【感想】薔薇はシュラバで生まれる―70年代少女漫画アシスタント奮闘記―

笹生那実 / イースト・プレス
(25件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
6
11
5
0
0
  • 少女漫画史のリアルな証言

    朝ドラ「半分、青い。」では主人公が有名漫画家大先生の元で奮闘する話でしたが、大先生がそうなるまでのちょっと前の話。
    謂わば“バイブル”と呼ばれる数々の名著が誕生する場に立ち会った方の素敵な回顧録です
    「半分、青い。」の主人公と同い年、幼稚園の頃から近所のお姉さんの持っていた少女まんがを読んでいた私には「高校生でデビュー」という言葉に憧れが!
    少女マンガ誌の投稿ページにそんな言葉が躍っていた裏側が見えて面白かったです。
    アシスタントと言っても、まだ現代のような大人も読める少女マンガの黎明期。
    同じような年頃の若い人達が集まり助け合い、時に悩める姿が…。
    絵が上手いだけではなく、名著となる作品にはそんな作者の葛藤があった事にはっとさせられました。
    そして、この作者が多くの先生方のアシスタントを経験して来た故の画力!
    それぞれの先生方の紹介に作風が活かされ、話は覚えて無くてもキラキラとした絵が懐かしい!
    当時はまだ幼すぎてストーリーまで理解してなかったなぁ、カワイイ綺麗だけじゃなく、この本から辿って行きたいです。
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    投稿日:2020.03.01

ブクログレビュー

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  • かのと

    かのと

    今ではなかなか読む機会のない漫画や漫画家が多く登場するが、美内すずえの『ガラスの仮面』が好きな人にはぜひ読んでもらいたい。この本を読むと、『ガラスの仮面』が現在も続いているのは改めてすごいことだとだし、時空が歪んでいる!?と不思議な気持ちになる。有名作品の創作の裏話も多々あり、リアルタイムで70年代の少女漫画を読んでいた人にはたまらない本だろう。これまで読んだことがなかったが、山岸凉子やくらもちふさこはぜひ読んでみたいと思った(くらもち作品の渡辺くんのビジュアルには爆笑してしまった)。萩尾望都は本人が登場しなかったのは残念だったが、レコードを出していたとは驚きだった。
    今では漫画を描くのもデジタル化しているようで、こういうシュラバがなくなっていっているかと思うとなんだか寂しい。それにしても、昔の少女漫画家はかなりの若さでデビューしているように見受けられるが、なぜなのだろうか。
    絵柄がかわいらしく、過酷な現場を描いていても殺伐としていない。色々な漫画家の作品のキャラクターも描き分けていて見事。



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    投稿日:2023.10.31

  • ころすけ

    ころすけ

    このレビューはネタバレを含みます

    くらもちふさこさんってそんな昔の
    作家さんなんだなーってびっくり。

    今も絵柄を変えて描き続けてるのすごい!

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    投稿日:2022.09.06

  • komagoma1

    komagoma1

    このレビューはネタバレを含みます

    とにかく面白くて一気に読んでしまった。少女漫画の成長期のアシスタントから見た現場。当時の絵柄っぽい絵も内容に合っていて良い。
    軽いタッチではあるが、相当過酷にな状況で描いていたのが窺える。その割に悲壮な感じではなく、むしろ連帯して乗り切ることを楽しんでいるかのようだ。

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    投稿日:2022.06.18

  • あかね

    あかね

    どの作品も読んだことないけれども当時の労働環境色々凄すぎてインパクトすごい。 にしてもやっぱり人脈大切だからか先生方の性格みなさん素敵。茶目っ気もあるけどこうしてアドバイスとかできる人ってすごいよなぁ

    投稿日:2022.06.12

  • 永杜

    永杜

    全て手書きだった時代。
    トーンができて、多少楽ができていた時代。
    そんな時代にアシスタントしていた人の思い出。

    色々な意味で着目点が違うな、と。
    そこに重点を置いて服は探さないし
    怖い話も集めません…。
    語り口調は大事だが表現力も大事、なのは
    確かに、です。
    想像できなければ、まったく怖さも面白みも
    出てこないわけですから。

    アシって、担当さんではなく、本人(?)も
    探したりするのですね…。
    伝言ゲームみたいで、ちょっと面白かったです。
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    投稿日:2022.05.17

  • deroderoh

    deroderoh

    70年代のそうそうたる少女漫画家のアシスタントとしてシュラバを経験した筆者が、当時を振り返った漫画。

    美内すずえのアシスタントから、くらもとふさこなどとアシスタントをしていたなんて、とんでもなく貴重な体験。

    カンズメのアシ仕事は過酷だけど、とても充実して楽しそうな様子など、まさに青春という感じ。

    また当時の少女漫画家たちのトリビア系のネタも面白い。
    例えば、
    ・漫画の勉強会を横浜大さん橋で集まって勝手に使っていた。

    ・山岸涼子が「天人唐草」を「ああ、これ・・・描きたくないわ」といいながら描いていたこと。そののち転機になった漫画だけに、なるほどとうなづける。

    ・美内すずえ先生のつぶやき
     「マヤちゃんの髪型ってずーっと同じなのよね。亜弓さんの髪型はしょっちゅう変わるんだけど。同じといえば…月影先生の服ってずーっと同じなのよね。しかも一年中あの黒いロングドレス…夏は暑いやろなあ…

    筆者の32年ぶりの漫画だそうですが、まったくブランクを感じさせないリズミカルな漫画。
    同人誌に漫画を描き続けていたとのこと、本当に漫画が好きなんですね。
    続きを読む

    投稿日:2022.05.10

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