【感想】正三角形は存在しない 霊能数学者・鳴神佐久に関するノート

二宮敦人 / 幻冬舎文庫
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
2
6
10
0
1
  • なかなか含蓄のあるストーリーですよ

     ライトノベル風の表紙、そして書籍説明には、「ホラーだけど胸きゅんの青春オカルトミステリ」と書かれています。確かに筋立てはその通り。でも、中身は結構きてますよ。
     私はタイトルに引かれて手に取りました。数学者が霊について理詰めで迫っていくものと勝手に思って読み始めましたが、あまり数学的要素はなかったかな?でも、ラストのそう来たかと思わせるところまで、なかなか面白い小説でした。
     このタイトルの意味するところはこうです。つまり、正三角形というモノを実際に作成することは出来ない。なぜなら、線には太さというものがあるわけで、これは机上でしか存在できないわけです。ならば霊だって同じ事。なるほど確かにそうかもしれませんね。  考えてみれば、ユークリッド幾何学の大前提が成り立たないと仮定してみたら、非ユークリッド幾何学が成立してしまったわけですから、霊の存在だって、あると仮定しても成立する世界なのかもしれません。
     ストーリー展開もなかなか面白く、また妙な雑学、たとえば、ヤマビルは一生のうち、多くて8回ほどしか食事をしないという、トリビア的知識も散りばめられてます。
     「なぽりたん」さんがレビューで書かれている様に、読むのを躊躇している人は、軽い気持ちで読んでみて下さいな。結構ハマることうけあいです。
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    投稿日:2015.08.28

  • どんでんがえし

    猿倉佳奈美は、幽霊が見たくて見たくてたまらないのに見えないが、どうしても見たいから同級生のユウに近づきます。
    しかし、ユウは無理してみる必要はないと突き放しますが何かを感じていて佳奈美のことを邪険にはしません。
    どうしても教えてくれないから、ユウの兄である鳴神佐久に接触し片化粧という呪術を教えてもらいます。
    そのことを知ったユウは佐久に対して大激怒します。
    その後もユウは何も教えてくれないので、佐久にいろいろ教えてもらいます。
    そんな日々が続いたある日鳴神家で問題が発生して佐久とユウが実家に戻ることになります。
    ユウは、佳奈美とその友達を一緒に連れて行きます。
    ここからがクライマックス、実家に戻った佐久とユウは何を考えているのか?
    佳奈美とその友達はそこで何を見ることになるのか?
    最初はよくわからなかったですが、最後まで読んでみるとつながりがわかり面白かったです。
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    投稿日:2014.02.11

  • 霊現象と算術

    ラスト近くに物語のカラクリが解け、成る程…と思いはしたものの、何もこんなに主人公(語り手?)の女の子を莫迦に書かなくとも良かったのではないのか。無神経で我が儘で自分の興味が最優先。その為ならば他人が嫌がっている話題にズケズケと踏み込むってのは普通に嫌な奴です。理由はありましたけど、そこまでの段階で苛々が溜まり、うんざりしてしまったのが残念。
    霊現象を算術と絡め論理的に解釈するというのは面白かったです。主人公の途中までの言動が気にならなければ、サクッと読めてお手軽な一冊。
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    投稿日:2015.05.27

  • お薦めです!

    タイトルと書籍説明を見て読むかどうか迷ってるあなた。面白いです、リラックスして是非読んでみて下さい(笑)

    投稿日:2014.04.27

  • 鳴神兄弟萌え…なのに胸キュンしない私のバカ~!

    登場人物のキャラ設定は文句なし。多すぎず少なすぎず、ホントに丁度良くて面白かったです。
    最近登場人物150人という本を読みまして、脳みそ爆発するかと思いました。だからこういう作品はホント安心します。
    ありがたや。

    文章も軽快なタッチで書かれているので、ゴロゴロリラックスして読めました。
    でもな~、あの人に取り憑いた霊とその動機…あんまりじゃないすか?
    取り憑かれた人、気の毒ぅ。。。

    個人的にはもっと鳴神兄弟を堪能したかったです。
    鳴神兄弟シリーズ化されないかな~。
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    投稿日:2016.04.23

  • キャラ作りが光る好編!!

    数学者にして霊能者という、鳴神佐久のキャラにしてやられました。
    主人公同様、読んでる自分も最後まで彼の言動に振り回されてしまった・・・(汗) 張り巡らされた伏線の回収も見事!おどろおどろしくもハートフルな好作です。
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    投稿日:2016.03.11

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ブクログレビュー

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  • machinobu

    machinobu

    不思議なタイトルですが、オカルト×恋愛ミステリーと言う感じでしょうか。

    猿倉佳奈美(カナ)は、今時の女子高生。
    幽霊が見たいのに、霊感ゼロ。

    友達のメイコと共に、幽霊に出会うため、八方手を尽くす。
    そして、出会った同級の鳴神雄作(ユウ)や、彼の兄で大学生の鳴神佐久(サク)。

    2人は、鳴神家の当主とその弟。昔から鳴神家の男性は霊感が強く、代々拝み屋を継いで来たと言う。

    ある事件から、カナ、メイコ、ユウ、そして佐久たちは、実家の鳴神家の蔵へ向かう。
    そこで、見たものは?

    友人メイコに付いた憑依霊を除霊するために、ユウたちが取った行動とは?

    最後は、しみじみホロリとさせます。
    そう来たか...
    人の想いは、霊となっても、人に寄り添うものなんですね。
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    投稿日:2020.10.28

  • 永杜

    永杜

    どうしても幽霊を見たい主人公は、幽霊が視える、と噂の
    同級生を友人から教えてもらった。

    それが理由で話しかけられたら、嫌だろうな、ですが
    あっけらかんとしている主人公に、毒気が抜けます。
    面白がっているようにも思えますが、何だか違う感じ。
    いや、見たいのは見たいみたいですが。
    と思っていたら、なラスト。
    思いっきり騙されました。

    幽霊について、落ちが分かるまでの4話分が
    そのための布石だというのに驚きです。
    最後まで読んで、ざ~っと流れていく、今までの情報。
    このために組まれた、と言っても過言ではない話達に
    面白かった! としか言いようがありません。
    ただ…同級生の兄については、若干問題あり?w
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    投稿日:2018.12.10

  • nyonboo48

    nyonboo48

    このレビューはネタバレを含みます

    霊と正三角形を関連付けた考え方が面白い。ラストまで来て、まんまと騙されたと気づく。カバーイラストでキャラのイメージできちゃってるしなあ。続編が出たら読んでみたい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2018.06.06

  • ムーたろう

    ムーたろう

    このレビューはネタバレを含みます

    霊×数学という、霊を数学の観点で合理的な論理展開をしていくのは発想が面白かった。霊をあるがゆえにリアルさは無いが、各章に散りばめられた伏線が最終章に一気に繋がっていくのは爽快感があった。結果的には可愛い少女の恋物語なんだけど。。。

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    投稿日:2016.04.07

  • pata

    pata

    このレビューはネタバレを含みます

    2016/3/23
    これはちょっと若すぎた感。
    私より先に読んだ父はどんな気持ちで読んだのであろう…w

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.03.23

  • bvbo

    bvbo

    「幽霊が見たいのに霊感0」の女子高生が「見える」と噂の同級生に、霊が見たいがために急接近して…?読み始めは主人公の身勝手さにちょっとイラっとしていたのだが、青春っぷりとラストの謎解きで、なるほど〜と納得。後で見たらあらすじに「胸キュンの青春オカルトミステリ」てあった!続きを読む

    投稿日:2016.03.11

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