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鮎川歩, 染谷 / ガガガ文庫 (15件のレビュー)
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総合評価:
KENT
何度でも人生をやり直せる少年
普通の人間なら、人生は一回限りでやり直しがきかないのだが、本作の主人公は何度でもやり直しができる能力を持っている。つまり死んでも再生可能ということなのだが、事前にセーブしておくことが必要となる。そう…することにより死後に再生する時間と空間が、セーブした時点からのやり直しで済むことになるのだ。 セーブそのものはただ頭の中で念じるだけなので、脳に針を突き刺すような感覚が一瞬走るだけなのだが、死ぬときの痛みと恐怖感は半端ではない。それでも主人公は何度も何度も自殺を繰り返して再生しているのである。その感性は余り理解できないし、主人公の暗くてドジではっきりしない性格も好きになれない。 ただ唯一の協力者である「超能力研究会」の常盤夢乃先輩のキャラだけは、なかなか好感が持てるし、染谷の漫画チックなイラストもなかなか良い味を漂わせている。 ストーリーは、幼馴染の女の子を救うために、主人公が何度も自殺と再生を繰り返して別の結果を導こうとするのだが、ドジで非力で弱虫のためなかなか思うような結末にならない、といったループものにはよくある展開なのだ。そして終盤になって致命的なミスを犯してしまうのだが、それが通常のゲームと違い平行セーブできないという弱点であった。 いずれにせよ新鮮さやストーリーの緻密さにはやや欠けるものの、読み易さという面ではかなり評価できるかもしれない。なにせ超・遅読症の私でも、350ページ近い本作を、僅か3日間で読了してしまったのだから…。続きを読む
投稿日:2018.03.20
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大吉堂
セーブした時間に死ぬことで戻れる能力を使って、幼馴染の死の真相を探り防ごうとする。 同じ時間を繰り返し望む結果を得ようとするループものの面白みを踏襲しつつ、ラストの大技に驚く。絶望の末に掴み取る一歩の…重みを爽やかに感じさせるのが魅力的。続きを読む
投稿日:2024.04.15
chokusin
主人公が関わることになる事件の凄惨さを考えると中学生にはいささか荷が重い気がするのだが(じゃあ高校生や大学生なら大丈夫という話でもないが)、あえて設定したのはやはり「中二病」とかそういうことなんだろう…か。続きを読む
投稿日:2015.06.30
xmitox
グロさが自分的にだんだんキツくなってきて中盤からその当たりは読み飛ばしつつだったけど、先が気になって辞められず、更に常盤先輩が好きすぎて、結局一気読み!
投稿日:2014.09.13
kirika7
この前に他のリープものを読んだけどこちらのほうが読みやすかったので。リープ主体というより主人公のリープ能力を使って事件を解決したり犯人がわかったりというミステリー謎解きをリープで読ませる感じ。
投稿日:2013.03.25
u42us
セーブもリセットもかなり自在にできる設定なんですね。 昔、自分を救ってくれた幼馴染を助けるため、主人公が奔走することになります。というわけで、主人公がばんばん死にます。 途中、あれそこでセーブしちゃ…うの?と感じる場面もありました。能力の使い方は心得ているはずですが、まぁ慌てていたということで勝手に納得しています。 ともあれ、大切な人を救うため、ダウナーな性格であった主人公ががむしゃらにリトライし続ける姿は、なかなか格好良いですね。 それにしても先輩のビジュアルがツボすぎて生きるのが辛くなってきました。続きを読む
投稿日:2012.02.11
柏葉
モダンなイラストも含め、一般文芸でも通用する作風だと思う。人生にセーブ&ロード機能がついていて、何度でもやり直してできる主人公が『眼球抉り』という殺人鬼関連の事件に関わっていく話。サスペンス系ミステリ…ーはガガガの得意とするところ。人生やり直しし放題のニューゲームを描くのではなく、殺人事件と絡めたところが良かった。Wヒロインも素朴で好感度よし。続きを読む
投稿日:2012.02.04
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