【感想】地上最後の刑事

ベン・H・ウィンタース, 上野元美 / ハヤカワ・ミステリ
(30件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
4
11
12
1
0
  • 他にも刑事いるからね

    評価の高い作品ですが私的評価は普通。SF終末設定を除けば凡庸な作品と言わざるを得ない。まず冒頭の主人公の自殺では無く他殺だと言い張る理由が弱く、コレで物語の中盤まで読者を引っ張るのだが他の証拠が提示されるわけでもなく進むので非常に退屈。また巷でハードボイルドとの評価だが、主人公は強いわけでもなく(むしろ弱い)銃も全く撃たない。後半に入りようやく事件が動き出してからは二転三転するので話としては面白い。ですが他の登場人物も肩入れ出来る様な魅力的な人は出てこないのでクライマックスの逮捕劇も感情移入できず結末を迎えて終了。

    まあ最大の敗因は主人公パレス刑事に肩入れ出来なかった事。世界が終わるのにどうして刑事やっているのかがどうにも納得出来なかった。何か主人公を突き動かす動機や過去などがあれば違ったのでしょうがね。

    これも三部作(最近の海外作品は三部作多いね)なのだが二作目読むかどうか正直真剣に悩み中。
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    投稿日:2015.02.28

ブクログレビュー

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  • bukurose

    bukurose

    惑星衝突の発表で混乱した社会で、犯人をつかまえようと地道に捜査する私ヘンリー・ペレス38歳。周囲は自殺と決めつけるが私は殺人の疑いを持っての捜査なのだ。衝突発表で混沌混乱する社会。「結晶化する」「灼熱化する」「水に沈む」社会を描いたバラードの世界も頭をかすめるが、バラードほどには作品世界に入れなかった。SF的装置と殺人捜査がミックスしたところが新味か。

    バラードの世界はもう限界まで来ているところの描写だが、こちらは「死ぬまでにやりたいことリスト」をやる、もう勤めなんかやめ、それゆえ警察署員も数が減っている、通信、交通も不通になりかけている、など描写が具体的。間に私ペレスの死んでしまった親や妹ニコとのかかわりが入る。

    場所はアメリカ・ニューハンプシャー州コンコード。
    惑星衝突の発表が1月、事件発生が3月20日、それからの3月22日、27日、28日、4月11日が描かれる。衝突地点の発表が4月9日で衝突は10月。

    アメリカ探偵作家クラブ賞(MWA)受賞作

    著者:ベン・h・ウィンタース 1976.6.14アメリカ、メリーランド州生まれ。セントルイスのワシントン大学卒業。

    2012アメリカ
    2013.12.15発行 図書館
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    投稿日:2023.06.30

  • かしきふくろう

    かしきふくろう

    設定が面白い。
    フィクションなのに、読み進める折々で、「もうすぐ地球が滅亡する」ことの恐怖にゾッとしてしまう。自分がこの立場になったら、どう行動するだろう。

    投稿日:2023.04.22

  • 塞翁が馬

    塞翁が馬

    小惑星 地球を衝突、殺人事件。設定が面白く、全体的に灰色な感じの世界がかっこいい。何気に取った本だけど、面白い❗三部作らしいので自作も読む予定

    投稿日:2021.08.14

  • たっくる

    たっくる

    半年後、小惑星が地球に衝突して人類は壊滅すると予測された世界での話。

    主人公は、そんな世界でも職務に忠実に地道に捜査を続けていく中で、そんな世界だから罪を犯してしまう人々と向き合っていく…

    読み終えた後、色々考えてしまいますね。その中でそういう世界を望んでいる自分もいると、改めて気付かされたよ。続きを読む

    投稿日:2021.06.14

  • fukayanegi

    fukayanegi

    このレビューはネタバレを含みます

    半年後に隕石が衝突することが発表され人類滅亡までのカウントダウンが始まっている世界。
    人々は仕事そっちのけで残された時間を有意義にするため、”したいことリスト”の実現を目指し社会機能が減衰。
    一方多くの人が希望を失い自殺者も急増。

    そんな中一見すると自殺に見えるが、何かひっかかる事件に遭遇する新米刑事ヘンリー・パレス。
    終末の憂いを帯びる廃れた世界でひとり熱意を保ち職務を全うしようとする姿が健気で胸を打つ。

    極めて特殊な状況設定の中で明らかにされていく事件の真相と差し込まれるヘンリーのプライベートサイドストーリー。
    終わりゆく世界での事件解決までの道のりと虚無感との融合がある意味新鮮な感覚のSF警察物語。

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    投稿日:2020.07.18

  • figo2011

    figo2011

    設定を現代でありながら、敗退的な状況(インターネットやハイテク無し)にしたところで情緒のあるアナログな操作で展開していく。おもしろい。

    刑事コロンボほど鮮やかな謎解きではなく、不器用にゆっくりと話しが進む。

    小惑星が地球に衝突するというのでそっちに気を取られてしまい、犯人探しに集中できなかったが、このパレス刑事は粘り強く、コツコツと捜査していく。
    続編をすでに読んでいるが、この主人公に感情移入することでこの小説の楽しみ方がわかってきた。
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    投稿日:2019.11.11

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