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新田次郎 / 新潮社 (18件のレビュー)
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総合評価:
素浪人 花山大吉
1
女二人に山男がもて遊ばれている
美人の登山家に二人の山男がほれる内容。新田次郎の小説では初めて恋愛小説を読みました。 美人登山家千穂には、高校時代からの友人、美根子がいるが、千穂に対してのライバル心が強い。 千穂がいかに二人の山男を…誘惑しようとするのかが面白いところか。 いずれにしても、この物語では女性二人の方が、男よりも遥かに上の立場であり、男が手玉に取られて「おろおろ」している様子も笑える。続きを読む
投稿日:2017.02.25
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じゅう
「新田次郎」の長編山岳小説『縦走路』を読みました。 『芙蓉の人』、『富士山頂』に続き「新田次郎」作品です。 -----story------------- 美貌の登山家と山男二人。 その恋には恐る…べき罠が仕掛けられていた。 人間の本質を見据えた「新田文学」の真骨頂。 北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト「千穂」に夢中になる。 彼女の旧友でライバルの「美根子」を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、「千穂」は……。 きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間”そして“男対女”を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。 ----------------------- 文芸雑誌『新潮』の昭和33年(1958年)7月号から11月号に連載された作品… 当時としては新鮮な魅力に溢れ、連作中から世評を得た作品だったようですね。 登山仲間である「蜂屋道太郎」と「木暮英作」は、針ノ木峠から立山へと縦走へ出かけた際に、女性登山家「川原田千穂」と知り合った、、、 彼女は「女流登山家に美人なし」と言う通念を打ち破るような美人アルピニストだった… 足が達者で、リーダー然とした「千穂」に反発を感じつつも、2人は彼女に惹かれていく。 「蜂屋」と「木暮」は大学の同級生で、「木暮」の勤める協進精器に「蜂屋」の勤務する天宮電気が機械を納入するという仕事上の関係もあった… 天宮電気で秘書を努める「香野峰子」は「千穂」と高校の同級生で、その縁で4人は再会、、、 「蜂屋」と「木暮」が「千穂」に惚れていることに気付いた「峰子」は、「蜂屋」と「木暮」に理由をつけて、それぞれアパートに誘い込むが2人から愛を得ることはできなかった… 「蜂屋」は「千穂」と2人で冬の八ヶ岳に出かけ、彼女と結婚する決心を固める、一方、「木暮」も「千穂」との結婚を心に秘めていた。 お互いの気持ちを知った「蜂屋」と「木暮」は、「千穂」の気持ちを決めさせるために北岳にロッククライミングに誘った、、、 3人が出発するとき、「峰子」から北岳山頂で開くようにと差し入れを渡された… 北岳山頂で「峰子」から渡された差し入れを開くと、それは「峰子」のアパートに「蜂屋」と「木暮」が忘れたザイルとマフラーだった!! いやぁ、恐ろしい差し入れでしたね… きっと、これで「千穂」の気持ちは2人から離れていくんでしょうね、、、 山岳小説と恋愛小説の要素を絡めた、当時としては野心的な作品だったようですが… 「新田次郎」ですからね、本書の魅力は、針ノ木から立山という北アルプス、八ヶ岳、そして北岳と短い中にも主要な山を盛り込んで、縦走から登攀までを愉しめる贅沢な展開や、山に関するリアリティ溢れる描写なんだと思います。 久しぶりに山に行きたくなりましたね。続きを読む
投稿日:2023.01.31
たくぼん
このレビューはネタバレを含みます
女性登山家に美人なしというジンクスをうち壊す女性が仲のいい男性の登山家の前に現れ、恋のバトルをするような本です。少し恋愛に片寄りすぎなので、著者の登山小説を期待して読むとちょっと期待はずれになるだろう。女性が出て来る登山小説でも、著者の作品である芙蓉の人とかの方が良い。
投稿日:2020.04.06
nyankoteacher
懐かしの新田次郎であり、表現こそ古いが、小説としての面白さは現代でも減じていないと思う。徹底して不器用な男の視点だけれども。
投稿日:2019.10.14
shumeis
女流登山家に美人なし、といいながら美人ばかりが出てくる新田次郎の山岳小説。 女:千穂、美根子 男:蜂屋、木暮
投稿日:2019.09.18
初老の図書館員
北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト“千穂に夢中になる。彼女の旧友でライバルの美根子を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命…がけの北岳胸壁攻撃の後、千穂は……。きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間"そして“男対女"を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。"続きを読む
投稿日:2019.06.18
bukuroguidkodama
昭和37年(1962年)に書かれた作品 山登りが趣味の会社員たちを描いた恋愛小説だが いまや時代劇とそのことば回しがたいしてかわりなく感じる それでも登場人物の造形と話立ての面白さはさすがの実力
投稿日:2018.10.26
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