【感想】黒警

月村了衛 / 朝日新聞出版
(24件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
0
9
11
2
0
  • 月村氏っぽくない作品です…

    日中両国、警察、暴力団とを絡めた
    大規模な話し。
    合言葉は「ペンママを探せ」。
    月村氏の本は、いつも話しがデカい
    ですね(´m`)
    月村氏お得意の戦闘シーンはなく、
    ハラハラ感もまったくないですが、
    それなりに面白いです。
    中国人組織の人間と、義侠心の強い
    ヤクザと、組織のイヌだった警察官の、
    力を合わせた捕物帖。
    待ち合わせ場所が世田谷公園なんですが、
    東京に単身赴任してた頃、毎日散歩に
    出かけてたんで情景が浮かぶようでした。
    懐かしかったな~♪
    ラストも爽やか。
    ちょっと期待外れでしたが、たまには
    こういう本も一服の清涼剤でしょう。
    続きを読む

    投稿日:2016.07.18

  • 黒の中の黒

    黒、という色は闇の色だ。黒社会、黒孩子という言葉があるように、ヤミで存在するもの、腐敗したもの、異端者といった存在の象徴とされる。
    主人公は妻に逃げられ、運も悪く、腐った警察組織の中で流されているような、腑抜けを絵に描いたような男である。
    それが中国人組織の偽ブランド品売買の捜査に関わる中で、警察の大物と中国裏社会との癒着に気付いていく。
    これまでの主人公ならどうすることもできない、というより何もしなかっただろう。
    しかし、腐れ縁のヤクザの死や、中国人組織のリーダー沈との関わりが彼を奮い立たせていく。そして、主人公と沈は組織の中にある悪に対する裏切り者、黒に対する黒になってやろうと誓いを立てる。
    「機龍警察」もそうだが、作中に出てくる警官たちは誰も彼も善良な正義感などではなく、鬱屈した思いを抱えている。しかし、そこから抑えようもなく湧き上がる、己の正義たることを渇望する心があって、そこがとても人間らしいと思う。
    後ろ盾もない現場の一捜査員が、裏社会と警察の大物を向こうに回して何が出来るのか。
    「やってやったぜ!」という読後の爽快感に痺れる作品だった。 
    続きを読む

    投稿日:2014.05.25

  • くたびれた警官が出てきますが痺れるかっこよさ

    「機龍警察」でファンになって作者買いしました。
    本作ではメカは出てきませんでした。
    警察描写はリアル感があって変わらず好きです。
    主人公のくたびれた警官はまさに滑稽そのもの。
    ちなみに一番かっこよかったのは警官ではありませんでした。続きを読む

    投稿日:2014.03.04

ブクログレビュー

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  • キミドリ

    キミドリ

    <黒警>
     さえない警察官、沢田。彼は舞踏はヤクザの波多野との腐れ縁だった。そんな彼らに、中国の大物マフィアが、「ペンママ」という女性を匿ってほしいと要請してくる。
     だが、匿った直後殺される波多野と女性。
     その復讐のため、沢田と大物マフィアは一芝居思いつく。

    <感想>
     月村氏らしく、テンポよく読ませる。
     前半から中盤にかけて、徐々に変わっていく主人公の心情のグラデーションがおもしろい。
     最後もリベンジものとして気持ちよく読めた。
    続きを読む

    投稿日:2018.12.22

  • sarubobo-papa

    sarubobo-papa

    腐敗した警察の上層部に戦いを挑む男達の物語。

    警視庁の組織対策部の沢渡は、警察官としての誇りもプライドも失われ、惰性に仕事をする毎日。

    中国人たちによる大規模な偽ブランド販売組織を壊滅するため、沢渡は捜査に着手するも、命じられたのは「らくがきペンちゃん」という子どものキャラクター商品の偽物さがし。

    捜査をしていくと、ペンちゃんの販売に関わる沈という男が浮上し、中国人裏社会の抗争と警察との癒着の黒い影が。

    腐れ縁のヤクザの幹部・波多野も巻き込み、事件のカギを握る女をかくまうが。。。

    沈と契りを交わし、警察の異分子となった沢渡が、組織の腐敗に立ち向かう。


    前半の説明が間延び感を出してしまい、シリーズモノだったら次を読もうと思ったけど、次作は出てないですね。

    是非、続編を期待します。
    続きを読む

    投稿日:2018.11.18

  • ねるねる (旧shaadi)

    ねるねる (旧shaadi)

    もっとドロドロしたものを想像していたけれど、さらっとしていた。全体的に軽い印象を受けた。
    最後、ペンママのコピーとかを利用したりするのかと思って、ど派手なエピローグを期待してしまったけれど、思わぬ解決策で終了。少し物足りなかったかも…

    でもキャラはそれぞれ魅力的。
    沈さん、ものすごくクールな人かと思っていたけれど、ちゃんと人間らしさがあってほっとした(笑)
    続きを読む

    投稿日:2017.03.06

  • Hideyasu

    Hideyasu

    機龍警察のようなヘビーさはない。うだつの上がらない警官と、中国人の犯罪組織の男が、ヤクザの敵打ちをして警察官僚の巨悪をくじく話。
    暴力描写も少なく、軽く読めた。

    新大阪から読みはじめて、小田原付近にて読了。続きを読む

    投稿日:2016.06.10

  • あこ

    あこ

    おもしろかった、
    が、「士漠の花」ほどではなかった。

    黒い、警察、な人ができあがるまで。

    なにか大きな流れの前段階、といった感じ。
    あのヤクザの人が早々にあっさり殺されてしまったのにびっくり。
    要な鍵を内心バクバクもんで証拠品横取りするシーンに最もドキドキハラハラ。なんとかやりきった瞬間は一緒にほおっと息を吐いた。
    これといったドンパチシーンもなかったので、
    やはり山場はあそこだったような気もする・・・。

    これからの黒に染まった刑事さんの活躍に期待。
    続きがあるなら読んでみたい
    続きを読む

    投稿日:2016.02.22

  • mtakano

    mtakano

    うだつのあがらない警察と中国人が義兄弟になり、腐敗した警察と戦う話。月村了衛にしてはサラッとしている印象だった。

    投稿日:2016.02.22

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