【感想】鎮火報 Fire's Out

日明恩 / 双葉文庫
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
7
7
10
0
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  • 消防士さん達に感謝の言葉を。

    「9時5時で終われる内勤になりたい」と言いつつも、仕事に全力な主人公、引きこもりの美中年、ツンデレな消防エリートとか、個性的キャラがわらわら出てきて、皆それぞれにかっこいい!

    中盤以降の雄大のセリフ「仕事だから当然だなんて思うな」「俺たちの命はそんな安いもんじゃねぇ」これを読むと消防車・救急車に道を譲ろうって素直に思えます。続きを読む

    投稿日:2013.09.26

  • 日明恩による消防士の成長物語!

    主人公・大山雄大は現役の消防士だが、楽してもうけるために現場の消防士から早く日勤の消防士に変わりたいと願うやる気のない消防士。そもそも消防士になったのも父が助けた仁藤の売り言葉に買い言葉で成り行き上なったようなもの。
    そんな雄大がある事件をきっかけに父との向き合い方、仁藤とのつきあい方など、これまで受け入れられなかったことを少しずつ受け入れられるようになりながら、同時に消防士として成長していく姿が描かれる。
    といっても、基本はやる気のない消防士の雄大。クラゲのようにこの世から消えてなくなりたいと願う引きこもり中年の守、幼い頃からのダチ・裕二らにせっつかれながら少しずつ消防士としての心構えを理解していく、という程度ではあるが、それが実は大きな成長を感じさせるストーリー展開となっている。
    消防士の物語でありながら、一方では入国管理官・小坂を軸とした不法就労外国人やそれを助長するような現代の経済状況を糾弾する社会派ミステリの側面も持ち合わせ、主人公の一面では軽薄な、一面では人情に厚い不思議な魅力もあり、重い気持ちだけを引きずることなく読み切らせる。続編や関連作にも期待。
    続きを読む

    投稿日:2015.09.20

  • 消防士って格好良いっ!

    早く現場から退きたい消防士・雄大の10日間。
    長いけど、あっという間に一気読みです。
    消防士って格好良いっ!でも、警察官の事は悪く言い過ぎー。
    そして周りにいるのが、引きこもり情報屋美中年とか、サイボーグ美形消防士とか、手に職系の喧嘩強い親友とか、仕事できる先輩とか…!どんだけ、良い男揃いなんだ!羨ましい!
    でも、別シリーズの武本さんなの名前が出てきたのは嬉しい。
    新人消防士の成長物語としても、ミステリーとしても面白かったです。続きも楽しみです。
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    投稿日:2017.01.25

ブクログレビュー

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  • Pupu Honza

    Pupu Honza

    すごい小説だ。小説の醍醐味である疑似体験がどっぷり。
    消防士を中心に、警察、入管。言葉は知っているし、その職業についている人たちの職場の近辺もよく通過するけれど(入管は、空港くらいかな)そうなのか、こんな仕事ぶりなのか、とたっぷり体験。考えさせられることも多かったけれど、極力主観を持ち込まないように突き離し気味で読破。世の中の仕組みとして気になっていたこともいくつか解決。ありがとう、小説。続きを読む

    投稿日:2018.09.28

  • m-t

    m-t

    消防士だった父親。
    休日でも、家族よりも、人命救助を優先した男。
    幼いころは憧れていたのに、いつからか蔑むようになった。
    そんな父親はアル中の男を救って亡くなった。

    目標もなく、要領よくワルをしていたが、
    父親が救出し兄弟のように育った男の言葉に反発し、
    いまでは新人消防士。

    やる気はないし文句は多いが、なんだかんだと
    人助けしてしまう。

    不法外国人の摘発に絡んだ連続放火事件に巻き込まれ、
    今まで考えていなかった様々なことにぶつかっていく。

    事件そのものよりも、登場人物たちの考えや言動が、
    面白いです。

    続編も読んでみたくなりました。
    続きを読む

    投稿日:2018.02.11

  • ayustat

    ayustat

    不法滞在の外国人が暮らす木造アパートで放火!現場に出動した新米消防士・大山雄大は“水をかけると広がる炎”に疑念を持ち、独自の調査を開始する。だが、やがて第二、第三の凶行が…。熱いハートを憎まれ口で隠し、火事も事件も正面突破。雄大のまっすぐな言葉と行動がでっかい感動を呼ぶ、青春消防ミステリー。続きを読む

    投稿日:2016.10.15

  • honno-遊民

    honno-遊民

    消防署を舞台とした青春お仕事小説かと思いきや、やはり「警官」シリーズをものする著者ならではの、登場人物それぞれにキャラが立ち、そしてサービス精神てんこ盛り、業界情報満載、一味も二味も違うエンターテイメントだった。
    何しろ、売り言葉に買い言葉の勢いで「あくまで楽して得するためだけ」で、消防士になった元不良少年が主人公なのだから。そして、彼を取り巻く面々もそれぞれ過去を重荷に生きている。さらに、『そして、警官は奔る』でもテーマになった不法滞在外国人問題が絡んできて、入国管理官がキーとなる。
    重い話や深刻な社会問題を取り上げながら、決して暗いストーリーにならないのは、主人公はじめキャラクターが魅力的だからだろう。
    主人公の上司=隊長がまた、いい。彼が主人公に諭す。「どんな奴でも、どこかに必ずそいつに生きていて欲しいと願う人たちがいる。その人たちのところへ帰してやるために、もう一度やり直すチャンスを与える手助けをするために、そのために消防士はいる。」
    続編も読みたくなる。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.17

  • r1tchie

    r1tchie

    このレビューはネタバレを含みます

    日明恩による消防士の成長物語。
    主人公・大山雄大は現役の消防士だが、楽してもうけるために現場の消防士から早く日勤の消防士に変わりたいと願うやる気のない消防士。そもそも消防士になったのも父が助けた仁藤の売り言葉に買い言葉で成り行き上なったようなもの。
    そんな雄大がある事件をきっかけに父との向き合い方、仁藤とのつきあい方など、これまで受け入れられなかったことを少しずつ受け入れられるようになりながら、同時に消防士として成長していく姿が描かれる。
    といっても、基本はやる気のない消防士の雄大。クラゲのようにこの世から消えてなくなりたいと願う引きこもり中年の守、幼い頃からのダチ・裕二らにせっつかれながら少しずつ消防士としての心構えを理解していく、という程度ではあるが、それが実は大きな成長を感じさせるストーリー展開となっている。
    消防士の物語でありながら、一方では入国管理官・小坂を軸とした不法就労外国人やそれを助長するような現代の経済状況を糾弾する社会派ミステリの側面も持ち合わせ、主人公の一面では軽薄な、一面では人情に厚い不思議な魅力もあり、重い気持ちだけを引きずることなく読み切らせる。続編や関連作にも期待。

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    投稿日:2015.09.20

  • wakaokamiyuki

    wakaokamiyuki

    正直、読みづらい。感情や二人のやり取りを事細かに説明しすぎていて入り込みずらかった。
    主人公の答えを探す姿にはグッと引き込まれた。
    H27.6.13~6.23読了。

    投稿日:2015.06.13

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