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傳田光洋 / 講談社 (7件のレビュー)
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総合評価:
ABAKAHEMP
3
システムにまきこまれていく人間が最後に求めるもの、それは皮膚感覚
前半では、人間の皮膚が単なる界面ではなく、「環境の情報を感知し、ある程度の情報処理を行い、さらにそれに基づいて、適切な指令を全身、そしてこころにまで及ぼしうる」機能を持った境界であると説く。 つまり、…この境界には知能が存在しているのだ。 さらに後半では、皮膚感覚から得られる膨大な情報を、意識や無意識、システムと対比させながら、いかに私たちの全身や情動に多大な影響を及ぼしているかを解説し、現代社会が言語を中心とする視聴覚情報に偏りすぎており、システムから個を救い出す切り札としての皮膚感覚に期待を寄せている。続きを読む
投稿日:2015.12.27
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kinoko
皮膚っていったい何者? 私たちの身体を覆っている皮膚。 実は人体で最大の臓器であり、私たちと外界をつなぐ大事な境界の役割を担っている陰の立役者。 普段私たちの意識には表れていないけれど、音や色を感じる…など知能を持っている!? そんな皮膚の驚くべき存在について、知る事が出来ます。この本を読んだ後には、様々なモノに触れたくなるかもしれません。続きを読む
投稿日:2023.10.09
ピンクミィ
皮膚について色々な観点からみて記載されている。 ただ皮膚だけの勉強ではなく皮膚の能力やつながりについても学べる本。
投稿日:2022.01.14
タラフリ
8年前初期研修医時の形成外科指導医に課題図書として出された「皮膚は考える」以来に傳田さんの本を読みました。皮膚の持つ能力は凄い。触覚だけではなく光も音も感じている。ただの境界ではないのですよね。本でも…話されていたように、今は視覚と聴覚での情報が過多な状態。そんな時代だからこそ、皮膚で感じることを大事にしないといけないなと感じました。続きを読む
投稿日:2018.11.04
Dr.(読多ー)あんころ猫
この著者の本はほとんど全部読んでいるが、今回は少々アプローチが違っている。 テーマは「システム」 皮膚という視点から身体の、社会の、世界のシステムを考察するという話はなかなか面白かった。 とはいえ範疇…が広がった分だけ、各分野の専門書に比べるとやや物足りなさもある。 それでもこの著者の本にはハズレはないです。 「感覚」と「知覚」の違いに関しては非常に興味深かったです。続きを読む
投稿日:2016.02.20
reso100
人間の皮膚の持つ様々な機能とその素晴らしさを詳細な事例と共に縷々述べている第4部までも読み応えがあったが,その後の第5-6部の内容が秀逸だ.遠くに第7部の「芸術を科学について」で絵画や音楽の豊富な知識…がちりばめられた記述は素晴らしい.それにしても,ケラチノサイトの多様性は凄い.資生堂の奥の深さを実感した.続きを読む
投稿日:2016.02.02
azu1227
このレビューはネタバレを含みます
第4章までは著者が行った実験やその他の研究の紹介及び、それから導かれる仮説を展開しています。 面白いです。 第5章以降は、社会システム、芸術などに対する著者の考察です。ここは、あまり新鮮な面白さは感じされませんでした。
投稿日:2015.12.18
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