【感想】ひきだしにテラリウム

九井諒子 / イースト・プレス
(129件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
41
47
18
0
0
  • ショート•ショート33作品がこの一冊に詰まっています。

    短編にも満たない数ページのショート・ショート。どの作品も短いながらもちょっと考えさせ、クスリと笑わせる九井ワールド全開の愛すべきシュールな作品たちです。

    表紙をめくって最初の話「すれ違わない」の1ページを見たとき、中身が違う乱丁か?と驚き、表紙を確認してしまいました。こんな絵もかけるんですね。
    次のページで「あっ、九井作品だわ。」になりましたけどw

    全部面白いんですが、そのなかでも特に私のお気に入りは...、
    「遠き理想郷」 壮大な歴史解釈w、
    「代理裁判」うんうんわかるわかるw
    「語り草」 言い切ったなおねーさんw

    です。あとファンタジーを現実世界に当てはめた世知辛い「夢のある話」は筆者らしい作品で好きです。

    1冊でこれほど多彩な画風とジャンル、作品数があってどれも面白いっていうのはすごいと思います。
    おすすめです。
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    投稿日:2014.02.22

  • ひきだしいっぱいのショートショート

    日常的妄想、昔話風、SF、ほのぼの、クスリと笑える話など、バリエーションに富んだショートショート集。

    どの話も楽しんで読めたが、未来の恋人候補のカタログを見た男の選択―「恋人カタログ」、とある女性の脳内で繰り広げられる裁判の行方―「代理裁判」、謎の奇病に悩む村人は元凶と思われる猫神を殺そうとするが?―「神のみぞ知る」、が好き。

    ジャンルの豊富さもさることながら、絵のタッチを話の雰囲気に合わせて変えていることがスゴイ。小説とはまた違った、コミックならではの魅力がある。九井諒子氏のひきだしに詰まったショートショートが堪能できる一冊。
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    投稿日:2014.01.24

  • いったいどれだけの画風で描けるんだ、この人は。

    基本的にSFであり、基本的に妄想であり、基本的にギャグ/ユーモアである。同じ人が描いているとは思えないほど、多彩な画風を使い分ける筆力には相変わらず舌を巻く。

    多くは10ページにも満たないショートショートが33篇。星新一のような世界観にバカらしい日常を組み込む手法が、見事にハマっている。湿度低めな笑いの感覚は、とても今っぽいとも言えそうだ。
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    投稿日:2014.02.19

  • 興味深い内容も多いです。

    レビューが気になり購入してみたところ、非常に面白かったです。
    つばめの巣と卵と肉のマイホーム丼などのネーミングセンスや、「遠き理想郷」の重い歴史とコミカルなキャラクターのギャップに思わず笑いが止まりませんでした。
    また、コメディだけでなく「かわいそうな動物園」、「こんな山奥に」など、一度読んだだけでは分からず、二回目読んでみて細かい点に気づいて初めてなるほどと思えるような作品もあり、本当にバラエティに富んでいると思いました。

    特に私が気に入っているのは、本の表紙です。最後まで短編集を読んだあと、表紙に戻るといろいろな仕掛けを楽しむことができます。雑多なものの集合体が見事だと思いました。
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    投稿日:2014.02.23

  • ダンジョン飯は芸風のひとつ

    短篇が33話つめこまれている(目次にリンク張っといてもらいたかったナ)。「かわいそうな動物園」のサゲにぽんと膝を打った。ショートショートの子の簡素な顔が何ともかわいい。
    ご参考: 『ひきだしにテラリウム』特設ページ | Matogrosso http://matogrosso.jp/terari/terari-36.html続きを読む

    投稿日:2015.09.07

  • テラリウムに敷き詰められたような精細な短編集

    ダンジョン飯でお馴染みの九井先生の短編集です。このレビューを書く2015.11現在までに九井先生の著書を五冊拝読したうえでレビューします。

    他の短編集/シリーズものは一冊を通してテーマがあるのですが、このテラリウムだけは異なります。
    テラリウムには一話一話全く趣の異なったテーマが詰め込まれており、おもちゃ箱のようなワンダーランドやあるいはテーマパークとして楽しむことが出来ます。
    恋愛だけでなく、ファンタジーばかりでなく、色んな話が読んでみたい……という方に是非一読してほしいです。

    ドラえもんのようなSF(すこし不思議)の話もあるため、昔から漫画が好きだなあと言う方にも是非お勧めしたい本です。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.01

ブクログレビュー

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  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「湖底の春」「恋人カタログ」「かわいそうな動物園」「龍の逆鱗」「記号を食べる」「代理裁判」「遠き理想郷」「すごいお金持ち」「えぐちみ代このスットコ訪問記」ほか千変万化の発想と筆致でおくる、九井諒子のショートショート全33篇を収録。続きを読む

    投稿日:2024.05.07

  • lo

    lo

    このレビューはネタバレを含みます

    面白かった。一話一話がかなり短いので、もっと読みたくなる。最後の話が最初に繋がっているのが少し笑えて好き。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • すかい

    すかい

    図書館から借りた

    かなり好きかも。
    オチが…好き。

    色んな人が出てくる。
    よくこんな発想できて
    うまく描けるものだなぁと。

    とても好きなので
    買おうかな…

    投稿日:2024.04.29

  • sanzuiradio

    sanzuiradio

    お、面白すぎる...! とくに自分の癖に刺さったのは「かわいそうな動物園」、「ノベルダイブ」、「こんな山奥に」あたり。ダンジョン飯では自由闊達な筆致と物語としてのバランスの良さが印象的だったが、この掌編集では物語そのものに対する慈しみのような姿勢を感じた。珠玉の掌編集とは帯の文句だが、まさしく美しく楽しい夢の詰まった「ひきだしのテラリウム」だった。作者は物語が本当に好きなんだなと思う。そんな人の作る物語はやっぱり美味しいのだ。続きを読む

    投稿日:2024.02.17

  • NFCC図書館

    NFCC図書館

    すれ違わない
    湖底の春
    恋人カタログ

    かわいそうな動物園
    パラドックス殺人事件
    未来面接
    龍の逆鱗
    TARABAGANI
    遺恨を残す〔ほか〕

    投稿日:2023.11.16

  • てんや

    てんや

    漫画はブクログに登録しない自己ルールだったけど、まさに「本棚に入れておきたい本」って感じだったので登録。
    たまに取り出してペラペラと読みたい

    投稿日:2023.07.30

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