【感想】女王陛下の異世界戦略 1

第616特別情報大隊, 巖本英利 / レジェンドノベルス
(2件のレビュー)

総合評価:

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  • 割と基本がなってない

    このレーベル、割と文章の構成がきっちりしてたり、ストーリーの破綻が少なかったりする。ので、安心して2巻までまとめて買って、一応読み切った上で言うけどなかなか酷い。他がしっかりしているせいで余計酷く感じる。

    主人公は、「女王以外は(あるいは女王も)個としての意思や感情を持たず、他の種族は全て餌として消費し、群れ全体の勢力拡大を目指す」アラクネアという種族の女王に収まる。が、この基本設定がいきなり破綻する。
    序盤から登場する、女王を護る女騎士的な立ち位置のアラクネア、めちゃめちゃ感情豊かである。主人公に褒められると顔を赤くして喜び、主人公がちょっと他のキャラと仲良くすると涙目で拗ね、主人公が死にかけるとボロ泣きするのである。
    主人公が訳あり異世界転生している(というか、魂が悪魔的な存在に囚われてアラクネアの女王にされている?)ようなので、その絡みで感情豊かになった理由があるのかも知れないが、今のところその結びつきを匂わせたりしていない(少なくとも私は読み取れなかった)ため、多分設定が破綻してるだけである。

    また、ストーリーは主人公の一人称視点で語られるが、これも飛躍が多々あり、読者の心理との乖離が大きい。
    例えば主人公が最初に訪れた人里を滅ぼされ、「この村は気に入っていたのに」と怒りを顕にするのだが、作中描写からはそんなに気に入っていたように見えない。文中からの印象では、精々収入源+人間らしい食事ができる場所、便利なところくらいの認識では?
    あるいは2巻で、ある町でギルドに所属する話になった際、主人公が「こういうのは面倒なだけ」と胸中で語った直後、ギルドに入ってしまう。これ、比喩ではなくて本当に直後。面倒だけど入らざるを得ないという心情描写が全く無いので、なんで面倒なだけなのに入りましたのん…?となる。

    上記の要素がストーリーへの没入感を強烈に妨げる上に、普通に文章力が足りてなかったりするので、特徴的なターム(「泣いて、泣いて、泣いた」みたいな表現がちょこちょこ出てくる)や、格好良い言い回しがものすごく上滑りしている。
    あと、主人公はリアルタイム戦略ゲームでかなり強く、その戦略を活かしているらしいのだけど、基本敵が無能だったり弱かったりするだけで、へー、と思うような戦術は全然無い。アラクネアが種として強いので、それをぶん回すパワーゲームばっかりしてるように見える。
    編集さん、ちゃんと仕事してる? この価格でこのクオリティは結構ヤバイよ?
    表紙の絵はめちゃめちゃ良いんだけどね…絵師の無駄遣いもいいところである。
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    投稿日:2019.07.30

  • 変な文章でした

    オーバーロードを思わせるゲーム内転生(悪側)です。質は全く違うので比較したら失礼にあたるかな。
    99円で売っていたので読んでみました。1年以上更新がないけど4巻まで出ているので、面白かったら続きも買おうと。
    しかしストーリー以前に、文章表現が気持ち悪かった。身の丈に合わないカッコイイ表現をしようとするからおかしな文章になるのかな、が個人的感想です。
    「軍事的には敵の死体の肉すらをも食らって軍隊を構成し」
    「かろうじて生き残った正気が足を引っ張り、この状況にどうにか適応させようとする」
    こんな感じの表現に違和感なく入り込める人なら物語を楽しめるかもしれません。自分には合いませんでした。
    物語のネタバレに繋がることは控えますが、上記は試し読みで判断できることなのでご自身で判断されることをお勧めします。
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    投稿日:2022.08.13

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