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上原善広 / 新潮新書 (10件のレビュー)
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総合評価:
arika
食物の歴史書としても読める
「被差別の食卓」の続編とのことだが、こちらを先に読了した。「・・食卓」が世界の食事を題材にとっていることに対して、本書は日本での食事を重点的に記載しているとのこと。 見たことも聞いたこともない料理が…ほとんどで、個人的には想像を逞しくして読むことができた。 ただ冒頭に書かれていたような、提供した食事から妻の出自がばれて云々という話題は、私からはにわかに信じがたかった。確かに、アブラカスというものは、食品でなく肥料(植物性油脂を絞った残渣)の事しか知らなかったが・・・その一方、四国で肉屋で普通に売られていたイリカスという食品をみて、まさに著者の言うアブラカスと同じものと思い、ある種複雑な感銘を受けたことがある。 著者のスタンスは、特にこれらの食品や料理を淡々と述べていることにほぼ終始し、いわゆる偏見や差別意識はこの書籍からは生まれるはずはないと信じることができる。 イラブー料理は美味しいですよ続きを読む
投稿日:2017.08.16
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jpomega2020
⚫︎サクッと読めるかと思いきや、アイヌ部分が長すぎてだれてしまった… ⚫︎とはいえ、具体的な体験談やら潜在的な差別意識など、ハッとさせられる記載もありよし ⚫︎中々書きにくいテーマにしっかり向き合って…いるのは凄いし、自分でどんどん食べているのは偉いよね ⚫︎最後の料理の半分は精神性というのはなるほどなと。続きを読む
投稿日:2024.04.29
ありんこゆういち
デビュー作「被差別の食卓」から10年後、今度は日本国内の被差別のグルメです。 ホルモンやサイボシ、あぶらかすなどなんだかんだ全部食べた事あるので、それくらい一般の中に浸透しています。もはや差別も相当薄…れていると思うし、自分自身なんとも思っていませんが、差別された側は忘れられないし、いつまでも警戒する気持ちもわかります。 アイヌ、オロッコ(ウィルタ)ギリヤーク(ニブフ)の部分がとても印象的で、とても有名なアイヌに関しては知っていますが、後述の二民族に関してはほぼ知らないし知られていません。直木賞受賞作の「熱源」を読むとどのような扱いだったのかよくわかりますのでお勧めです。 第二次世界大戦後に日本に残った人々は、日本国籍ももらえずとてつもなく苦労したそうで、今では表立ってウィルタ、ニブフであると公表する人もいらっしゃらないそうです。 日本人は単一民族と子供の頃から教えられて来ましたが、それを聞いて日本国内の少数民族の人々はどう思ったのかなと思うとモヤモヤした気分になります。続きを読む
投稿日:2023.06.14
allgreendays
「被差別の食卓」10年を経ての続編。いわゆる路地、アイヌ、更に北方少数民族、沖縄の島々、そして焼肉。 10年前と変わる景色もあれば、なくなりつつある景色もあり。「食」フィルター越しにさまざまな側面が見…えて来る。行ってみたいし食べてもみたいな。あれやこれや。続きを読む
投稿日:2023.01.29
あじの開き
アイヌや沖縄など。アイヌ料理は気になっていたので新大久保のお店は知ってた。都内だとここしかないのは馴染みがない証拠で寂しく思った。 離島は二重で差別されていた話が印象深い。食の話だけでなく差別につい…てもちょこちょこ触れられてる。続きを読む
投稿日:2022.05.21
Junmomoko本
本の中で、いくら出生を隠しても食習慣は隠せない、ことを説明しているところがある。なるほどなぁ。食文化は民族も隠せない。よな。
投稿日:2020.08.16
hide02961
3.5 自分にとってのソウルフードってなにか考えた。食は時には差別を生むね。地域の食べ物が人とともに消えるのはかなしい。
投稿日:2019.10.16
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