【感想】名残り火

藤原伊織 / 文春文庫
(37件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
9
13
7
1
0
  • てのひらの闇続編

    購入するまで『てのひらの闇』の続編だと思いませんでした。(書籍説明文を読んだらすぐ分かることでした)
    私個人としては前作の方が読みごたえがありましたが、前作読んだ方はこちらも読まないと気がすみませんよね(笑)
    それにしても藤原さんの描く主人公は皆似たタイプなんですね。魅力的ですが女性を寄せ付けないストイックさがあります。こんな人がいたら惚れちゃいます。
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    投稿日:2015.07.25

  • 藤原伊織氏の遺作 : 前作のてのひらの闇と比較して、会話のテンポ(スピード感)は落ちるが、それでも読み応えあり。

    “てのひらの闇”の続編であり藤原伊織氏の遺作。てのひらの闇は何度も読んだにもかかわらず、何故か『名残り火』はなかなか読めずにいた。主人公・堀江の人物像、洒脱な話し方は相変わらずだが、各登場人物の会話のキレキレ感が少ないように思う。気のせいかもしれないが個々の会話自体が長い。やはり、氏が病を患い、体力も落としていたためか筆力(ではなくスピード感か?)も今ひとつに感じる。そんな中でも、堀江が若手警官・砂子をやり込める会話は見事。新たなキャラとして三上社長の登場は頼もしいが、大原の出番がもっとあってもよかったか(単なる恋する女になり過ぎ)・・・。それにしても、もっともっと作品を生み出してほしい作家だった。続きを読む

    投稿日:2015.09.06

ブクログレビュー

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  • notitle

    notitle

    大事に思う人が死んでしまったから、その原因を調べる。それは「てのひらの闇」と同じだが、今回はさらにもう1人が続いてしまった。

    「もう1人」と思うのは、私の感想の書き方のせいであり、実際は他にもいる。こういった考え方の違い、誰をどのくらい大事だと思うかの違いから犯罪が起こったりするのかもしれないと気づいた。

    気をつけたい、とは思うが、誰をどのくらい大事だと思うかは、気をつけるという問題ではないので困る。
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    投稿日:2024.02.05

  • planets13

    planets13

    あぁ、なんというフィナーレ。そこへたどり着くまでのストーリーも濃く、三上や関根などのキャラも見事。これがもう遺作とは残念。

    投稿日:2023.12.24

  • bambino

    bambino

    物語の奥深さやストーリーの繋がりは相変わらず秀逸で、ラストまで一気に引き込まれましたが、最後真犯人の動機だけが少々物足りなさを感じました。もちろん動機としてはあり得ますし、むしろ特異でなかったことがこの物語には合っているかのかもしれませんが、何となくもう少し違う動機を期待してしまっていました。
    でも、私はやはり藤原伊織氏の描く男性社会が大好きです。
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    投稿日:2022.06.12

  • honno-遊民

    honno-遊民

    先々月に『てのひらの闇』を再読し、続編があると知り大型書店へ。10年前の刊行本だが、無事get。
    話は前作の3年後。主人公堀江の親友柿島が、集団暴行で死んだ。犯人を探すべく、堀江は行動を起こす。
    彼を助力するのは前作と同じく、かつての彼の部下大原真理。
    さらに今作は、三上という「ファンキーなジジイ」が強力な助っ人に。この三上、上場企業の社長でありながら、頭はスキンヘッド。1450㏄のハーレーを乗り回す逸者、何と魅力的なキャラだろう。
    事件の背景の一因に、流通業界ーコンビニとFC本部との関係などーの闇を絡ませ、時代を見据えた鋭い観察眼が生んだ質の高い作品となっている。
    本作が、藤原伊織氏の最後の作品だというのはあまりにも惜しまれる。ご冥福を祈るとともに、第3弾を企画していたかもしれないと思うと、その作品が読めないことが残念至極。
    現存作家の作品には稀ともいえるほどの見識と妙味に溢れ、重厚で読み応えのある藤原伊織氏の小説。
    再読を含め、他の作品もこの機会に読んでみようかと思う。
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    投稿日:2020.10.23

  • sota

    sota

    ー 承っております、 こちらへ。そういって案内されたテーブルは表面が磨きあげられた黒い大理石で、そこから間接照明でほの明るい周囲に目をやると、一種の感慨が訪れた。

    この国のてっペんにある階層の富を吸収するシステム。それはいかなるかたちでいかに存在すべきか、しかるべき立場の人間の探究心を満足させるに足る材料を、周りの内装が完壁なかたちで提供していたからである。べつの言い方をするなら、私にとっては居心地がさほどいいとはいえなかったということだ。 ー

    藤原伊織の遺作。
    このシリーズは続いて欲しかった。ここで終わりだなんて悲しすぎる。まだまだ物語るべきものがあったはずなのに…。

    しかも、なんとも悲しい終わり方。途中までしか加筆・改稿できなかったようだから、本当はもっと終わり方も工夫したかったのではないかと思われる。
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    投稿日:2019.11.02

  • Ghost Rider

    Ghost Rider

    2019年1月30日読了。

    藤原伊織の遺作。

    てのひらの闇から3年後、タイケイ飲料をやめた堀江は自分で小さいコンサルタント業についていた。
    同期の柿島も会社を辞め、流通大手に転職したがそこも辞めていた。

    その柿島が襲われ、3日後に死亡してしまう。

    堀江はただならぬものを感じ、真相を解明すべく立ち回る。

    藤原伊織、死ぬのが早すぎるよ。もっとあんたの小説読みたかったよ。

    本作の中でも「いい人は早く死んでしまう」というセリフがあるが、まさか自分のことになるとは思ってもいないだろう。

    巻末の解説も逢坂剛、これもいい。
    続きを読む

    投稿日:2019.01.30

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