿日:2019.08.17

ブクログレビュー

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  • キョウヘイ

    キョウヘイ

    これ人名以外は実話なのな。なかなか面白かったなー詐欺師出てきたり元から実現できない話だったりと実話ならではのしょぼい展開がリアルだった。しかしうまいこと小説にするもんだからテンポよく楽しく読めた。これが実話って事は同じ断りが書かれてたヒトラーの試写室も実話なんだなって後から思ってそこそこ驚いた。続きを読む

    投稿日:2023.03.14

  • ひゃっほう

    ひゃっほう

    実話を基にしたという作品。

    香川県の直島を舞台に、映画誘致活動を通して主人公・遥香と、島の人々の変化や成長が描かれています。

    目標は、「007」の映画ロケを誘致し、島を経済的に豊かにすること。

    10代の遥香は、ただただ都会的なかっこよさに憧れ、映画のロケが実現すれば自身の住む島もカッコイイものになるのでは、という子供らしい純粋な気持ちから誘致活動に参加する。

    島の大人たちはそれぞれの事情から病院すらない直島を、暮らしやすい島にしたいという思いから経済的発展を祈って誘致活動を行う。

    初めは手探り状態だった誘致活動が必死の署名活動等を通し、徐々に規模が大きくなり、ついにはマスコミも直島に押しかけ、映画ロケの誘致は、決まったも同然かのようなところにまで達するが―。

    誘致活動が大きく前進した瞬間は、さすが実話を基にしているだけあり、読み手の私も鳥肌が立ちました。

    また、誘致活動を続けながら様々な経験を通して大人になっていく遥香も大変魅力的に描かれており、爽やかな青春小説としても楽しめる作品です。

    東京生まれ・東京育ちの両親のもとに生まれ、関東の田舎町で育てられた私には地元愛というものが、全くありません。
    かと言って東京が故郷かというと、そういう感情もありません。

    ですので、個人的にはこの作品に登場する、直島の人々の故郷への想いが大変印象に残ると同時に、羨ましいと感じました。

    映画のロケは実現しなかったけれど、遥香島の人々が起こした、小さいけれど素晴らしい奇跡には目頭が熱くなりました。

    2015年11冊目。
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    投稿日:2022.09.20

  • anko00

    anko00

    007が好きという理由だけで目に止まったこの本。
    2004年前後、当時流行ったもの(電車でGO!、倖田來未、AKB48オーディション…)が散りばめられていて、そんな時代よねぇ、と懐かしく淡い気持ちになった。007ファンとしても、ピアースブロスナンからダニエルクレイグに代替わりした件やシリーズの映画名がちょこちょこ出てくるあたりも心をくすぐられる。
    島の人たちの温かさ、素直さ、おおらかさを感じながら、要所要所でクスッと笑える要素もあり、読んでいてほのぼの、ちょっぴりハラハラ。最後は爽やかな気持ちで読み終えた。
    直島がアートの島と言われるようになった経緯を知ることにもなって、素直に「読んでよかった」と思える。
    ダニエルクレイグ直筆サイン入りポスターを見に、007記念館、行ってみたいなぁ。
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    投稿日:2021.01.10

  • バス好きな読書虫

    バス好きな読書虫

    今や芸術の島として「瀬戸内国際芸術祭」には欠かせない直島が2003年から「007」のロケ地誘致の為に奔走する島の人々の姿を描いたノンフィクション。
    まだベネッセが「福武書店」だった頃、現在のベネッセハウスを建設する頃から話が始まる。
    併設したホテルに「007」の小説家が滞在して、直島を舞台に新作を書いていたと言う話から、「直島で撮影を!」と直島の人々、香川の観光協会などが様々な企画を実行していく。まだフィルムコミッションがメジャーではなかった時代での誘致活動は大変なものだったと想像出来るし、直島の人々の頑張りに心を打たれる。
    しかし、何年経っても、ロケ地の決定の連絡がもらえない。
    そのうち、映画の権利が別の会社に移り、絶望的な結末を迎える。
    基本は中学生だった遥香が25歳になるまでの視点で描かれる。大人たちの行き当たりばったりの考えを冷静に傍観している遥香が凄い。
    結局ジェームス・ボンドは来なかったし、今もコンビニは1件しかなくて、ベネッセハウスと地中美術館と赤と黄色のかぼちゃのイメージが強くなってしまってしいるけど、古民家を利用した街プロジェクトは現在ではアートを愛する人たちの聖地になっているし、今、憧れの島の一つになった直島は、この「007」の誘致に全てを捧げた人たちの精神が受け継がれている気がする。
    非常に興味深い作品だった。
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    投稿日:2020.08.06

  • kyocoo

    kyocoo

    松岡圭佑さんの小説は史実や事実に基づいたものが多く、毎回ドタイプ。
    今回は、引っ張って引っ張って、どうなる?結果どうなる?
    と焦らした結果。。。

    現実としては小説のようなことが重なるけれど
    小説としてやはりインパクトがイマイチと思ってしまった。
    でも、そこを曲げずに書いた松岡さんの人柄も感じた。

    現在の直島はとても魅力的な島になっている。
    その背景に、島の人たちの苦悩や向上心があることを知ると
    ぜひ行ってみたい場所の一つになった。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.28

  • 鶯からし(nosy)

    鶯からし(nosy)

    とてもよかった。
    地方は存続のために、色々な取り組みをしている。瀬戸内海にある直島は、私自身アートの島として期待し訪問したことがあった。この本ではそれ以前からの話も含めて、007のロケ誘致の取り組みが描かれている。
    主人公はその誘致活動に積極的に参加しながら、地元のこと、自身の進路のこと、家族のこと、色んなことを考える。終盤では見事に成長しているなぁと感じられた。
    他の人にオススメしたい本であり、アートの島ではなく、素直に、直島を見に再度行きたいと思った。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.12

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