【感想】森に眠る魚

角田光代 / 双葉文庫
(286件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
46
113
79
14
2
  • 崩れたママ友関係は単純なボタンのかけ違いなのか…いや、いや違う…

    同じ年代で幼児を育てるどこにでもいる女性5人の物語。
    最初は一人一人の名前や家族構成に戸惑うこともありますが、
    読んでいくウチにその人の生活や性格がよくわかっていきます。

    子供のちょっとした行動やママの言動で左右されるママ友関係が
    痛いほどうまく表現されており、一体自分はどのママに似ているんだろうとも
    考えてしまいました。

    他意の無い発言が時に爆弾にも変わるかもしれない…
    夫や子供の格でママの立場も変わり、嫉妬や妬みも生まれます。
    そこが、大人になってからの子供を通してできた『ママ友』の脆さでもあります。
    それを乗り越えた時に真の友人になれるのかもしれません。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.14

  • 角田光代さんが書く「ママ友世界」

    角田光代さんによる「ママ友」世界の小説です。

    でも、角田さんが書くとどちらかというと「ルポ」のような印象になり、
    女性の世界を描いた「ママ友バトル」といったどろどろ感はそこまで強くありません。

    れでも母になった女性たちと、その子供にふりまわされながらの
    彼女たちのつきあい含めての大変さは伝わってきます。

    角田さんは内容は暗く思くても、タッチが比較的ドライなので
    実際に子育てをして「ママ友」世界を味わった人よりも、
    その周囲にいるお父さんや家族の方が読むと「なるほど」という
    説得力があるのではないかと思います。
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    投稿日:2017.02.27

  • 少しもの足りないドロドロ感…

    ママ友たちの仁義なき戦い。
    とまではいきませんが、子育てや
    お受験、旦那さんの収入。
    それから世間体にいたるまで、
    世の奥様方も大変ですね。
    まぁ、これは小説なので出てくる
    ママたちは全部狂ってるけど【笑】

    途中なかなか僕好みのドロドロ感
    でしたが、ラストは意外にあっさり?

    っていうか、ラストの方で登場した
    女性が誰のことか、わかりません
    でした。
    登場人物のうちの誰かが、とうとう
    ヤラかしたか?と思ってドキドキ
    したのに。

    あれは空想?読解力不足ですが、
    また読み直すほど気にもならなかった
    から、まぁいっか♪
    次は爽やか系読もっと(*´∀`*)ノ
    続きを読む

    投稿日:2017.10.29

ブクログレビュー

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  • イトミ

    イトミ

    本文を読み終わるまで不快だった。
    子供のことをまるで考えていない母親しか出てこない。自分のエゴを満たすためにお受験をさせ、他と比較して優越感を得ようとする諸々。

    しかし、解説を読んでまた違った視点が芽生えた。「人の親も人である」ということ。子を産んだ瞬間から母親になるわけだが、「母親のプロ」など存在しないこと。誰しもが手探りで子供の幸せの為に奮闘し、戦友を募り、共闘したいと願う。受験戦争という代理戦争では、一度火がつくと取り返しのつかない冷戦状態となる。

    それにしても、登場する5人の母親達の心理はどうしようもなくアンビバレントな状態が続く。価値観の違いによって、自分の今まで正しいと信じてたものが信じれなくなり、正しくないと切り捨てたかったことに執着するようになる。

    自分の母は一体どういった心理状態だったのか、それを確かめられずとも、こうした疑似体験によって、感覚を理解することはひとつの親孝行の形だと勝手に思う子のエゴ。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.16

  • ンダ

    ンダ

    怖い。女というものを煮詰めたようなものが描かれていて。

    理由は様々だが、繋がりたい衝動と、離れたい後悔を繰り返すのはもはや性なのかもしれない。
    いつも結局昔からの友達を大事にしよう、という結論に至るのはわかっているのに、わかっているはずなのに。何故か人間と繋がろうとして、人間が嫌いになっていく。続きを読む

    投稿日:2024.03.19

  • まる

    まる

    2回目。
    1回目は、へーおもしろい。こんな世界もあるんだぁ〜くらいの感想だったと思う。
    母になって読んだ2回目は、おもしろいけれど気味が悪いと思ってしまった。言語化できないけど、女の嫌な部分がモロに出ている感じ…文京区という土地柄もあるんだろうなぁ。身の丈に合ったところに住みたいと思った。続きを読む

    投稿日:2024.02.27

  • eri

    eri

    ★3.5
    育児を通して出会うママ友5人。
    (繁田繭子・久野容子・高原千花・小林瞳・江田かおり)
    それぞれがそれぞれの良いところに惹かれ合い仲良くなる様子からそれぞれの悪いところに嫌気がさし壊れていく様子…すごいです!
    なんだろ?破片がくっついて塊となり、また破片になってく。

    読み終わった後はホラーを読み終わった感覚でした。
    ま、私には子供はいないので『ママ友』は分かりませんが…

    てか、これは実際の事件(文京区幼女殺人事件)がモチーフなんですね…
    あとから知ったそんな事実にもゾワっとしました^^;
    続きを読む

    投稿日:2024.02.20

  • 2002762番目の読書家

    2002762番目の読書家

    再読。
    周りと自分を比べる必要はないと言い聞かせながらも、人は、特に女性は、ありとあらゆる年齢で
    ありとあらゆるステージで、自分と他人とを比較せずにはいられないのがリアル。
    自分は自分と割り切れたらいいのに。続きを読む

    投稿日:2024.02.15

  • 霞草

    霞草

    2024.1.31

    大切なのは学歴じゃなく、子どもが伸び伸び育ったか、愛されたかだ。と頭ではわかっているはずなのに、幼稚園のうちからお受験のためのお勉強をさせたり、保護者のコンプレックスを子どもの人生で解決しようとしたり、有名学校に入学させた子どもをまるでブランド品を持つかのように自慢する母親たち。続きを読む

    投稿日:2024.02.05

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