【感想】紅蓮館の殺人

阿津川辰海 / 講談社タイガ
(257件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
21
88
104
29
2
  • トリックのための強引な展開

    いやぁ正直作者に一冊付き合わされた感がある。
    やりたいトリック、謎ときのためのあまりに強引な偶然たち。エピローグも長過ぎ。

    投稿日:2020.06.07

  • あえて高校生

    数年前のランカー作品。あっという間に読了。ほぼ半日。

    いくつかミスタイプみたいなちいっさな矛盾はあるものほぼ矛盾なく複線を回収、このエピソード要らないんじゃあってのもなく無駄のない展開。
    いくつか心にひっかりながら読んでいって順次意味を明かされる謎たち。いくつかは「こうじゃあないか?」と思いながらもビックピクチャーに思い至らないと意味が取れない、けれどちゃんと辻褄が合うと。心理描写もくどくなくで、よくできてる。

    特に重要なのが主人公と言える存在がいないこと。あえて高校生が探偵役を行うのは一点に重心を置かせないためだと思う。最後まで危うい感じでストーリーが進んでいく。

    実は推理小説の形をとった理想と現実のせめぎあいの物語でもあり、ある種の仕事をする人たちにとって日常という現実がふと浮かぶだろうと思われるような作品でもあります。
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    投稿日:2021.10.07

ブクログレビュー

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  • ゆき

    ゆき

    このレビューはネタバレを含みます

    山火事が起こる中、落日館に集まったメンバーは、探偵とその助手、元探偵、館の住人を装っていた詐欺師、登山客を装った盗賊、実は解決した事件の犯人であるシリアルキラーの近隣住民と…とんでもない状況。

    そして山火事が迫っているというタイムリミット付き。館で起こった凄惨な殺人事件の解決と並行して隠し通路を見つけ出さないといけないという緊迫した状況の中、登場人物たちの過去が巧妙に絡み合い、起きた事件が偶然ではないことが明らかになっていきます。

    最初は、ザ・自称探偵モノのような感じが一種の胡散臭さを漂わせている感じに抵抗がありましたが、徐々に慣れるというか、むしろそれが癖になるというか笑笑

    途中からは一気読みでした。

    確かに、光流がそこまでするのは、さすがに行き過ぎかとも思いましたが…かつての盟友を自分のせいで殺され、自殺したと思っていた犯人が実は生きていて、目の前でまたその存在をひけらかしている状況に、彼女が何を思ったのか…と考えると。

    解散したあの憎めない(笑)悪人たちとはまた再会する日があるのでしょうかね。
    次作も読んでみたくなりました(^^)

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    投稿日:2024.05.11

  • geeeeeeeeeen

    geeeeeeeeeen

    これほどまでに「探偵」という言葉を連呼されると、こちらが赤面してしまう。
    高校生に「探偵としての生きざま」みたいな事を語られると、もう勘弁してくれ、と。

    吊り天井の仕掛けが見せ場なのだろうけど、その説明がさっぱりわからん。
    後に図で説明されるが、それでもわかりにくい。

    今誰がしゃべってるのか、誰の行動なのか、わからないシーンが多い。
    一人称が「俺」の女性がいるせいもあるが。

    全体的に集まった人間達が御都合主義というか、「そんな確率で出会う?」と思うし、
    怪しい奴はやっぱり怪しくて、犯人に驚きはない。

    何より、

    山 火 事 が せ ま る 危 機 感 を 全 く 感 じ な い

    あ、そういえば今山火事だったんだっけ、
    とたまに出る山火事の記述で思い出すカンジ。

    全体的に惜しい。
    ラノベチック。アニメ化前提。
    そんな雰囲気。
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    投稿日:2024.05.05

  • shake

    shake

    本屋さんで「これ何か面白そう」と手にした本。
    今まで読んだことの無い作家さんは合う合わないがあるけど今回後者でした。
    とっても読みやすかったし読み返したくなる本。
    最初難しいかなって思ったけどスラスラ読めました。続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • みー

    みー

    このレビューはネタバレを含みます

    これ、シリーズ物の数作目かな?と思ってしまった。葛城、田所、飛鳥井の前提条件としてのキャラ描写が省かれがち。こういうライトな文体のミステリにはキャラ性を求めてるんだけどなぁ。

    仮定を検証する、という話もあったけど、どうしても「あれ?でもこういう場合もあるよね?」みたいな抜け穴が数点あるのが気になってしまった。例えば、絵についた煤。あれのせいで火事の後に額に入れられたみたいな話になっていたけれど、別に今回の火事の煤に限らないのでは?と思ったり…。もしかしたら説明を見落としたのかもだけれど…。

    と色々言ってはみたものの、やはり館のまわりの山火事によるクローズド・サークルというシチュエーションはあがる。そして、館に集まった面々の正体には驚かされた。詐欺師たち、よく許せたよね…。なんだか尻切れトンボで終わってしまったので、次回作に期待。

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    投稿日:2024.04.17

  • richid

    richid

    作者の探偵への愛が溢れたミステリー。名探偵の達成感と苦しみ、助手の信頼と嫉妬を軸として、山火事に巻き込まれそうな館の中での一人の女性の死。探偵により苦しい真相がわかっていく過程が面白かった。

    投稿日:2024.04.16

  • あきちさん

    あきちさん

    生き方としての探偵、そしてその助手。
    新しい視点で最初は戸惑いましたが二転三転とする謎解きに最後までハラハラでした。
    探偵が高校生の設定は青臭さがかえって新鮮で物語に入り込めました。
    ただ、「館」感は少し薄味かな。

    複数の方のレビューでは次作の方が面白いとの評価。
    ラストの余韻のまま蒼海館へ直行。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.15

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