【感想】レッドマン・プリンセス 悪霊皇女 2

高遠るい / チャンピオンRED
(1件のレビュー)

総合評価:

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  • がっかり

    一巻ではこの先どうなるのかとワクワクして終わりました。そして待ちに待った二巻に「最終巻」の文字がついていて、まさかと思いながら目次を見れば「序章完結」の一文。あっ……(察し)。読んでみれば二巻は徹頭徹尾ダイジェスト展開に。たたみに来るかと思えば広がっていくばかりの風呂敷に辟易しながら読んでいくと最後に待つのは超展開の末、ゾンビのはびこる日本に降り立った主人公の「俺戦!」。さらに追い討ちとばかりに作者の後書きという名の言い訳タイム。読者をバカにするのもいい加減にしてくれ。
    ただそこまで読んで思うのは、この作品は作中の政治ネタをヘイトスピーチとして潰されたというのでは決してないということです。むしろ誉めるべきところは政治パロディーネタで、本名出してないからいいでしょとばかりにめちゃくちゃやる姿は痛快ですらありました。一方その他一巻では気にならなかった要素がことごとくつまらなくなりました。強いて言えば体つきがエロい以外魅力を感じない新しい敵やら、パロディー技満載でワンパターンな戦闘シーンが面白くない。そばかす女の能力覚醒シーンや、ヘリコプター襲撃シーンが意味不明。総理のお色気シーンが邪魔、というかうるさい。わずか一冊で起こったことでもこれだけダメ。最後のゾンビ化した日本はこのまま行けばお前たち日本人は生きる屍になるみたいなメッセージなのかもしれないですが、展開が急だし物語の文脈上の説得力も必然性もないし、描きたいから描いた感が否めず、正直見るに耐えなかったです。
    政治ネタのせいでつまらなくなったというのは少し違います。無能か利己的な政治家たちを揶揄して、ただ意味もなく殺害しようというだけの陳腐な話だからつまらないのです。そうした政治家たちを揶揄しつつ超人的な主人公がどのように世界を作り替えていくのか、そこにカタルシスがあるのではないかと思ったからこそ、一巻読了段階でワクワクしたし続きを楽しみにしてました。漫画世界での殺害殺戮なんてものは要素、ガジェットに過ぎず、それを目的にするのはあまりにも陳腐です。普通ダイジェスト展開ならその中にやりたかったことが見え隠れするものですが、本作品はそんなもの微塵も感じず、作者が描きたいものを描ききった上でつまらないというのが私にとってこの作品で起きた最大の悲劇でしょう。
    繰り返しになりますが、この作品は政治ネタのせいで拒否反応をおこしてつまらないのではなく、それを言い訳に物語を盛り上げる手段を目的にしてしまったことがつまらないのです。もし本当にアメリカ編があるとしても買うつもりはありませんし、二巻に払ったお金を返してほしいくらいです。私が読んだ漫画のなかでぶっちぎりで一番つまらなかったです。
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    投稿日:2018.06.16

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