【感想】炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~

夏井睦 / 光文社新書
(139件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
25
53
33
6
1
  • ダイエットから生命科学まで

    糖質制限ダイエットの話と思いきや、それにとどまらず、哺乳類の腸の話、生物進化の話、人類が穀物をいかにして食べ始めたかという話、来たる食糧危機の時代を人類が生き残る為の方策まで、話が広がっていく。糖質制限ダイエットしてみようかなと思う人には、納得して始めるきっかけになると思う。ダイエット以外の話も知的好奇心を刺激するし、著者の仮説も面白い。特に、6千年前初めて誰かが小麦栽培を始めたその動機がなんだったのか、著者の答えが面白い。スィーツ好きには説得力十分の仮説カモ。続きを読む

    投稿日:2014.01.04

  • 理屈からダイエットに入りたい人にお勧め

    健康診断でメタボといわれ、脂肪肝と言われたことをきっかけに体重を10kgほど減らし、各種検査値を正常範囲まで落とすことができました。その後に本書を読みましたが、自身の経験からここで書かれていることに多くの点で同意します。ただ、性別年齢普段の運動量等個人によって状況が異なりますので、必ずしも書かれていることをまったくその通りに実践する必要はないと思います。
    著者は運動をせずに減量されたと理解しましたが、食事の見直しとともに私は可能な限り運動をした方が良いと思います。
    主食といわれている、炭水化物、特に米を否定することは、他の人と一緒に食事をするときになどに気を使います。気をつけないと相手を否定することになったり、米を食べないと力が出ないぞ!と怒られたりします。
    本書はダイエット以外にも生命の進化の過程にまでおよぶ広範囲な話題が展開されており、とても興味深く読むことができました。
    一方、著者の言い分を突き詰めると、人間にとっては主食として炭水化物を摂取しないほうが良い。→栄養学的には狩猟採取時代の食生活に戻った方が良い。→これでは地球は今の人口を養えない。
    となり、どうすることが望ましいことなのか、いろいろ考えるきっかけになると思います。
    続きを読む

    投稿日:2014.10.06

  • 糖質制限から興味を持ちました

    糖尿病における糖質制限治療を薦めておられる江部康二先生のブログで知りました。
    江部先生より過激ですので、炭水化物が大好きな方は読まない方が良いかも知れません。
    しかし、私も炭水化物というか、パンが大好きでした。3食パンと言う日が週に何回もありました。
    そんな生活なので低血糖症をよく起こすようになってしまい、色々調べた結果、糖質のみが血糖値を上げること、自分は炭水化物中毒であること、糖尿病予備軍になりつつあることがわかりました。
    それでも初めは必須栄養素と習った炭水化物を、抜くことに恐怖もありました。
    そのなかで出会ったがこの本です。炭水化物が必要でないことを力強く後押ししてくれます(笑)
    続きを読む

    投稿日:2015.04.15

  • ダイエットの目的や根拠が欲しい人に向いてるかも


    序盤は糖質制限のメリット話です。
    この手の情報を聞いたことある人は、まぁ、そうらしいね。って気軽に読めます。
    この本で糖質制限の威力を感じて、自分もやってみようかなぁぐらいのことは
    考えるかもしれません。

    個人的には、中盤から後半に向けての、糖質不要論が非常に影響を受けました。
    糖質は我慢するというより、不要という理論が展開されていくのですが、
    私は素直に感化されてしまい糖質に対する「価値観」が変わりました。

    草食動物は草しか食べていないのにどうやってタンパク質を合成しているのか?
    人間にもベジタリアンっているけど、どうなってるの?栄養失調にならないのはなぜか?
    もっと言えば、断食ってどうなってるの?
    などなど、素朴な疑問を投げかけては、説明してくれますが
    徐々に「じゃ、糖質って必要な栄養素なのか?」となってきます。

    この辺りから、最後までが怒涛の展開で、読み終わった頃には
    糖質についての見方が変わります。

    これまでダイエットしてみたが、ダメだった人は
    試しに読んでみてはいかがでしょうか。
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    投稿日:2015.10.14

ブクログレビュー

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  • のぶ

    のぶ

    人間初期のライフスタイルや穀物の歴史などについても書かれており、読み物としては面白く、論理的であると思います。これで本当に健康になるなら手軽です。

    ただ、様々な本を読んでいると、炭水化物抜きには賛否あります。
    脂質過多になり、血液がドロドロになるとか、筋力がおちるとか、眠りの質が落ちるとか。
    本書では、炭水化物を昼食で食べると午後眠くなると書いてありますが、他の本では、昼食で脂質が多いと午後眠くなると書かれていました。
    大混乱です。

    炭水化物の良し悪しや、睡眠時間はどれくらいが適切かなど、書籍によって意見が分かれるものは、本を鵜呑みにせず、個人が自分に合う方法を試行錯誤することが大事なのかなと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.21

  • ウェルネス船長

    ウェルネス船長

    もともと自身のダイエット経験から糖質制限には肯定的であった。
    肌が綺麗になる、胃痛がなくなった、朝スッキリ起きれる、むくみがなくなる、二日酔いしない、というのは糖質制限以降、実体験として感じておりこのおかげだったのかと腑に落ちた。
    しかし、フルーツは摂っても害があるようには感じられない。肌が綺麗になるし食物繊維や水分が多いため砂糖の使われたおやつを食べるくらいならフルーツをたくさん食べるのが良いと思う。
    糖質制限をし、脂質を多く摂るとお腹が空きにくくなるため結局はダイエットは続けられることが大切なので我慢しないダイエットとしては最高だと思う。
    多少偏りはあると感じたが、糖質制限について網羅された一冊であった。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.23

  • yuri

    yuri

    Aという事柄に対して、「Bみたいなものだ。あるいはCと同じことと言える」みたいな例えを多用して文字を稼いでいた学生時代の私の読書感想文やレポートを思い出した。つまり、文字稼ぎのためか余計なことがつらつらと書いてあり読みにくかった。続きを読む

    投稿日:2023.08.19

  • あああら 1646886番目の読書家

    あああら 1646886番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書) 新書 – 2013/10/17

    【著者プロフィール】

    夏井睦(なついまこと)
    1957年秋田県生まれ。東北大学医学部卒業。
    練馬光が丘病院「傷の治療センター」長。
    2001年、消毒とガーゼによる治療撲滅をかかげて、
    インターネットサイト「新しい創傷治療」(http://www.wound-treatment.jp/)を開設。
    湿潤療法の創始者として傷治療の現場を変えるべく、発信を続けている。
    趣味はピアノ演奏。
    著書に『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)、
    『キズ・ヤケドは消毒してはいけない』(主婦の友社)、
    『さらば消毒とガーゼ』(春秋社)、『これからの創傷治療』(医学書院)、
    『創傷治療の常識非常識』『ドクター夏井の熱傷治療「裏」マニュアル』(ともに三輪書店)、
    共著に『医療の巨大転換を加速する』(東洋経済新報社)などがある。


    以前2014年に前の職場の同僚から薦められ貸してもらった本。
    以前のレビューが失われているので、再度レビューしたい。

    光文社新書ということで信頼もあるとは思うが・・・
    本書後半の炭水化物は実は毒ではないのかという仮説はあまりに極論過ぎる。
    また根拠の無い推測が多すぎる。
    もちろん前半部分で指摘していた安い為につい炭水化物ばかりになってしまう危険性などは最もなので、食生活の見直しにつなげることはできる。
    ジュースやご飯、パンなどにも糖分があり、摂取量を気をつけないと最悪の場合、糖尿病につながる危険性は他でも指摘されており納得感があった。

    他の著書も絶対消毒するななど、冷静に考えればケースバイケースとしか言いようのないものではないだろうか。
    根拠の無い、信頼できる書籍、信頼できる論文の引用の無い本書後半は陰謀論であると指摘を受けても仕方のないものだ。
    その意味で、つい先日(2022年8月13日)亡くなった近藤誠氏と似たものを夏井睦氏にも感じる。


    2022年8月28日(日)記述

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.08.28

  • pomet

    pomet

     個人や周囲の糖質制限による効果から始まり、人類が小麦を手に入れる前と後、人類が生物の頂点にたつまで、経済の発展、に炭水化物の果たした役割を書いてある。
     なかなか興味深い内容であった。
     ただし、本人があとがきに書いてある通り、あくまで『仮説』である。根拠はあまりないし、正しいことは証明できていない。
     それを念頭に置いて読みすすめると良い。
    続きを読む

    投稿日:2020.09.13

  • なー

    なー

    糖質と労働の関係、腸管と共生細菌、食性適応のための形態変化…まではともかく、チューブワームまで出てきた。個人的には面白かったが、化学合成生態系を持ち出すと、話が拡散し過ぎでは…?

    そして、エネルギー源の変化と地球上生命体の進化を考察するVII章は、もう完全に別の話。
    水素仮説を知らなくても、糖質制限はできる!きっと(笑)
    続きを読む

    投稿日:2019.10.29

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