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飛鳥井千砂 / 双葉文庫 (28件のレビュー)
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大人になったからこその、心境の変化がリアル
主人公の心境が少しづつ変化していく様子がリアルでした。 主人公が、ド田舎でもなく都会でもない「中途半端な田舎」である故郷と、そこに住み続ける家族や友人にちょっとした偏見を持ちつつも、一人一人の思いや…価値観の違いなどを知ることでちょっとづつ寛大になっていくストーリー。ただただ「故郷を離れたい」という思いだった主人公が、大人になったことで色々な考え方を受け入れられるようになり、人として大きくなっていく様子が暖かかったです。続きを読む
投稿日:2014.05.06
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planets13
共感するか、面はゆいと思うか、反発するか、人それぞれの受け取り方ができる作品。しかも、ほとんどが丸く収まって、その点では読後感は暖かい。
投稿日:2023.12.24
syiki
故郷、というものへの複雑な思いが描かれる。 いたる所で遭遇する友人、衣食住に頓着しない家族、町に漂う甘ったるいチョコレート工場からの匂い。中途半端な田舎ぐあい。 そんな故郷が嫌で上京したのに、仕事で戻…るはめになった主人公。早く都会へ帰りたいと思いながらも職場の居心地は良く、時々ふっとほだされたりする。 嫌なところしか見えていなかったのが、一度離れてみるとイイところもあるし、地元に残る人にも理由があると分かってほんの少し愛着がわく。登場人物それぞれの思いが掘り下げられていて面白い。 気持ちの上で故郷を持たない私には共感しづらいけれど、地元とか故郷とかを思う時ってこんな気持ちなのかな、となんだか納得できた。続きを読む
投稿日:2020.04.24
ひつこし。
舞台は地方都市の近く、チョコレート工場からの匂いが漂う中途半端な田舎町。 そんな町や無神経な家族に嫌気が差していた主人公の遼は、大学から都会に出ていたが、仕事の都合により臨時で故郷に帰ることになる。 …そして、色々な人、様々な出来事を通して、故郷への気持ちが変わっていくというお話。 「地方都市の近くの町」のなんとも言えない中途半端さの描写が上手い! 車社会、すぐ噂が広まる、地元に残った人の地元志向の強さ、外からは見えないヒエラルキー、外に出てる人の格好のイマイチさ……とかとか。 都会に比べてなんか情けなさを感じるやつね。 人物も、「そういう人居るよね」ってなるリアルな描写でした。 沙知さんがとっても好き。素敵。 あと、若槻さんも素敵。ああいう風に年を重ねたい。続きを読む
投稿日:2019.10.13
himawari-himawari
遼が実家を出たかった理由、深くうなづきながら読んでた。 そうなんだよねぇ。 でも同感する場面ばかりじゃなく、遼を若いなと思ってしまう場面も多く、それだけ私が年を取ったのかもしれない。
投稿日:2017.12.31
もちこ
故郷の町を歩くたびに旧友と出会い、声をかけられる遼が羨ましいと思った。 それは、小さな町だからということではなく、遼がそれだけ慕われていることへの憧れだ。 長い間離れていても、昔の同級生から親しげに…声をかけられる。遼の場合は、同級生だけでなく、職場の同僚や上司にも頻繁に食事に誘われている。 それだけ遼が付き合いやすく、魅力的な人なんだな、と思うのだ。 言っていいことと悪いこと、言うタイミング、自分の立場などをわきまえて、そのときに一番ふさわしい態度を取る。 そして、たまに本音(弱音も含む)を吐く。 みんなから慕われているけれど、本人がそれを自覚してないところもまた、人間たらしだなあと思う(褒めてます)。続きを読む
投稿日:2017.11.15
fairytale
自分が地元に転勤したときのことを思い出して、主人公に共感した。 故郷を「中途半端」だと言うのもよくわかる。 嫌いではないけど特別好きなわけでもない。 それでも帰る故郷があるのはいいなと思った。
投稿日:2016.08.28
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