【感想】溺れる犬は棒で叩け THANATOS

汀こるもの / 講談社ノベルス
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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6
4
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  • 事件解決が早いときは……

    シリーズ第8弾。第7弾に当たる『立花美樹の反逆』はなぜかまだ電子化されていないので、飛ばして本書を読みました。結果的に大きな支障はなかったのですが、いくつか7巻の内容に触れている(と思われる)箇所があるので、先にそっちを読んでいればより楽しめたかもしれません。
    今回美樹は、長野にある親戚の家でとある儀式に参加します。付き添いは真樹と高槻、それに監察医の出屋敷。美樹がいるからには、なにも起きないはずがない!……というわけで、いつものように惨劇の幕が上がります。
    鬼の伝説を受け継ぐ旧家に、日本刀を使った謎の儀式、さらには美樹が語る錦鯉蘊蓄と、今回は全体的に和風な感じでまとまっています(小ネタも犬神家とかだし)。事件のあと解決編に入るのが妙に早いと思ったら、やっぱり……なパターンでした。もやっとした書き方で申し訳ないのですが、個人的にはシリーズ中でいちばん「怖い」と感じました(未読の7巻を除く)。
    このシリーズは、巻が進むにつれて印象が塗り替えられていくキャラが多いような気がします。いつか彼らにも平穏が訪れるといいのですが……。

    ※2017.02.22追記 その後『立花美樹の反逆』も電子化されました。
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    投稿日:2015.12.09

ブクログレビュー

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  • 風見鶏

    風見鶏

    旧家跡取り殺人事件……だった筈がカオスの様相を醸し出したもの。いつも混沌としているけれど今回もなかなか混沌としていた。
    真樹のさりげない怖さが遺憾無く発揮されている一作。死人にくちなしだし手段は色々。溺れる犬をとことん打ちのめし水に沈んだところを眺めている真樹の話だったと思う。邪魔な奴らは叩けば良いのだ。
    美樹は社会不適合だけれども真樹よりはまだ人間味があるのではないか?と錯覚しそうになる話。それが錯覚なのかどうなのかはわからないけれど真樹よりは「マトモ」なことは言うまでもないのではないかとおもう。
    出屋敷先生が久々のがっつり登場。序盤〜中盤まではそんなに目立たないけれどいいキャラしている。
    高槻さんが日に日に逞しくなっていく……今回の高槻さん物凄く逞しかった。もうめげない気迫を感じる。どんどん一般人から離れていく……。湊との仲が良いのか悪いのかわからんコンビネーションも益々冴えてきている感。
    今回も読後爽やか。すごく爽やか。ひとりの少女の成長についてと、あとやっぱり出屋敷先生いいキャラしてるよ……。

    タナトスシリーズ、今のところ刊行された分はこれで全部読みきってしまった。
    続編出るのかなー。出てほしいなー……!
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    投稿日:2018.10.10

  • kodansha-novels

    kodansha-novels

    「うちの親戚がこんなに横溝なわけがない」
    --信州山中の名家。惨劇の連鎖に美少年双子は!?

    平安時代からの旧家・在澤家が跡継ぎとして選んだのは、こともあろうに「死神(タナトス)」と呼ばれる少年・立花美樹!
    信州山中の屋敷で行われた継承の儀式の日に、案の定、殺人事件が!
    鯉池の濾過槽から溺死体が発見された。
    水槽に残された「化」という文字、錦鯉の消失、渦巻く陰謀……屋敷に集った「探偵」と呼ばれる弟・立花真樹、謎の刑事、奇矯な監察医が連鎖する死の真相に迫る!
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    投稿日:2016.05.09

  • tamako

    tamako

    タナトスシリーズ。
    親戚の旧家の跡継ぎに選ばれた美樹。人里離れた屋敷で行われた継承の儀式の日にやはり殺人が起こった。同行していた真樹、高槻、監察医の出屋敷が真相を究明しようとするが…
    動機だらけの一族の中で誰が犯人か、美樹を跡継ぎに選んだ真意は?と読み進めると、ラストで真樹の黒さが爆発。この双子は果たしてどうなっていくのだろう。
    鯉や鬼の蘊蓄が楽しかった。
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    投稿日:2016.05.03

  • marimoco

    marimoco

    THANATOSシリーズ8作目。内容は「うちの親戚がこんなに横溝なわけがない」の一文に尽きる。

    死を目前に控えた旧家の当主と後継ぎ問題、集まった親戚、夜通し行われる秘密の儀式。絵に描いたような横溝的シチュエーション+死神ご一行。事件は起こるべくして起こったとしか言いようがない。

    今回は、特に真樹のブラックさが際立った感じ。殺人教唆を詰られた真樹の啖呵がハンパない。さすが死神の眷族だけのことはある。
    相変わらずの魚ネタに、細かいオタクネタ。テンポのいい会話が読みやすい。
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    投稿日:2015.12.18

  • ちょ

    ちょ

     この人の本好きだなぁとしみじみ思う。
     キャラクターとテンポが良い。
     もうほぼギャグだよね、というところまで来ている。結局のところ、探偵ものが行き着く先は様式+αの芸なのか。

    投稿日:2015.03.13

  • kogakura

    kogakura

    09/15/2014 読了。

    図書館から。

    出屋敷先生が本格的に死神組に投入されてた笑
    巻数追うごとに訳が分からなくなってきているのだが、
    完結するんですよね…。

    投稿日:2014.09.16

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