【感想】偽の聖女なのに神々が執着してきます 1

なかなか引き込まれる

小説世界悪女転生作品。
主人公は本物が現れたら殺される運命の「偽の聖女」で、聖女を演じながらお金を貯め、殺される前に逃走を目指す…というあらすじ。
要は悪役令嬢の破滅回避タイプだが、設定や世界観が…良く練られており、コメディ要素が少ないシリアスな作風な事もあって、他破滅回避物とは全く違う新鮮な気持ちで楽しく読める。
また、現実世界の配信のように、神々が主人公を見守っているというユニークな設定があり、これがシリアスな展開との良い緩急になってもいる。
画力は人物も背景も非常に高く、演出・表現・心理描写も上手い、クオリティにバラつきのあるpiccomicsの中ではかなりの当たりの部類。
本作の見所は個人的に主人公とそのキャラクターデザイン。可愛いと美人のちょうど中間のような顔立ちで、場面によってあどけない少女のようにも美しい女性のようにも見える。性格についても同様で、冷酷な表情を見せる事もあれば、可愛らしい顔をする事もおる。この多面性とその表現力が素晴らしい。
ちなみに他韓国産漫画では、主人公の名前や設定が日本向けにアレンジ・翻訳されている事が殆どだが、本作では「前世の韓国では～」と作中に韓国の名前が出てくる。それが問題点というわけではないが、piccomicsではちょっと珍しいかも。続きを読む