【感想】ふちなしのかがみ

辻村深月 / 角川文庫
(279件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
25
82
124
23
3
  • くすぐったい怖さ

    学校の怪談やおまじない、都市伝説などをテーマにした短編集(全5編)。この手の噂は子供のあいだで広まることが多いせいか、本書の収録作品にも子供の世界を描いたものが目立ちます。読んでいて、そういえば自分の学校にも七不思議とかあったなあ……と懐かしくなりました。
    ただ、その「懐かしさ」の色合いは作品ごとにかなり異なっています。くすぐったいような心地いい怖さを感じさせてくれる話に、とらえどころのない不気味な話、ひねりを利かせた二度読みしたくなる話など……。どれがどれとは言いませんが(ネタバレになるので)、それぞれ違った面白さがありました。
    私がいちばん好きなのは、最後に収録されている「八月の天変地異」です。不覚にも、ちょっと泣きそうになりました。
    続きを読む

    投稿日:2014.11.01

  • バラエティに富んだホラー短編集

    学園ホラー、ちょっと不思議な世界を描いた話、心暖まる謎まで、バラエティに富んだ5つの短編集です。

    なんとなく、「世にも奇妙な物語」を思い出しました。

    二度読みしないと理解しきれないものもありましたが、全体的に読みごたえのある短編が揃っていて良かったです。

    個人的には「踊り場の花子」と「ふちなしのかがみ」がいかにもホラーって感じで楽しめました。
    この季節にはおすすめです。
    続きを読む

    投稿日:2014.08.06

  • ゾクゾクする5つの短編集。

    手の届きそうな世界で起こる、ゾクゾクする5つの短編集。
    辻村さんらしいSF(すこしふしぎ)の世界観にホラースパイスが加わって、胸が揺さぶられっぱなしでした。
    怖いもの見たさで、つい、何度も読み返してしましました。続きを読む

    投稿日:2014.03.27

  • 学校の怪談的な

    全て学校が舞台な訳ではありませんが,学生時代特有の不条理さの中で日常に入り込む恐怖。
    特に最初の作品,「トイレの花子さん」的な話はぞっとします。

    投稿日:2016.06.15

  • ホラー系短編集

    5話からなるホラー系の短編集です。
    評価がはっきり分かれそうな作品です。私は辻村さんファンなので少々贔屓目の評価になりますが。
    作者の思い通りに『あの人はどうなった?』『あれはなんだった?』と思いながら話が終わります。いろいろ想像を膨らませたり、消化不良だったり・・・。
    『いけないことを』抱えながら最後まで読んでくれたらと後書きに書いてある通り、まんまと作者の狙い通りに読んだというか読まされました。
    心地よい読了感を得られるストーリーではないのでさらっと読むことをおすすめします。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.02

  • 現実との境界

    誰もが子供のころに一度は経験した『幽霊』や『いけないこと』などを題材にした短編集です。いつもの辻村作品とは一味違ったサスペンスより怖い(ホラー)作品集となっています。怖い話好きで短編好きな方にはお勧めです。(ちなみに私は怖い話嫌いの長編好きです・・・。)
    特に気に入ったのは『踊り場の花子』と『八月の天変地異』と『あとがき』です。
    辻村さんの作品はサスペンス的なものが多いのですが、サスペンスとはちょっと違うと感じていました。この作品を読んで『サスペンスよりも怖い』に近いのだと気づかされました。辻村さん好きな方にもお勧めです。すぐ読み終わっちゃいますけどね・・・。
    続きを読む

    投稿日:2014.03.22

Loading...

ブクログレビュー

"powered by"

  • chez

    chez

    またやってしまったー。読み始めて再読だと気がつく!!!記憶も曖昧だしと気にせず再読。

    夜に読んでいたら怖くなってしまいました。。。
    夜はおすすめしません!
    『おとうさん、したいがあるよ』はオチが分からなかった。そんな気味悪さがゾッとする。

    続きを読む

    投稿日:2024.05.10

  • Hoppeko

    Hoppeko

    私には難しすぎた。
    理解が追いつかず、ん?つまりどゆこと?と謎に包まれたまま終わってしまう物語がいくつかあったり。

    ブルっとなるような不気味な物語が好きな方向け。かな

    投稿日:2024.02.29

  • まべ

    まべ

    ホラーは苦手だけど、辻村深月なら読まなくては!!と購入。奇妙な怖さがじわじわとくるので、逃げ出したくて若干飛ばし読みしてしまいました(汗)そのせいで、ちょっと「?」な部分がいくつかあったので、結局また頭から読み返す事になりそうです(笑)面白かったけど、やっぱり辻村深月は長編がいいな…。続きを読む

    投稿日:2024.01.23

  • 1554475番目の読書家

    1554475番目の読書家

    ホラー短編5篇。ホラーというより不思議な話というか、世にも奇妙な物語にありそうな感じ。

    踊り場の花子さん
    →いちばん面白かった。起承転結もしっかりしていて最後は胸がスッとした。

    ブランコをこぐ足
    →学生の頃のカースト制度を思い出した。上とか下とか、ギスギスした感じが辻村作品らしくてよかった。

    おとうさん、したいがあるよ
    →謎だった。死体を受け入れるのが早すぎる。どこまでが現実かもよく分からなかったけど、不気味さは1番。

    ふちなしのかがみ
    →表題作。叙述なのかな。ぜんぶ現実だったのか。

    八月の天変地異
    →1種の友情物語だった。キョウヘイもつらかったよね。よかった。

    続きを読む

    投稿日:2023.12.24

  • Savage

    Savage

    初の辻村深月さんの作品。
    短編が5篇、読みやすかった。
    最初の「踊り場の花子さん」を読んで、純粋に怪談とか呪いといった類のホラー集だと思っていたが、後半に行くにつれ怖がらせるホラーというより、世にも奇妙な物語みたいに不思議な話になって行った。1冊で色んなタイプの怖い話が読めるのがなかなか面白かった。
    個人的には「お父さん、したいがあるよ」の世界観が好きだったので(死体に対してみんなが微妙に的外れな反応をするあたり)、オチが上手く付いていないように思えて残念だった。※私に読み取る力がない可能性も十分ある
    続きを読む

    投稿日:2023.10.18

  • ユッディ

    ユッディ

    ホラー仕立ての不思議な5つの短編物語という印象。
    現実と非現実の境界線にいるような曖昧さがあり、その怪異故に不気味に感じる話も多いものの、
    それだけでは無い良さがありました。
    「おとうさん、したいがあるよ」では、家中から死体が沢山見つかるところの描写は何だか滑稽で、
    最後の「八月の天変地異」はホッコリした話になっていて、温かくなりました。
    (単純な怖さなら「子どもたちは夜と遊ぶ」とかの作品の方が怖いかも?)
    続きを読む

    投稿日:2023.10.12

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。