【感想】天才数学者たちの超・発想法

柳谷晃 / 大和書房
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
1
2
2
2
1
  • 学問とは違う、数学の顔

    タイトルを見て皆さんは、どのように感じましたか。
    世間一般では学問である数学は一部の天才達が造りあげてきて、一般人には縁がないもの・・・・・と、思ってないでしょうか。
    本著では、この考え方を真っ向から否定しており、現在、そのような考えが蔓延しているのは数学者の怠慢だと手厳しく批判しています。
    また、数学の一般への応用について「機械を使えば簡単」という考えは、現代人のうぬぼれとだと、数学者以外に対して手厳しくもあります。

    この本は、数学の歴史を紹介していますが、生活にどのように役にたってきたかに焦点を当てています。

    「0」を発明したのはインド人ではあるが、それより遙か昔、バビロニア人は「ゼロの概念」を使って計算をしていた。という話を、小学生向けの講演で行うと、「混乱する」とクレームを入れる親。子供が理解できればいいのだからと思っていると、同じ教育関係者からもクレームが入るそうです。大丈夫か日本?

    小学生向けの授業は「簡単」だから行っているのではなく、「学問の基本」を小学生に教えている事実に気付いていない人が多すぎるとのこと。
    このことで思い出したのが、「小学生がかけ算を使って回答した問題に、教師が「×」に対して「これなに?」とコメントをつけて不正解」した話です。
    この投稿に対して閲覧者のほとんどが教師を批判していましたが、誰も「テストの目的が足し算を理解を計るもの」ではないのか?と、誰も言及していないことに恐怖を覚えました。
    テストとは行った授業に対してのフィードバックの一つです。いくら正解だからといって、答えを導く過程が授業となんの関連性もなければ、授業を理解できていないと見なして不正解にしたことは批判される謂われはないと思うのですが。
    ネットの声を後押しされて、学校にクレームを入れる親御さんがいたとしたら、他人事ながら恐怖を感じてしまいました。

    話を元に戻して、論理思考についても語られていました。「数学の論理」と「スピーチの論理」は、全くの別物であるから、数学を一生懸命にやっても、論理的に話せるようにはならないそうです。「数学を勉強すれば、論理的思考が身につく」という発想は短絡的なのだそうで、皆様気をつけましょう。
    本著では、「歴代の数学者達が、頭を抱えて込む発言だ」と表現をしており、それはあんまりだと読んだ瞬間はそう感じましたが。よく考えれば、「論理的思考」と「相手に理解できるように話す」技術は別物ですね。

    この本を読んで、数学の歴史を学びつつ著者のボケ・ツッコミを堪能していくと、今まであった数学のイメージが粉々になっていく感が、読んでいて楽しかったです。
    続きを読む

    投稿日:2017.08.27

ブクログレビュー

"powered by"

  • zizochanx

    zizochanx

    数学の雑学としてはまあまあ面白い。役には立たないが。
    しかし途中途中で、自分の主観による無関係な批判を混ぜてくるのは頂けない。
    PCタブレットの批判を3回も行うとは…。これ言いたかっただけちゃうんかと
    著者の人間性を疑ってしまう。気持ち悪い。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.30

  • kazuosogou

    kazuosogou

    このレビューはネタバレを含みます

    かって数学は「超能力」だった!数学を使える人が権力者として君臨できた!そんなに難しい数学は必要なく、ピタゴラスの定理だけで十分だったという。そうか、古代に生まれかわったらぼくでも権力者になれるかも。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2015.04.30

  • 風みどり

    風みどり

    第6講は「数学を学んでも論理的にはなれない」というタイトルだが、確かに論理的な文章ではなく、後半に進めば進むほど文章が
    破綻している。
    立ち読みした時、0を発見したのはインド人ではなくて古代バビロニアだというので、そうだったのかと購入したが、全体的には残念な仕上がりの本だ。
    後半はリライターをつけるしかないかもしれないが、第2講には、古代文明では三角定規は作れなかった。なぜなら、辺の長さに無理数がはいっているからと書いてある。こういう明らかな間違いは編集者が指摘してしかるべき。
    かくして、この著者と出版社はブラックリスト入りと決定。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.29

  • kenzo50

    kenzo50

    タイトルに惹かれて読んだら数学史の小話集めたエッセイやった。。。ぜんぜん発想法関係あらへん orz

    数学嫌いには致死性の高い方程式や微分積分などなども、昔の人が現実の問題を解決するために編み出したもので、決して特別なものではないんやで~、という内容。数学苦手な人のリハビリ向けの本やね。

    しかしこのタイトルは煽りすぎとちゃうか(-_-;;;
    続きを読む

    投稿日:2014.08.20

  • ozwizard

    ozwizard

    この本を読んで頭がよくなるとかいうことはないのですが、数学が面白く感じるかもしれません。数学は「論理力」というよりも「発想力」というのも面白かったですし、平均を求めるときにすでに確率の概念が入っているというのも目からうろこでした。
    数学アレルギーの人の一歩目によいかもしれません。
    続きを読む

    投稿日:2014.07.01

  • pumpkindad

    pumpkindad

    数学の歴史の裏話から数学やその他科学に向き合う姿勢まで、心のこもった平易な言葉で語りかけてくる授業をイメージできる説明に、数学に興味を持ち深めようとする気持ちが湧き上がってくる。

    投稿日:2014.05.11

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。