【感想】ようこそ地球さん

星新一 / 新潮社
(99件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
30
34
23
1
0
  • 理系小説と称される昭和の偉人

    理系小説の先駆者と称される作者です。確かに理系的発想力は感じます。なのに、小学生から大人までが気軽に楽しめるところが凄いと思います。広義には、海外でいうブラックユーモアなのでしょうが、星ワールドは少し違っています。落語的なオチがあったかと思えば、風刺が効いていたり、ピリッとした山椒の痺れがあったりする。エンディングが突如訪れるところが素晴らしい。
    SFをベースにしていて、その場へ引き込まれる感覚があります。地球以外見たことがないのに、物語で登場する宇宙の景色が浮かんでしまうんですね。小学生の時以来、うん十年ぶりとなる読破を堪能できました。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.30

  • 名作「処刑」

    名作のひとつと思われる「処刑」を収録しています。メッセージ性も含めて一読の価値ありと思います。

    投稿日:2013.10.19

  • 気軽に読める短編集

    ちょっとした時間に気軽に読める。ちょっと斜め目線な内容。なるほどなるほど、そう言う事ってあるよね。

    投稿日:2014.05.20

ブクログレビュー

"powered by"

  • まふゆん

    まふゆん

    この作品は「ボッコちゃん」と対になる、星新一の初期短編集であるらしい(あとがきより)
    確かに、「星新一らしさ」が少なめのショートショートがあったり、ショートショートでまとめるには少し長い短編作品があったりと、まるでおもちゃ箱のような1冊。→

    その中でも特に印象に残ったのは、「処刑」。
    地球で罪を犯したものは「赤い惑星」に「銀の玉」を持たされて流刑される話。水がない惑星なのだが、銀の玉に付いているボタンを押せば飲み水が手に入る。ただし、何回かに一度、激しい爆発が起こる確率があり、爆発が起これば確実に助からない……これはすごかった。星新一氏の本はわりと読んできたが、この読み心地は初体験だった。ラストも含めて素晴らしい。

    他に好きな話は「ずれ」「セキストラ」「空への門」「見失った表情」「開拓者たち」「復讐」「最後の事業」。
    昭和36年以前の話なのに、今読んでも楽しめるのはさすがとしかいいようがない。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.19

  • 小夜

    小夜

    ◆雨 : バカバカしさNo. 1
    ◆不満 : 人間の勝手さを考えさせられる。
    ◆西部に生きる男 : ギャグっぽくて面白い。
    ◆ずれ : 少しのずれが繋がらない様でいて、全て繋がっている面白さ。

    投稿日:2023.12.25

  • kissarmy0814

    kissarmy0814

    2023.12.03
    昭和36年より前の作品が集まった短編集。
    素朴だがちっとも古びた感じがないのがすごい。

    投稿日:2023.12.03

  • しょさいぬし

    しょさいぬし

    このレビューはネタバレを含みます

     最も印象に残ったのは、「処刑」である。
     罪を犯し、処刑用の星に飛ばされた男は、生活に必要不可欠な水をもたらし、またいつ爆発するか分からない「玉」を持ち、星を巡る旅に出る。死の恐怖と戦いながら玉のボタンを押すが、ある瞬間から、ボタンを押すことに躊躇がなくなる。そのときの男の気づきが、この短編の本質である気がした。
     死は、日常にありながら非日常のように扱われ、人は死について考えず、また考えようとしない。しかしながら、死の可能性は生きる私たちの周囲に無数に存在し、今生きる私たちはその死へ繋がるルートを幸運にも逃れてきたに過ぎない。そして、この先も、死の可能性は私たちにつきまとい続ける。
     これは、死の恐怖と戦いながらボタンを押す男と、何ら変わらないのかもしれない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.10.24

  • MO-FU

    MO-FU

    あとがきによると名作「ボッコちゃん」から選考漏れした作品を収録したとのこと。だからと言って面白くないかというと、そこは星新一、圧倒的なクオリティのSSが揃っています(ただあちらに比べるとブラックな要素強め?)
    シチュエーションは近未来を舞台にしたSFと、共通してますが、そこから、ホラー系、コメディ系、ほっこり系と多種多様なお話が入っており、流石の一言。
    個人的に好きだったのは「セキストラ」「天使考」「ずれ」「復讐」「処刑」「殉教」。
    特に「処刑」と「殉教」は人間の死生観に強く問いかける内容となっており、考えさせられる内容でした。 
    短編集の最後を締めくくるのが「殉教」なのもある意味著者なりの風刺というかそういう意図もあるんですかね、考えすぎかな?
    続きを読む

    投稿日:2023.07.12

  • はっさく

    はっさく

    アイデアで溢れてて、皮肉がきいてて、一つ一つ独創的で。この人の頭の中はどうなってるんやろうと思った。最後に「殉教」を持ってきたところに痺れた。

    投稿日:2023.06.26

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。