【感想】言語学バーリ・トゥード

川添愛 / 東京大学出版会
(107件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
31
38
22
2
2
  • ワイはプロの言語学者や!

    本書の大方八割が駄文で占められる。
    例えば、11章。
    ここでは散歩の途上で目にする「変な文」に焦点を当てるのかと思いきや、取り上げる文は路上で出会ったというよりCM広告の類。
    しかも、本題に入るのが章の半分を過ぎてからで、その肝心の後半も、ウザいほどの悪ノリした語りが入る正味の少なさ。

    本筋から逸れた、毒にも薬にもならないような、脱線に次ぐ脱線の話も嫌いではないのだが、とにかく読んでて不快。
    これが大学の講義だとしたら、5分で頬杖をつき、10分で席を立つレベル。
    とは言え何とか読み通せたのは、イラストに惹かれたから。

    副題の"AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか"を見て、面白そうに思えたから手にとったのだが、肝心のAIにまつわる話は1章のみ。
    それと、仮にAIが熱湯コマーシャルに出ていても、「押すな」という上島の意図を汲み取れないだろうという結論も、納得しがたいものがある。
    周りの観衆の反応を最大化するようにプログラムが組まれたAIなら、上島がソロリと足をつけるなど、心の準備を整えてゆっくり熱湯風呂に入ろうとするのを、生放送の時間制約など加味して、期待に違わぬ動きをするだろうし、AIが熱湯に入る側だとしても、彼より面白い台詞が聞けそうだ。
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    投稿日:2022.03.02

ブクログレビュー

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  • シュン

    シュン

    3.5かなぁ。新刊発売時に気になってたが、タイミング悪く、今読むに至る。内容は作者が雑誌で掲載しているコラムからの抜粋?で、言語学について雑学混じりに解説しているので読みやすい。
    「白いギターの箱」と言われたら、白いのはギターなのか、箱なのか?という問いも、言われてみたら確かにどっちとも取れるから面白い。また、表紙にものっている「恋人(は/が)サンタクロース」の勘違いも、見事に自分自身がしていたのが、興味深い。
    筆者曰く、名詞➕名詞の文の場合、◯◯(は)◯◯という風に(は)を使う事が多く、(が)を使った文章は珍しいという事が誤解の原因らしい。自分で書いてて理解しにくいので、興味ある人は是非本書を手に取って読んでみて欲しい。また、1番印象に残ったのは、正しくない言葉という考え方ではなく、服と同様、場所によって使い分けをするのが、よいのではないかという事。全然オッケーとか、汚名挽回といった言葉も解釈しだい。なんでも目くじらを立てるのはどうかとの事。そもそも、現代と昔の解釈が違っていたりもするので、正解は時代によって移りゆくもの。フォーマルには正装と敬語を、友人とは、ラフな服装と言葉のチョイスを。

    そして、この本読んでいて衝撃だったのが、
    ラスト5ページで、筆者が女性と分かった事。
    プロレスとか文体で絶対に男性だと思い込んでいたから、驚かされた。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.07

  • ハナハル

    ハナハル

    タイトルも面白し、「元ネタ」も好物が多くて、
    楽しみながら学べる、期待していたが、
    よく分からなかった。申し訳ないけど。
    離脱してしまいました。

    投稿日:2024.02.23

  • itomona

    itomona

    笑える読み物として単に面白いし、ネタ的にいろいろ懐かしくもある。内容的には、自虐話への応答について考察した第8章や前提がらみの問いかけの怖さを説いた第9章あたりが印象に残っている。

    投稿日:2024.01.30

  • いの

    いの

    タイトルに期待すると裏切られる(言いすぎか)
    言語学をネタにした抱腹絶倒エッセイといった感じ。読書の入口がエッセイで今は語学が趣味の自分にとっては最高の一冊だった。Round 2にも期待したい。

    記: 素人の自分には分からないだけで、他の書評を読むと言語学の専門的知見は随所に張り巡らされているらしい。続きを読む

    投稿日:2024.01.07

  • echigonojizake

    echigonojizake

    言語学は興味はあるのだが、どうも引っかかっていた。筆写の軽妙な筆致により、これが一気に解消した。よい本に巡り会えた。バーリトゥードというタイトルも言い得て妙ですね。昭和プロレスに親しんだ身にとってはジワリくる言い回しも多々あり。

    恋人がサンタクロース、回転地獄五輪パート1ーーなんのこっちゃ?な日本語も読んでいて心地よい異空間に入ったような気分になる。コロナ禍でチェコ語を学ぶ話は自分にも似たことがあり、ふむふむと感じた。

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    投稿日:2023.12.29

  • あみみん

    あみみん

    「全然言語学に興味ない人が読んで、少し言語学に興味もってくれたら、面白いなって思ってくれたら嬉しいな」とただ学部の授業で言語学を学んでるだけの身分で思った。
    めちゃくちゃ面白かった

    投稿日:2023.12.15

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