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汀こるもの / 講談社ノベルス (28件のレビュー)
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総合評価:
ツクヨミ
3
ほろ苦い余韻
シリーズ第4弾。前巻(『フォークの先、希望の後』)に引き続きジャンル分けしづらい話ですが、誘拐事件をテーマにしているぶん、多少ミステリっぽさが戻ったかもしれません。 ちなみに誘拐されるのは美樹。アクア…リストの彼は、監禁先でも恒例のお魚蘊蓄を喋り散らします。毎回話の雰囲気は変わってもお魚ネタは欠かさず登場しているので、別名「アクアリスト」シリーズと呼んでもいいかと……。 基本的に、誘拐された美樹を含む犯人サイドと、それに対抗する警察サイド(真樹含む)との往復で話が進むため、あまり派手な動きはありません。それでも飽きずに読めるのは、美樹の蘊蓄の巧みさと、真樹のはっちゃけた性格のおかげでしょうか。真樹は美樹とは違った意味で恐ろしい少年です……。 彼ら双子の複雑な境遇については毎回考えさせられるものがあるのですが、今回は特に美樹が痛々しく感じられてなりませんでした。バッドエンドとはいえないものの、読後もほろ苦い余韻が残ります。 これはフィクションですが、現実に起きる事件の一つ一つにも語られないドラマがあるのかな、と想像したりしました。続きを読む
投稿日:2015.08.19
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ちょびこん
シリーズ再読中。 一癖も二癖もあるキャラクターと展開が、ページをめくる手を止めてくれない。 高槻さんの闇?が徐々に深まる中、 それを、遥かに上回っていく悪魔のような双子たち(笑)振り回される大人た…ち。 これまでの話からも、美樹が真樹に依存してると見せかけて、逆だったりするのがこう…エモい。メンタル不安定なのは案外真樹で、守ってるのは美樹だったり。 双子の絆(っていったら綺麗すぎてこの2人には合わないけど)というか共依存?というか。一見コミカルな話の裏にも見え隠れしていろいろ伏線探ったり想像するのが楽しい。 それにしても美樹の服よ…ちょっとイメージだけだととんでもない西川アニキなんだけどあってるか?? あと真樹168もあったっけ!?と驚き。 脳内映像160くらいだったー!! いや、まあ高校生はそんなもんか! えーーでもデカすぎると可愛くないよなぁー! というどうでもいい感想。 続きを読む
投稿日:2021.06.15
橘
切ない……途中の巻が見付からなくて一つ飛ばしでこちらを読んでいます。美樹の死神っぷりも健在。 今回はガンダムネタ多しでしたが、天藤真の大誘拐大好き人間は大誘拐RainbowKidsネタを見逃しませんで…した。「お金がかわいそう」のとこのやつだ。 美樹も真樹もとことん報われないなと思います。高槻さんも不憫だけれども。 そして頭が悪くとも、やっぱり少しでも自分で考えなきゃな。。 シドはお人好し過ぎるけどそういう人だから美樹の心をつかめたんだと思いました。美樹が無理してたのも本当だろうし、後で「友達だったよ」と泣いてたのも本当だろうな。。 でも美樹の優先順位は真樹で、それは真樹も同じ。ふたりの間には誰も入れないし、ふたりにはお互いしかいないのだきっと。父親は捨ててるも同然だし。 湊さんどうなったの…これで退場なのかな。まあでも因果応報です、仕方なし。続きを読む
投稿日:2020.11.09
みずたま
毎回後半のたたみかけに夜更かししてしまう。すごかったなあ美樹のタナトスっぷり。ベタは飼っていたことあるけども、そもそもどういうとこに住んでいる魚なのかも調べたりしてなくて反省しました。シドくんは哀しか…ったね。頭が悪い事は罪ではないとは思うのだけど…。続きを読む
投稿日:2019.03.18
風見鶏
誘拐もの。そして友情の話。 ついに来たか誘拐事件と思ったけれど余韻がほんのり切なく、それでもってなんとなく背筋がうすら寒くなるラストで面白かった。 「彼」は善人ではなかったけれど「いい人」だったなあと…思う。終盤のふたりのやりとり、凄く切なくてぐっときた。 彼が、美樹にこっぴどい、これ以上無いくらいに酷いネタバラシをされて尚そんなことどうでもいいと切り捨てられる愚かさを持っていたのが余計に切なさを煽った。 ほんのりと友情を抱いていても容赦なく切り捨てることのできる美樹の怖さと、そのあとにやっぱり切り捨てきれない人間臭さが良かった。 死神少年にも人の心がある。むしろ本当に怖いのは……と考えるとあの双子の歪な関係が透けて見えてうすら寒くなった。 そして真樹のめちゃくちゃさがやばい。赤の女王のほうを間違えて先に読んでしまったのだけれどもいやあ、湊が人間臭くなるはずだよ……というこっぴどいやり方ですごいえげつなかった。真樹はかわいくてお喋りで元気で美樹より人間だと思った?ってニヤニヤしながら言われている気分。 薄怖くて面白かった。 そして高槻さんまじでご苦労様です色々と。続きを読む
投稿日:2018.10.01
tko.m
THANATOSシリーズ4冊目。 うーわ、えげつないえげつない。終盤での大どんでん返しはもはやこの作品の定番ではありますが、今回はひときわ大掛かりで、そしてどす黒かったと思います。 1冊ごとに狂気が…増していくこの疾走感、堪らない人には堪らないでしょうね。もはやミステリでは無くなっている様な気もしますが(最初からか?)、それもまた持ち味の一つでしょう。 ちなみに今回、魚ウンチクはやや少なめ。この分野に疎い自分にとってはありがたいけれど、それはそれでちょっと寂しいものはあります(苦笑)。続きを読む
投稿日:2016.10.08
もぎゃ
このレビューはネタバレを含みます
魚の蘊蓄が全体のテーマに絡んで来る手法が面白い。だが、それ以外の人物の会話の端々に本筋と関係ない蘊蓄がでてくるのは少しうっとおしい。そういうものを楽しめる人にはいいのかもしれない。
投稿日:2014.12.24
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